そらの郷紀行  
特急:四国まんなか千年ものがたり  多度津−大歩危
2025年11月 9日(日)乗車_ 


念願の特急四国まんなか千年ものがたり

 JR四国土讃線を走る観光列車「四国まんなか千年ものがたり」に乗車しました。この列車には数年前から乗車したいと思っていたのでようやく念願叶って乗車できました。観光用の特急列車ですが、メインは車内での食事と言うことで一人旅の私には敷居が高いと思いましたが、そんなこともなく地元讃岐の素材を生かした洋食と小歩危・大歩危の車窓を楽しみつつ普段とは違うワンランク上の乗車を楽しめました。
  
 
食事を楽しむ観光特急

 丸亀から快速サンポート南風リレー号に乗車して多度津駅に到着すると、特急四国まんなか千年ものがたり号はすでに到着していて側線に停車していました。1号車側はホームの範囲からはみ出ていたので上手く撮影できず2号車と3号車のみ撮影します。4番線の普通列車が発車すると多度津駅4番線に「瀬戸の花嫁」のメロディーが流れはじめ特急四国まんなか千年ものがたり号が入線します。入線時には、185系からミュージックホーンというかテーマソング「しあわせのそら」を流しながら入線してきます。
 その後、ホームで手早く撮影を済ませて念願の「四国まんなか千年ものがたり」に乗り込みます。

多度津駅発車案内
 

多度津駅発車案内
 

四国まんなか千年ものがたりはまだ側線に
 

始発の多度津駅
 

1号車が先頭
 

1号車先頭部
 

3号車が最後部

3号車先頭部

 今回乗車するのは1号車です。「春萌(あかり)の章」と呼ばれるこの車両は若草色の緑色の座席が並んでいます。この車両は全ての座席で1名から利用できます。座席数は22名分です。基本的に向かい合わせの座席となりますが、運転台側はカウンター式の座席になっています。本日の席は3番A席です。1人用の座席の向かい合わせの席です。もちろん向かいの席には違う人が座ります。1人なのでカウンター式の座席が良かったのですが、この列車は特急券・グリーン券を確保するのが大変難しいので座席位置まで指定はできません。
 車内は全体的に古民家をイメージしたような感じで天井には火棚イメージした天井がデザインされています。全体的にゆったりした車内です。
 2号車「夏清の章」「冬の章」と呼ばれています。すでに他の方々が利用していたので撮影はしませんでしたが、長いベンチソファーになっています。この号車は最低3人以上でないと利用できません。
 3号車は、「秋彩の章」と呼ばれています。基本的に1号車と同じですが4人がけボックス席は3人以上でないと利用できません。全体的に赤をイメージしたデザインで座席配置は1号車とほぼ同じです。

乗車する1号車車内
 

本日の席は3番A席
 

指定された席から見た先頭側
 

指定された席から見た後方側
 

棚も設置されています

水とお茶以外の飲食物は持ち込めないようだ
    
・車両の外観はこちら  

1号車:春萌の章(キロ185-1001)
 

2号車:冬清の章(キロ186-1002)
 

2号車に描かれたロゴマーク

3号車:秋彩の章(キロ185-1003)

 多度津駅の方々に見送られて特急四国まんなか千年ものがたり号は多度津駅を出発します。すぐに多度津運転区の皆様の見送りを受けて列車は予讃線と別れて土讃線を進みます。車内は空席がほとんどです。車窓はあいにくの小雨模様で山々もほとんど見えません。車内では沿線の案内放送が行なわれています。ここで特急・グリーン券と乗車券の確認が行なわれます。続いて食事の予約が有るか無いかの確認もあります。私は画面を見せて予約してある旨の確認を行ない本日の食事の「お品書き」を頂きます。この下に琴平駅での「ウェルカムサービス」の引換券が着いています。善通寺を過ぎると高松琴平電鉄の線路を跨ぎ列車は琴平に到着します。
 

多度津駅を発車
 

多度津運転区の見送り
 

予讃線と別れます
 

雨の土讃線を南下
 

山々もほとんど見えず・・・

高松琴平電鉄を跨ぐと琴平に到着

 琴平ではすでに大勢の方がこの列車の到着を待っています。皆さん金比羅宮でも参拝した帰りなのでしょうか。琴平からの乗車は結構中途半端かと思います。琴平駅ではしばらく停車します。食事を予約した人は、料理の1品目が琴平駅構内の「四国まんなか千年ものがたり」専用待合室で提供されるとのことで誘導されます。専用待合室の入口で先ほどの「ウェルカムサービス」の券を渡すとミネラルウォーターと本日の料理の一品目となる「本日のスープ」(かぼちゃポタージュ)が提供されます。専用待合室のラウンジで座って本日のスープを楽しみます。これは斬新ですね。予約した食事の一品目は専用ラウンジで楽しむとか・・・。
 まだ時間がありましたので反対ホームから編成写真も撮影いていたらちょうど良い頃合いに発車時刻となりました。

琴平に到着
 

琴平駅にて
 

専用待合室へ
 

専用待合室内
 

本日のスープは専用待合室で

ようやく1号車側の編成写真を撮影

 琴平を出た特急四国まんなか千年ものがたり号の車内はほぼ満席となりました。相変わらすの天気ですが、車内では飲み物に合わせて別売りの飲み物の注文が始まります。私は「さぬきビール」を注文します。しばらくして讃岐財田を過ぎると本日のメインとなる冷製料理が運ばれてきます。白い特製の重箱に4品の料理がそれぞれの器に収められています。この料理は、金比羅宮へ行く途中にある「神椿」が担当しています。香川県と瀬戸内の食材を使った料理が楽しめると有名な店舗です。四国まんなか千年ものがたり号(大歩危行)に作成されたメニューで「さぬきこだわりの食材」を使用した洋風料理「讃岐三畜と旬の地元野菜の洋食プレート」と呼ばれ忖度なしに本当におしかったです。6000円払っても食べる価値のある料理でした。
 こだわりの洋風料理を楽しんでいると列車は山間部を走行しながら香川県から徳島県に入ります。長いトンネルを抜けると少し下に坪尻駅が見えてきます。列車は坪尻駅の先まで進んで停車します。ここで運転士の方が後部の運転台まで移動するのですが、ちゃんど1両ごとに挨拶をして移動しました。時間的に余裕があるからこそできることで観光列車ならではの光景です。しばらくして列車はスイッチバックを始めて坪尻駅に停車します。

琴平を発車
 

讃岐財田を出ると料理が運ばれてきます
 

白色の専用のお重にプレートが入っています
 

秋メニューはこんな感じ
 

さぬきビールと共に食事を・・・
 

坪尻駅近くの滝壺
 

坪尻駅を通過
 

少し先で停車してバックで坪尻駅へ
 
     
秘境駅と秋の小歩危・大歩危

 秘境駅で有名な坪尻駅では、特急南風号との交換で少々停車します。ほとんどの方が食事を中断してホームに降りて記念写真を撮っています。私も駅名表示を入れた定番の撮影をしたりアテンダントの方に車両を入れて記念撮影してもらったりとあまり長くない停車時間ながら楽しめました。撮影を終えて車内に戻ると予約された料理の上には紙製のカバーが掛けられていました。こうした心遣いも嬉しいです。

坪尻駅で停車
 

ホームを散策
 

方向幕
 

間もなく坪尻を発車
 

伝統工芸品展示コーナー

食事には紙のカバーが掛けられていました

 坪尻駅を発車して再び食事を再開します。列車は、一部の木々が色付いた山間部を進みます。車内では冷製料理を食べ終わった方から温製料理が運ばれてきます。列車は山間部を抜けて箸蔵駅を通過し少しすると大きくカーブします。列車は築堤を上り進みます。眼下には「かかし」のお見送りが見えます。「かかし」のお見送りを過ぎると吉野川を渡り徳島線が近づいてくると佃駅を通過します。列車は住宅街を進み阿波池田駅に停車します。とは言え運転停車でドアは開きません。
 阿波池田駅を出ると列車は吉野川に沿って進みます。車窓に徳島自動車道が見える頃に最後の料理となるコーヒーとマドレーヌが運ばれてきます。これでコース料理はすべて終了です。意外と濃いコーヒーが旅の最後を締めくくります。最後に車内で注文しておいた乗車記念グッズを持ってきてくれます。会計は最後に一括と言うことでここで支払います。先ほどのビールと合わせて約3000円。料理と合わせて9000円ほど特急券・乗車券の他に支払いましたが、支払うだけの価値はありました。四国まんなか千年ものがたり号は、阿波川口で特急南風号と交換して吉野川に沿って進みいよいよ旅のクライマックスの小歩危峡が見えてきます。回りの木々は一部紅葉の始まった木も見られます。車内では、アテンダントの方が乗客1人1人に挨拶をして回っています。列車は再び吉野川橋梁を渡りトンネルを通過して僅かに大歩危峡を見て終点の大歩危駅に到着します。
 

坪尻を出ると温製料理が来ます
 

かかしのお見送り
 

吉野川橋梁を渡ります
 

阿波池田駅は運転停車
 

徳島自動車道の下を潜ります
 

最後はコーヒーとマドレーヌ
 

再び吉野川を渡ります
  

阿波川口で運転停車
  

特急南風12号と交換
 

小歩危峡付近
 

第2吉野川橋梁を渡ります

大歩危峡付近

 多度津駅から大歩危駅まで2時間15分の洋風料理を楽しむ列車「四国まんなか千年ものがたり」の旅が終りました。久しぶりに来た四国で最高に贅沢な乗り鉄ができました。大歩危駅では児啼爺に迎えられて特急四国まんなか千年ものがたり号の旅は終りました。旅の最後が児啼爺とは趣があって良いですね。

大歩危に到着
 

歓迎の出迎え
 

本日乗車した1号車
 

ホーム上のかずら橋
 

大歩危で折り返しまで休憩
 

児啼爺がお出迎え
 

大歩危駅舎

右の普通列車で阿波池田へ
   
讃岐三畜と旬の地元野菜の洋食プレート

 今回、車内で食べた予約制の料理「讃岐三畜と旬の地元野菜の洋食プレート」は、金比羅宮へ行く途中にあるレストラン神椿が監修しています。瀬戸内産の材料を使用した料理が大変素晴らしいと評判のお店とのことです。
 料理の提供手順は、まずは琴平駅の「四国まんなか千年ものがたり」専用待合室で今日のスープ(かぼちゃポタージュ)を頂きます。この時にミネラルウォーターも同時に配布されます。列車内に戻りお重に入った冷製料理を頂きます。下の画像を参照に左上が「サーモンと旬の地元野菜のサフランクリームソース」。左下が「オリーブ地鶏の軽いスモーク バジルソース」。右上が「秋茄子と魚介の和風ジュレ仕立て」。右下が「讃岐オリーブ牛のローストビーフ オニオンスープ」が提供されてました。
 続いて温製料理です。「オリーブ豚のデミグラスソース煮込み」「香川県産コシヒカリのバターライス」が提供されました。最後にコーヒーとマドレーヌが提供されて今回の料理の全てとなります。
 忖度なしで追加料金払って予約して本当に良かったと思える料理でした。何処がと言われても説明はできません。本当に美味しかったのだけが全てです。

琴平駅でスープ(カボチャポタージュ)と水が配布
 
 
お品書き
 
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 お品書きの下の部分「ウェルカムサービス引換券」を琴平駅の待合室に持っていって最初の料理となる本日のスープ(カボチャポタージュ)とミネラルウォーターに引き換えます。


冷製料理の重箱
 
 
冷製料理4品
 

温製料理

コーヒー・マドレーヌ

  
指定席券・乗車記念品

 四国まんなか千年ものがたり号の特急券・グリーン券は、指定席券売機や「えきねっと」「e5489」では扱っていません。特急券・グリーン券は窓口での購入に限られます。私も長野駅へ何度も通い20分待って空席照会しても満席でションボリして帰る日々が続きました。(休みのタイミング等もあり四国へ行かれそうな期間も限られたので、春と秋に限りますが3年はこのような日々が続きました。)
 そして今回ようやく特急券とグリーン券が確保できました。今までの苦労を労うかのように進行方向窓側でした。
 特急券・グリーン券が確保できたので、すぐに食事(洋食)の予約もしました。こちらはe5489で予約して電子チケットと言う形での使用となりました。
 記念品は、乗車証と「旅のしおり」「料理のお品書き」が配布されました。 

四国まんなか千年ものがたりコースター
  

特急券・グリーン券
 

乗車証
 

旅のしおり
 

予約料理のお品書き
 

旅のしおりの一部(他に数ページあり)
  

予約料理はe5489で予約
 

予約料理電子チケット
 
 
四国まんなか千年ものがたり箸入れ