おいこっと運行開始10周年  
快速:おいこっと号(おいこっと10周年記念号)  長野−十日町
2025年 4月19日(土)乗車_ 


おいこっとが走り始めて10周年

 飯山線観光列車「おいこっと」が運転を始めて10周年となりました。「おいこっと」は飯山線の普通列車にも使用されているので見かける機会も多いのですが、もう運転を初めて10年になります。個人的には、ついこの間走り始めたと思っていましたが・・・。
 おいこっと運転開始10周年を記念して、4月19日運転の快速おいこっと号は「おいこっと10周年記念号」として運転されます。おいこっと号は、10年前の運転開始初日にも乗車しているので10周年記念号にも乗ろうと指定券を確保して乗車しました。
  
いつもと変わらぬ長野駅から春爛漫の飯山線へ

 もう初夏かと思わせる暖かい土曜日の朝、長野駅4番線で快速おいこっと号の入線を待ちます。この時間帯は基地線の都合で飯山線の126Dが長野総合車両センターの到着線に入ってから出区してくるので入線から発車まではあまり時間はありません。おいこっと号は2両編成ですので撮影する時間はそれなりにはありますが・・・。
 本日は、おいこっと10周年記念号で運転されますのでサプライズで1号車と2号車の連結位置を変えて来るかと期待しましたが、そう甘くはないようでいつもと同じ「おいこっと」の組成でした。ヘッドマークも特に無く行先表示も「快速」ですので特に何か変わったこともありません。
 おいこっと10周年記念号は、いつも変わらぬ姿でいつも通り長野駅を発車します。長野駅では特に駅社員による見送りもありません。駅業務が委託化された関係か解りませんが、10周年記念号の始発駅としては何とも寂しい発車でした。

長野駅発車案内(日本語)
 

長野駅発車案内(英語)
 

おいこっと号長野駅入線
 

10周年記念でも組成は通常
 

行先表示も「快速」
 

間もなく長野を発車
 
  長野駅を出た快速おいこっと号(おいこっと10周年記念号)は北しなの線を進みます。長野市街地を進むと長野総合車両センターの脇を通過します。多くの方々がカメラやスマホを向けています。それだけで今日の客層が大体解りますね。私も人のことを言えませんが・・・。ちゃんと普段見ることができない部分を撮影しました。まぁ、普段は見えませんが車内から見るとサービス感あふれる留置の仕方でした。列車は、北長野を過ぎて三才を過ぎてりんご畑を進み車窓が田園地帯に変わると豊野に到着します。
 豊野では運転停車のためドアは開きません。列車は、飯山線128Dとの交換を終えると飯山線に入ります。鳥居川を渡りりんご畑を進むと千曲川と平行します。しばらく千曲川と並行して上今井を過ぎると桜並木の中を進みます。ちょうど桜の花が見頃で車内から歓声の声が上がります。桜の木々の間からは千曲川も見えて春の飯山線を象徴するような車窓が続きます。今日を10周年記念号の運転日に決めた長野支社の予想は大当たりでした。
 しばらく桜の木が続く春らしい車窓が続き列車は替佐駅に到着します。替佐駅からは木島平村の方々が乗車され「おにぎり」と観光パンフレットの配布。オカリナの演奏会が行なわれました。このご時世に地元の新米で「おにぎり」とか有り難いですよね。久しぶりに美味しいご飯を食べました。しばらく演奏会を楽しむと列車は飯山駅に到着します。
 

長野駅を出発
 

長野総合車両センター付近を通過
 

長野市内は桜が見頃
 

北しなの線を豊野へ
 

間もなく豊野
 

1号車車内
 

飯山線に入り鳥居川を渡ります
 

千曲川と桜
 

替佐手前の桜も見頃
 

春の飯山線を飯山へ
 

木島平村から「おにぎり」の配布
 

高社山と千曲川
 

車内演奏会

飯山に到着
  

飯山駅で「おいこっと」10年目の出発式

 飯山駅に地元高校生による吹奏楽演奏で到着した「おいこっと10周年記念号」はしばらく停車となります。この間に一時的に改札を出て「駅前マルシェ」を見ても良いですし、ホームで出発セレモニーを見たりいろいろ楽しめます。先に改札を出て駅前マルシェを覗いた後にホームに戻り出発式(出発合図)を見ようと思ったのですが、出発合図だけあって発車寸前まで定位置に「アルクマ」が立たず完全な状態で見ることができなかったのは残念でした。
 10年前に快速おいこっと号が運転を開始したときも飯山駅で出発式を行ないましたが、当時と社会情勢も変わり振る舞い酒等もなく簡素だったかと思います。

飯山駅での出迎え
 

飯山駅停車中
 

おいこっと10周年の看板
 

飯山駅発車案内
 

おいこっと10周年記念出発式看板

おいこっと10周年記念出発式看板
  

千曲川から信濃川へ残雪残る飯山線を十日町へ

 飯山駅を出た列車は春の信濃平を進みます。以前は菜の花が名物だった信濃平駅ですが現在は菜の花は植えられておらず時代は変わったんですね。寂しいですが・・・。信濃平の田園地帯を進み戸狩野沢温泉を出ると列車は再び千曲川に沿って進みます。車窓もだんだんと山間部に入ります。車内では地元の方による民謡や車内ガイドが行なわれています。やはり10周年記念号は違いますね。地元の方の民謡を聴きながら車内でビールなど片手にしてのんびりと車窓を楽しみます。桑名川を過ぎると残雪が車窓に入っています。この冬は雪が多かったと聞きますが、ここまで残雪が残るとはそうとう積雪量が多かったようです。列車は残雪を見ながら進み森宮野原に到着します。
 

信濃平付近を通過
 

再び千曲川に沿って進みます
 

民謡を聴きながら千曲川に沿って北上
 

飯山以北はのんびりと過ごせます
  

桑名川付近から残雪が・・・
 

残雪と千曲川
 

森宮野原に到着
 

森宮野原停車中
 
 森宮野原を出た列車は、県境を越えて長野県から新潟県に入ります。同時に千曲川から信濃川に呼び名が変わります。車内では、「さかえ田植え唄」に合せた踊りが披露されています。列車は、時折信濃川を見ながら右に左にカーブしながら進みます。この区間はトンネルが多いので信濃川はあまりよく見えません。視界が開けると列車は津南に停車します。津南を出ると信濃川に沿って進み越後鹿渡駅を過ぎると信濃川を渡ります。飯山線で、信濃川(千曲川)を渡るのはこの1ヶ所のみです。ちなみに越後川口駅手前で渡る川は魚野川です。微妙なところで飯山線が信濃川・千曲川を渡るのは信濃川橋梁だけという事で列車も減速して運転します。
 信濃川を渡り十日町市に入っても所々に残雪を見ることができます。列車は田園地帯を進み車窓が住宅地から市街地に変わると十日町に到着します。十日町到着寸前に残雪と桜の花が同時に見られるという珍しい車窓が楽しめました。おいこっと(おいこっと10周年記念)号が到着すると、十日町大太鼓演奏で下車客を出迎えてくれました。
 おいこっと号は十日町駅で折り返し長野行になります。以前と違い折り返し時間が短いので日帰り温泉にも行くことができず市内を軽く散策して過ごします。
 

田植え唄の踊りを披露
  

新潟県に入り信濃川に
 

信濃川を渡ります
 

越後田沢に到着
 

十日町も僅かに残雪が残っています
 

間もなく十日町に到着
 

十日町の出迎え
 

十日町にて
 

歓迎の十日町大太鼓演奏
 

おいこっとはホームで折り返しになります
 

十日町駅記念撮影ボード

十日町駅写真展示
  
 
10周年記念号でも復路は空いています

 十日町から長野への帰路も快速おいこっと(おいこっと10周年記念)号に乗車します。発車の10分前にドアが開いて乗車できます。少し早めにホームに入りましたが、ドアが開く前に撮影できたのでドアが開いてからはすぐに座り発車を待つつもりでしたが、先頭部で太鼓演奏が始まりましたので見に行きました。
 太鼓演奏に送られて快速おいこっと号は十日町駅を発車します。往路となる下り列車に比べて復路となる上り列車は空いています。車内イベントも下り列車中心でしたので人気が高かったようです。列車は、信濃川橋梁を通過して津南町に入ります。信濃川沿いに列車は進み津南を過ぎてだんだんと残雪が増えてきます。県境を過ぎ新潟県から長野県に入り、信濃川が千曲川に名称が変わると森宮野原に到着します。森宮野原を出ると列車は千曲川に沿って南下します。桑名川あたりで残雪のピークを迎えその後は徐々に残雪は見えなくなり列車は戸狩野沢温泉に停車します。戸狩野沢温泉を出ると西日射す信濃平の田園地帯を走行し飯山に到着します。
 

十日町駅で長野へ折り返し
 

発車10分前までドアは開きません
 

十日町駅で発車待ち
 

発車前に十日町大太鼓演奏でお見送り
 

記念写真ボード
 

帰路も1人用座席
 

十日町を発車
 

昼食のお供に風味爽快ニシテ
 

残雪残る十日町を後に長野へ
 

信濃川を渡ります
 

信濃川に沿って進みます
 

津南に停車
 

長野県に入り森宮野原に停車
 

春の千曲川に沿って南下
 

戸狩野沢温泉で少々停車
 

戸狩野沢温泉停車中
 

信濃平を飯山へ
  

飯山で少々停車
 
  
西日を浴びて10周年記念の旅も終盤へ

 飯山ではしばらく停車したので改札外へ。駅の外で一息ついて再び列車に戻ります。先頭では小学生による出発合図があるようですが、始まるのが発車寸前と言うことで見るのは諦めて車内で過ごします。飯山を出た列車はしばらくは市街地を走行しあmす。ここで車販で購入しておいた固くて有名なスジャータのアイスクリームを食べます。今回は秘密兵器(と言うかお土産品)も合わせて購入したのでスムーズに食べることができました。列車はトンネルを抜けて千曲川に沿って進み替佐に到着します。今回は固いアイスクリームもスムーズに食べられたので替佐駅でも撮影できます。替佐では139Dと交換します。
 
 替佐を出ると再び桜並木の中を走ります。西日に照らされた桜も美しいです。しばらく西日に照らされた桜と千曲川のコントラストを楽しみます。千曲川が一旦離れ上今井の集落を抜けると再び千曲川と並行して進みます。立ヶ花を過ぎると西日に照らされた千曲川ともお別れです。列車はりんご畑の中を進み北しなの線と平行すると豊野に到着します。豊野を出ると遠くに新幹線車両基地を見ながら田園地帯を進み三才を過ぎると車窓が住宅地に変わり北長野を出ると長野総合車両センターの脇を通過します。車内各所でシャッター音が響く中を長野総合車両センター脇を通過して市街地を少し走ると長野に到着します。
 長野駅では、おいこっと10周年記念号と言う普段と違う特別な「おいこっと」の役目を果たしたキハ110系が長野総合車両センターへ引き上げるシーンを見送り長野駅の改札を出ました。
 

飯山駅停車中
 

飯山駅発車案内
 

改札口付近
 

記念撮影スペース
 

飯山駅停車中
 

飯山市街地を抜けて長野へ
 

春の蓮付近を通過
 

替佐駅で少々停車
 

替佐駅停車中
 

替佐で139Dと交換
 

再び千曲川に沿って進みます
 

見頃となった桜の花と千曲川
 

長野総合車両センター付近を通過

長野に到着
 
 
指定席券と乗車記念品

・指定席券と乗車券

乗車券は「信州ワンデーパス」
 
 今回は、乗車券として「信州ワンデーパス」を利用しました。この券だと長野から豊野までの北しなの線区間も追加料金無しで利用できます。
 おいこっと号の指定席券は、えきねっとで1ヶ月7日前14時に事前予約しました。この日は括弧に追記ながら10周年記念号ですので早めに事前予約しました。
 結果的には、下りはC席。上りはD席でした。上りは一発で良い場所が確保できましたが、メインの下りは乗車前日にようやくA席に座席位置変更で確保できました。

おいこっと号(下り)指定券
 

おいこっと(上り)指定券
 

・おいこっと10周年記念号記念品
 本日は、運転開始10周年を記念して快速おいこっと10周年記念号として運転されました。イベント自体は、下り列車が中心となり、沿線の観光協会と飯山駅からパンフレットの配布や記念品の配布などがありました。 パンフレットの他に木島平村からは「おにぎり」。十日町市からはメモ帳。飯山駅からは下り列車がメモ帳。上り列車は「あぶらとり紙」がE7系ステッカーと共に配布されました。
 また、車内では「おいこっと10周年」ポストカードがスタンプ台に置かれており、気がついた人のみ持ち帰れました。また、上り限定の「しおり」も上り列車のみで配布されました。

車内販売メニュー
 

飯山駅と下り車内で配布の記念品
 

木島平村から「おにぎり」
 

おいこっと10周年ポストカード
 

おいこっと10周年ポストカード(宛名面)
 

上り列車限定配布のしおり(表)
 

上り列車限定配布のしおり(裏)
   

・「おいこっと」お土産品
 記念配布品ではありませんが、「おいこっと」乗車の記念品として「おいこっとアイススプーン」が販売されています。
 車内販売で販売されているスジャータのアイスクリームは非常に堅いと有名です。このスプーンを使用すると不思議と食べやすくなるのでお勧め。と、車内販売の方に勧められたので試しに買ってみました。
 飯山から長野だとあまり時間が無いのですが、堅いアイスクリームにスプーンがスムーズに刺さり替佐到着前に食べ切れました。
   
おいこっと号運転初日(2015年4月)乗車記へ