383系特急しなの号大糸線乗り入れ最終日

 

特急:しなの81号・84

松本−白馬 (乗車区間)

2025年 2月11日(火)乗車_ 

臨時特急しなの号大糸線乗り入れは終了へ


 1982年(昭和57年)11月のダイヤ改正から運転されていた特急しなの号(季節・臨時列車)の大糸線乗り入れが、今シーズンの冬の臨時列車で終了することになりました。大糸線へ入る特急しなの号は臨時列車で運転される日数も限られています。
 今年の2月は22日から24日まで3連休となりますが、大糸線へ直通する特急しなの号は運転されず、211日運転の臨時特急しなの81号・84号が最後の乗り入れとなることから、運転を終了する大糸線区間の松本から白馬まで急遽乗車してきました。

  

特急しなの6号で松本へ



特急しなの6号(長野901−松本951
 

 長野から特急しなの6号で松本へ向かいます。この列車は、事前に長野駅留置線へ基地から車両を移動させてあるので安茂里側から入線してきます。
 本日は8両編成ですが、自由席は発車時刻までには8割方の席が埋まりました。長野を出て篠ノ井で自由席はほぼ満席になった特急しなの6号は篠ノ井線を快調に進み途中明科に停車して松本に到着します。
 松本では自由席から半分くらいの乗客が下車します。私も松本で下車して駅前のファーストフード店で時間調整をします。 

 


長野を出発


8
号車車内


松本で下車

 

 
特急しなの81号で北アルプスの麓白馬へ


 松本駅に戻るとちょうど特急あずさ5号が松本駅に到着するところでした。この特急あずさ5号もダイヤ改正で白馬止まりとなるので、松本駅の南小谷行の案内は今後貴重になるかと思います。大糸線内を特急列車が続行で運転されるのもとりあえず今日が最後です。定刻に松本を発車した特急あずさ5号に続いて名古屋からの特急しなの81号が5番線に到着します。特急しなの81号の松本での停車時間は4分です。手早く撮影して車内へ入ります。
 特急券に指定された2号車の車内へ入るとほとんどの席が埋まっています。大糸線へ入る臨時特急しなの号は比較的空いているという話でしたが、今日が大糸線へ直通する最終日と言うことで鉄道ファンも結構乗っていますが、それ以上に外国人旅行客が多い感じです。私の隣も外国の人です。
 
 松本を定刻に発車した特急しなの81号は白馬へ向けて進みます。松本駅は5番線からの発車となりましたが、今後松本駅5番線から383系電車が客扱いで発車する事も無いだろうと松本駅発車時点から車窓を楽しみます。列車は、北松本駅を通過して篠ノ井線と別れて大糸線を進みます。しばらくは住宅地を進み梓川を渡ると安曇野に入ります。田園地帯を列車は進みます。車窓にはアルプスの山々が見えてくるはずですが、今日はあいにくの天候で全く見えません。田園地帯から車窓が市街地に変わると豊科に到着します。
 豊科を出ると柏矢町駅を通過して穂高に停車します。ここまで降車する人はこの号車では見かけません。穂高を出ると烏川・穂高川を渡り有明付近へ。このあたりから車窓に薄らと積雪した田んぼが見え始めます。有明駅周辺はアルプスもよく見える楽しみな場所ですが、やはりこの短時間では天気は回復せずにアルプスは雲の中・・・。
 列車は、安曇沓掛を過ぎて北上するにつれて車窓の田畑の積雪が増えてゆきます。と同時に天候も回復してきて雲の隙間からアルプスが見えてくようになりました。せっかくアルプスが見えてきたのですが、列車は高瀬川を渡り信濃大町に到着します。信濃大町では降車する人もいましたが、やはり冬季で黒部ダムへ行かれないためか下車する人は少なめでした。
 

 


松本駅発車案内(大糸線特急列車続行も最後)
     


名古屋から松本駅5番線に到着
 


特急しなの81号(松本1050−白馬1157
 


「しなの・白馬」表示
 


「しなの81号」表示
 


白馬行き表示
 


梓川を渡り安曇野へ
 


積雪はありません
 


豊科駅停車中
 


穂高駅停車中
  


烏川・穂高川を渡り有明へ
 


有明付近から雪が見えてきます
 


天候も回復してきました
 


高瀬川を渡り大町へ
 


信濃大町駅に到着


信濃大町駅停車中

  

 信濃大町を発車した特急しなの81号は、市街地を進み北大町を過ぎて田園地帯を進み信濃木崎駅を通過すると木崎湖が見えてきます。天気も回復して雲はあるものの青空に白く積雪した山々と湖が映えています。列車はしばらく湖に沿って進みます。海ノ口駅を通過すると木崎湖の車窓も終わり列車は山間部を進みます。積雪も徐々に増えてきます。簗場駅を通過して中綱湖が見えてくるはずですが積雪でよく解らず続いて青木湖が見えてきます。青木湖が車窓から遠ざかると列車は山間部を進み積雪が一気に増えます。時折、雪の重みで斜めなった木の枝や雪が当たる音が車内に響きます。右に左にカーブして山間部を抜けると神城に到着します。神城駅は、2両分しか除雪がなされていないそうで降車客は1号車・2号車のドアから降りるように案内があります。ご丁寧に英語で録音された音声も流されます。神城に到着するとその理由が解りました。神城では大勢の外国人が下車しました。2号車からもかなり降車して隣の席も空きました。
 いくらか身軽になった特急しなの81号は、神城駅を出て平川を渡ると白馬町内に入りウィング21に建物が見えてくると終点白馬に到着します。白馬駅は3番線に到着します。白馬駅到着後は、少しだけ撮影して改札を出ます。今日は1日だけの祝日ですが駅前は大勢の人がいます。これでも空いている方だとのことで驚きです・・・。
  

 


車窓に青木湖が見えてきました
 


青木湖畔を通過
 


見難いですが中綱湖付近を通
 


青木湖畔を通過
 


積雪も増えてきました
 


神城駅停車中
 


間もなく終点「白馬」
 


白馬駅に到着
 


白馬駅に到着
 


方向幕は「白馬」のままドア締め
 


しばらく撮影します


改札へ向かうため1番ホームから撮影

    

 
冬の白馬散策は雪に苦戦



白馬駅舎
  

 特急しなの号の折り返しですが、八方温泉へ日帰り温泉目当てで行こうかと思いましたが、バスの時間帯が合わずに断念して雪景色も綺麗だと評判の大出の吊り橋へ行きました。
 過去にも行ったことはありますが冬は初めてです。辛うじて除雪された歩道の両側には腰ぐらいまでの積雪があります。雪道に苦戦してたどり着いた大出の吊り橋は評判通りの絶景でした。ここまで苦労して来た甲斐がありました。人1人が通れるだけ橋も除雪されていたので対岸へ行って戻ってきました。それ以外の場所は雪に閉ざされていて近づくこともできず再び白馬駅に戻りました。


大出の吊り橋
 


さっそく渡ります
 


対岸は雪が深く戻ります


脇の藁葺き小屋が・・・

 

 早めに白馬駅に戻りましたので、白馬駅近くのスーパーで昼食やら飲み物を購入して時間を調整して白馬駅に戻ります。
 白馬駅は、以前は列車別改札を行なっていましたが、今はそう言う風習も無くなったのか自由に出入場できるようです。すでにドアが開く結構前から自由席には列ができていました。一応、私は指定席を予約していたのと後でいろいろ言われるのが嫌でしたので383系のドアが開いてから入場しました。それでも改札には誰もいませんでしたので特急券に入鋏印を押してもらうのは諦めました。今日を以て383系が完全に大糸線に乗り入れなくなると言うことは無いかと考えてはいますが、今日で一区切りと言うことで当面の間は大糸線へは入らないと予想して特に白馬駅と383系を合わせていろいろ撮影しておきました。
 

 


白馬駅臨時列車案内と383 


白馬駅にて 


E127
系臨回電と


中間車と白馬駅表示

  


大糸線最後の特急しなの84号で松本へ


 白馬駅と383系の組み合わせを撮影して車内に入ります。措定された3号車はまだ空席が結構あります。ただ、発車時刻が近づくと徐々に席が埋まりはじめ7割くらいは座席が埋まりました。上りの列車もなかなか混んでいるようです。とは言え見た感じは半分ぐらいは鉄道ファンらしき人々なので普段は半分くらいの乗車率なのでしょう。運転される時間帯の関係か外国の人の乗車も少ないです。
 白馬駅では特に何も無く普段通りに特急しなの84号は発車します。これで383系特急しなの号として白馬駅を発車するのは最後になってしまうのでしょうか。列車は白馬町内を抜けて平川を渡り飯盛を過ぎて簗場に到着します。まだスキー帰りには早い時間なのか乗車して来る人も少ないです。簗場を過ぎると山間部を進みます。先ほどまでの白馬町内とは違いかなり雪深いです。右に左にとカーブしながら列車は山間部を進みます。山間部を抜けると視界が開けて青木湖が見えてきます。青木湖畔を進みます。青木湖が車窓から見えなくなると中綱湖が見えるはずですが、往路(しなの81号乗車時)同様に見ることはできませんでした。(列車が簗場駅を通過した時点で見つけることができませんでした。)
 列車は簗場を過ぎて山間部を再び進み視界が開けると木崎湖が見えてきます。海ノ口駅を通過して列車はしばらく木崎湖畔を進みます。383系から仁科三湖(青木湖・中綱湖・木崎湖)の車窓を次の楽しめるのは何時の日になるでしょうか。383系の大きな窓から仁科三湖(中綱湖は見えませんでしたが)の車窓を楽しみました。列車は冬の田園地帯を進み市街地に入ると信濃大町駅に停車します。
 

 


383系が白馬から発車するのも最後か?
 


特急しなの84号(白馬1449−松本1559
  


しなの84号(上り)も結構席が埋まってます
 


白馬を後に松本へ
 


神城駅に停車
 


このあたりは積雪があります
 


青木湖が見えてきました


木崎湖半を通過

  

 信濃大町からは若干の乗車があり空いていた席が埋まります。信濃大町を出るとすぐに高瀬川を渡ります。列車は、これから松本へ南下しますが、車窓の積雪も徐々に少なくなってきています。沿線では大勢の方が383系最後の大糸線走行シーンを撮影しています。このあたりは田園地帯が続くので撮影に来られている方も多いです。有明駅を通過して烏川・穂高川を渡ると穂高に停車します。穂高まで来ると畑に薄らと雪がある程度です。僅かな時間でここまで積雪が違います。穂高を出ると田園地帯を進み豊科に停車します。豊科まで来ると積雪はありません。
 豊科を出ると再び田園地帯を進みます梓橋駅を通過すると383系特急しなの号は安曇野に別れを告げて松本に入ります。島内を通過して奈良井川を渡ると松本駅の到着放送が流れます。最後に特急しなの号の大糸線乗り入れは本日のこの列車で終了とのアナウンスがありました。列車は北松本駅を通過して篠ノ井線と平行してゆっくりと松本駅に到着しました。
 これにて特急しなの号の大糸線乗り入れは終了となりました。いつか再び特急しなの号の大糸線乗り入れが復活することを期待して同じホーム反対側に到着した長野行の特急しなの15号に乗り換えました。
 

 


信濃大町を発車
 


高瀬川を通過
 


徐々に積雪が少なくなります
 


穂高に停車
 


豊科に停車
 


積雪は無くなりました
 


梓川を渡り松本へ


松本に到着

    

 
特急しなの15号で長野へ



特急しなの15号(松本1605−長野1656
 

 松本からは、6分の乗り換えで特急しなの15号に乗車します。6両編成と言うことで指定席も混んでいるかと心配しましたが予想外に空いていて一安心です。
 今回利用している「篠ノ井線特急料金回数券」は、特急しなの号指定席の空席も利用できるので便利でしたが、チケットレス特急券導入で発売も終了となります。このような特権もあと僅かです。
 往路に乗った特急しなの6号と同じく特急しなの15号も明科に停車します。明科を出た後は篠ノ井線を快調に進み篠ノ井を出ると長野に到着します。
 

 


松本駅発車案内


2
号車車内


長野に到着

  

 今回は、大糸線を走る(臨時)特急しなの号の最終日に乗車したのですが、恥ずかしながら383系に変わってから大糸線で特急しなの号に乗るのは最初で最後の機会でした。
 本日は、1日中383系に乗っていた形になりますが、もう松本駅で大糸線方面からの特急しなの号から長野行の特急しなの号への乗り換えもできなくなる事を考えれば最後の貴重な機会になったかと思います。

 

 


使用乗車券・特急券



信州ワンデーパス(乗車券)
  

 特急しなの81号と84号の指定券は、臨時特急しなの号の大糸線乗り入れが最後らしいと噂になった時点ですぐに予約しました。e5489はシートマップ予約ができるのでこちらを利用して窓割りの良い席を選択して予約しました。
 最終的に満席になることはありませんでしたが、窓側は乗車5日前の段階で全て埋まり、その後は散発的に数席出てくる感じでした。
 なお、長野から松本間の往復の特急券は、間もなく発売が終了となる「篠ノ井線特急料金回数券」を使用しました。


篠ノ井線特急料金回数券
  


しなの81号特急券
 


しなの84号特急券


篠ノ井線特急料金回数券