SLと185系電車で行く越後の地酒堪能の旅
2024年 7月21日(日)
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旅の概要
引退が近いと言われている185系電車を使用した特急谷川岳ループ号とSLぐんまちゃん水上号に乗車して高崎から夏の上越線を北上して越後湯沢へ行きました。
往路は、C61が牽引するSLぐんまちゃん水上号で12系客車の旅を楽しみ水上へ。水上から普通列車で越後湯沢へ向かいました。越後湯沢では、ぽんしゅ館にある利酒番所で越後の地酒を楽しみ、続いて昼食に「爆弾おにぎり」を食べて、帰路は引退が近い185系電車を使用する特急谷川岳ループ号に揺られて高崎へ戻りました。
なお、長野から高崎への往復は北陸新幹線あさま号を利用しました。今回は短い日帰り旅行でしたが、ぽんしゅ館で越後の地酒と爆弾おにぎりを食べられたのが収穫でした。
今回の旅の主な行程
開業140周年を迎える高崎駅へ
あさま608号(長野7:23−高崎8:13)
長野から北陸新幹線あさま608号で長野を出ます。今回も高崎までは新幹線Eチケット30%割引を使用するため少し早い列車の利用となりました。
この時間帯、あさま号は長野7時13分発と23分発が続くので紛らわしいです。その分、後発となるこちらの列車は空いていて上田や佐久平からの乗車も少なく空いていました。ただ、これは6号車指定席の話で自由席は混んでいたかも解りませんが。
軽井沢を過ぎて碓氷峠トンネルを下り安中榛名を過ぎると関東平野に出て高崎に到着します。
長野を出発
6号車は空いてます
開業140周年の高崎に到着
ぐんまちゃん駅で一休み
今年開業140周年を迎えた高崎駅は、ちょうど「ぐんまちゃん」誕生30周年とも重なり「ぐんまちゃん駅」としてイベントを開催していました。駅構内は、「ぐんまちゃん」の飾り付けが至るところにあり目を引きます。2004年までは高崎競馬もあり競馬場へ行く人で高崎駅も開催日は結構混んでいました。ぐんまちゃんを見るとそんなことも思い出します。
高崎駅には早めに到着したので少し時間調整をせねばなりません。駅ビル1階にマックがありますので朝マックでもと思って行ったのですが臨時休業・・・。それは困ったと案内図を見るとスタバを発見。スタバへ移動してアイスコーヒーを飲みながら時間調整。高崎は朝から暑いのでとても野外で待っては居られません。
高崎駅は「ぐんまちゃん駅」に
スタバで休憩
SLぐんまちゃん水上号で奥利根へ
高崎駅2番線にC61 20に牽引されたSLぐんまちゃん水上号が入線してきました。思ったより空いているので先頭のC61の撮影もすぐに終わり12系客車の方へ。ヘッドマークは「ぐんまちゃん」専用のマークですが12系側の方向幕は「臨時」です。まだ乗車準備中とのことでドアは開いていません。その間に12系客車側もいろいろ撮影しておきます。
ドアが開きひさしぶりに12系客車の車内へ。昭和世代からするとやはり国鉄基準で作られたこの内装が一番落ち着きます。
C61の汽笛が響き渡り高崎を定刻に出たSLぐんまちゃん水上号は水上へ向けて進みます。高崎駅では1番線側で「ぐんまちゃん」が見送っています。高崎駅構内を抜けて信越本線と別れると列車は住宅地を進み北上します。車内を見ると7割ぐらいの席の埋まり方です。今日は、SLぐんまちゃん水上号としての運転で記念乗車証を配布するため早めに車内改札が来ました。井野を通過して住宅地が少し途切れて染谷川を渡ると新前橋に到着します。
新前橋では、いつも停車位置を大きく越えて心配しましたが、今日は新前橋駅で出発式があるようで停止位置を長岡側に移動させたようです。機関車の先頭部に出発式の会場がありました。
新前橋を出ると両毛線と別れて住宅街の中を北上します。新前橋で8割方の乗車率となり私のボックスにも乗客が来ました。新前橋時点で大体8割の乗車率と言うことは乗車率は良いようです。八木原を通過して関越自動車道の下を通ると田園地帯をしばらく進み車窓に工場が見えて住宅街に入ると渋川に到着します。
SLぐんまちゃん水上(高崎9:56−水上12:03)
SLぐんまちゃん水上ヘッドマーク
12系客車車内
今日は12系座席で水上へ
渋川ではC61の点検のためしばらく停車します。渋川ではハワイアンフェスティバルの一環として駅員の方々がアロハシャツを着て出迎えています。その他、ホームではフラダンスの披露もありました。
渋川を出た列車は吾妻線と別れて最初の利根川を渡ります。利根川の奥には榛名山が見えてきていよいよ列車は水上へ向けて山間部に入ります。津久田を通過して何回か利根川を渡り少し長いトンネルを通過すると綾戸ダム付近に差し掛かります。利根川と並んで進みますが、反対側の車窓でこちら側は緑濃い山裾の景色が続きます。岩本駅を過ぎてトンネルを過ぎると国道と利根川が平行しますが、こちらも反対側の車窓です。しばらくは暇な区間が続きます。ようやく利根川を渡り利根川がこちら側の車窓になったのもつかの間で利根川は離れて代わりに市街地の景色となり沼田に到着します。
沼田ではC61点検のため少々停車します。先頭部を撮影して駅名板と12系客車を合わせて撮影するともう発車時刻となります。沼田を出て薄根川・四釜川と渡ると広々とした田園地帯を進みます。後閑を過ぎて月夜野橋の付近で一瞬利根川が見えましたがすぐに離れてしまいます。上牧駅を過ぎると山々の切れ目から谷川岳も見えてきます。ここまで来ればSLぐんまちゃん水上号の旅も終盤です。列車は利根川に溶かず離れず進み、やがて諏訪峡が見えてきます。諏訪峡が見えてくるとは言っても成長した木々で車窓からはほとんど見えませんでした。線路は上下線に別れて下り線のみ諏訪峡大橋が見える場所に差し掛かりましたが、今日はバンジージャンプをする人の姿は見えませんでした。車窓には利根川の綺麗な景色が木々の間から見えます。やがて温泉街の景色に変わるとSLぐんまちゃん水上号は終点の水上駅に到着します。
水上駅到着後は、C61を12系客車から切り離し方向転換ため移動します。せっかくなので12系から切り離しC61単機で移動するシーンまで撮影して改札を出でました。これからC61の方向を転換させる転車台がある広場へ向かいます。
利根川を渡り山間部へ
谷川岳が見えてきます
水上に到着
水上駅SL転車台
向きを変えるため転車台にC61が入ります
水上駅に到着しC61の切り離しを見た後は、SL転車台広場へ移動します。 水上駅から近そうで暑いので結構遠く感じます。
転車台の脇でしばらく待つとC61が方向転換のために転車台に進んできました。準備が整うとC61の方向転換を始めます。本来なら半回転(0.5回転)で方向転換は終るのですがサービスで2回転半(2.5回転)しました。C61の回転を見終わると整備線の方へ移動してC61が入ってくるのを待ちます。整備線に入り折り返しの整備を始めるC61を撮影すると一仕事終えた気分で水上駅へ戻ります。
方向転換終了
折り返しの整備が始まります
ロングシートで上越国境越えも楽だった
普通(水上13:32−越後湯沢14:15)
水上から越後湯沢までは普通列車で移動します。水上発長岡行の普通列車は2両編成。今日は、SLぐんまちゃん水上号運転のため発車ホームが変わり折り返し運転ではありませんでしたのでホーム上は大混雑・・・。
1番線から新前橋行が発車後に入線してくるので入線から発車まで時間はあまりありません。ホーム上の混雑も乗ってしまえばと言うことで立席は数人だけという感じでした。それでもボックスは諦めてロングシートしか場所はありませんでしたが・・・。
ほとんどがトンネル区間ですのでロングでもあまり苦にはならず越後湯沢に到着します。
越後の地酒を楽しむ
ぽんしゅ館に来ました
今回の旅の目的地で折り返しとなる越後湯沢に来ました。越後湯沢に来たらぽんしゅ館で利き酒を楽しみ「爆弾おにぎり」が定番のようです。
まずは、利き酒番所へ。越後の地酒がズラリと並んでいて500円でコイン5枚を買い好きなものをお猪口で楽しみます。ただ、これから重要な185系電車の撮影を控えているので今回はコイン5枚で我慢・・・。
今回は、上善如水(湯沢限定)・N888・北雪・越後杜氏・越乃雪椿を試しました。N888は本当にバナナのようなフルーティーな香りと味わいで驚きました。こう言う日本酒もあるんですね。
利酒番所に立ち寄り
越後の地酒を楽しみます
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今回楽しんだ地酒
上善如水(湯沢限定)
N888
北雪
越後杜氏
越乃雪椿
昼食は爆弾のように大きい「おにぎり」
利き酒番所で越後の地酒を楽しんだ後は、昼食に「爆弾おにぎり」を食べます。普段なら凄い混雑で待ち時間もありますが昼食時間も過ぎたのか空いていました。今回は、豚角煮を選択しました。画像で見ると小さく見えますが実物は結構大きくガブリとかぶりつくのは少し難しそうです。箸で少し割ってから食します。暑い時期ですが味噌汁付は有り難いサービスです。おにぎり1個十分お腹いっぱいになります。
爆弾おにぎりを堪能するともう発車時刻まで20分位かありません。慌てて土産物(笹団子)を購入して改札口へ向かいます。慌ただしい滞在でしたがそれなりに楽しめました。
昼食は「爆弾おにぎり」
上手な食べ方の説明も・・・
画像で見るより実物は大きいです
今日は豚買角煮を選択
引退間近の185系特急の旅
越後湯沢から185系電車を使用する特急谷川岳ループ号に乗車します。景色はすっかり夏の高原です。緑が本当に美しい一番良い季節です。列車は魚野川を渡りトンネルに入ります。このトンネル内で分かり難いですが、列車は松川ループ線に入り右へカーブし続け大きくループします。トンネルを出ると再び上下線が合流して土樽駅に停車します。土樽を出て上下線に分かれて長いトンネルを通過すると土合に停車します。
谷川岳ループ(越後湯沢15:19−高崎17:21)
越後湯沢を発車
土合にしばらく停車
湯檜曾駅にも少々停車
土合を出た特急谷川岳ループ号はすぐにトンネルに入ります。トンネルを出ると列車はゆっくりとした速度で進みます。私が座る席の反対側にはこれから停車する湯檜曽駅が見えています。私が座る席は反対側なので見えません。ただ、こちら側は旧湯檜曽駅のホーム跡を見ることができます。ほとんど草に覆われていて見ることはできませんが・・・。特急谷川岳ループ号の一番の見せ場が過ぎると再びトンネルに入り列車は左へひたすらカーブしてトンネルを抜けると湯檜曽に停車します。湯檜曽では先ほど走行してきた線路を見ることができます。ただ、停車時間は3分。それでも大勢の方がホームに降りて先ほど走行していた線路を眺めていました。僅か3分と言えど3分あれば十分に撮影と肉眼でループ線の光景を楽しむことができました。
特急谷川岳ループ号は湯檜曽を出ると高崎まで停車しません。とは言え水上駅では乗務員交代のため運転停車を行います。水上を発車した列車は水上の温泉街を後に高崎へ向けて進みます。決して速い速度ではありませんが、水上から高崎まで全ての駅に通過する特急相応しい運転を楽しむことができました。
越後中里付近の旧客
185系車内
旧湯檜曽駅ホーム
新幹線で素早く帰路へ
高崎からは北陸新幹線あさま621号で長野へ帰ります。今日は、高崎駅12番線からの発車だそうです。12番線は主に上越新幹線が使用して夜に何本か北陸新幹線も使うようですが、昼間のこの時間帯に12番線から発車するとは珍しいです。それでは、北陸新幹線用の11番線はどのようになっているかと言えばE7系の回送が止まってました。
さて、高崎駅新幹線ホームの放送では何やら盛んに放送していますが、11番線のE7系回送の空調音で何を言っているのかさっぱり聞こえませんでした。途切れ度切れに聞けば北陸新幹線あさま621号が少し遅れているようです。少しするとE7系が予想外の時刻に通過します。JR東日本アプリで調べると軽井沢で待避予定の「かがやき535号」が何らかの事情で先行したようです。それに続いて「あさま621号」が約10分遅れて到着しました。
本日は主に上越用の12番線から発車
あさま621号(高崎17:48−長野18:38)
※遅延(高崎17:58−長野18:42)
高崎を出た「あさま621号」は、上越新幹線と別れて北陸新幹線に入ります。帰路も、新幹線Eチケットを利用したので10号車の指定席利用です。10号車に限ってはそこそこ乗っています。安中榛名を通過して碓氷峠トンネルを登ると軽井沢に到着します。さすが軽井沢だけあって1/3位の客が降りてします。本来なら軽井沢で高崎を先に通過した「かがやき535号」の通過待ち合わせをするのですが、今日は空待避の状態ですぐに発車しました。このため遅延時分も軽井沢場面9分遅延が6分遅延まで回復しました。今日は明るい時間帯に軽井沢まで到着できたのに車窓から浅間山見ることはできませんでした。軽井沢の町中は晴れていますが浅間山は雲の中でした。
その後、佐久平・上田と停車して五里ヶ峰トンネルを抜けると善光寺平に出て長野に到着します。長野到着前の放送で大宮駅でホーム安全確認を行ったため遅延したとの放送がありようやく原因がわかりました。高崎駅も隣のホームに空調を使った車両が停車していても放送が聞こえるようにしてほしいものです。何はともあれ長野駅には5分遅れて到着しました。
高崎から長野へ
10号車はそこそこ乗ってました
長野に到着
今回は短い日帰りの旅でしたが、SL列車と185系電車に乗って新潟の地酒と越後産米を使った「爆弾おにぎり」を楽しめた思った以上に楽しい小さな旅となりました。
使用乗車券
高崎→水上はモバイルSuicaを使用
今回も長野から高崎の往復は北陸新幹線「あさま」の新幹線Eチケット(30%割引)を利用しました。通常期だと新幹線指定席利用で乗車券込み指定席利用で5150円ですが早めに予約すれば3450円で乗車できます。
高崎から越後湯沢は乗車券を通常利用としましたが、高崎から越後湯沢だと101Km以上にならないので途中下車できないので高崎から水上まではモバイルSuicaを利用し水上で下車して水上から越後湯沢まで乗車券を購入。帰路の越後湯沢から高崎は通しで普通乗車券を使用しました。
あさま608号Eチケット(30%引)
あさま621号Eチケット(30%引)
SLぐんまちゃん水上指定席券
水上→越後湯沢間乗車券
越後湯沢→高崎間乗車券
谷川岳ループB特急券