12系客車で行く早春の両毛線の旅

2024年 2月23日(金)_ 

旅の概要

 JR東日本エリアの冬に臨時列車で注目を集めた列車に「EL両毛」「ELあしかが」がありました。両毛線をEF64 1000とEF65 500にサンドイッチされた12系客車の旅が楽しめる事と、帰路の「ELあしかが」は日没から夜間の運転時間帯となり夜汽車(夜行列車)の雰囲気が楽しめると言うことで、乗り鉄・撮り鉄どちらからも一目おかれる列車となりました。今回は、「ELあしかが」は何とか早い段階で指定券を確保できましたが、「EL両毛」の指定券が確保できたのが乗車当日と言うことで少し心配しましたが無事に往復確保できました。
 本来は、長野から「しなの鉄道」で軽井沢へ向かい、軽井沢からJRバスに乗り横川からJR信越本線で高崎へ向かい12系で運転される「EL両毛」に繋げる予定でしたが、「しなの鉄道」が架線凍結で小諸−軽井沢で運休となったため、長野から軽井沢までは新幹線乗車に変更しました。


今回の旅の主な行程

 長野9:26−あさま612号−9:59軽井沢11:05−JRバス−横川11:39
 横川12:10−普通−12:41高崎13:42−EL両毛号−足利16:35
  ■足利駅前「あしかがELフェス」見物
 足利17:50−ELあしかが号−20:25高崎21:01−はくたか577号−長野21:49
 
   
新幹線&バス&在来線で高崎へ

 長野駅に到着してまずは運転状況の確認をします。当初は、長野9時5分発の信越本線・しなの鉄道線軽井沢行に乗車して軽井沢からバスで横川へ。横川から信越本線と昔懐かしい旧在来線ルートで12系客車の臨時列車へ繋げようと考えていました。ただ、しなの鉄道は小諸−軽井沢で架線凍結により終日運休と言うことで予定を変更して、軽井沢まで新幹線を利用して軽井沢からJRバスで横川へ抜けて横川から信越本線で高崎のルートに変更しました。
 少し早いですが、長野から北陸新幹線あさま612号に乗車します。長野駅11番線から発車する上り列車もなかなか珍しいです。今日は、この列車の前に臨時あさま650号が運転されていたので長野を出る時点では空いていました。長野を出た列車は、13分前に臨時あさま650号が先行しているにも関わらず上田・佐久平から結構乗車して雪景色に変わった軽井沢からは大勢の人が乗車しました。ただ、私は軽井沢駅で降車しました。
 軽井沢は、大勢の外国人で大混雑していました。東京方面からの新幹線が到着する度に外国人でごった返す駅舎を後に少し散策・・・。ただ、気軽に立ち寄れそうな飲食店は全て満員に行列でもう諦めて駅舎の通路にあるベンチでこれから使用する「ぐんまワンデーローカルパス」(スマホ用デジタルパス)を購入して過ごします。外は雪が降ってますのでもう駅舎で過ごします。
 ここからは、「ぐんまワンデーローカルパス」の旅となります。スマホ画面が乗車券となりますのでバッテリーが終らないように注意が必要です。おおむねバスの発車15分ぐらい前にバス停に移動します。草津方面へ行くバス停は大勢の観光客で賑わっていますが、横川行のバス停は誰も居ません。1人で待つことしばし発車5分前にようやくバスが入ってきました。今のところ乗客は1人です。発車直前に1人乗ってきてバスは軽井沢駅を11時5分定刻に発車しあmす。今日は、しなの鉄道が運休している影響か乗客は非常に少ないです。バスが、雪が降る軽井沢町を出て碓氷バイパスを下ります。バスが進むにつれてだんだんと積雪が少なくなり群馬県に入りしばらくすると積雪は無くなりました。バスは渋滞も無く順調に進みほぼ定刻に横川駅に到着しました。
 

あさま612号(長野9:26−軽井沢9:59)
  

JRバス(軽井沢11:05−横川11:39)
  

長野を出発

碓氷峠はバス移動

横川から再び鉄道移動
 
 横川からは再び鉄路の旅が始まります。高崎から乗車するのは普通列車高崎行です。211系3000番台4両編成ですが、時間帯が昼ですので横川からの乗客は片手ほどの乗車です。横川を出た列車は、どんどん高度を下げてに松井田を経て松井田に到着します。松井田からは結構乗車してきますが、まだまだ座席に余裕があります。磯部を経て工場が手前に見える安中ではかなりの乗車がありほとんどの座席が埋まります。この路線は、松井田・安中から高崎がメインの路線です。車内も賑やかになった頃、群馬八幡を経て北高崎へ。北高崎からもかなりの乗車がありましたが、ほとんどの人は立ったままでした。
 列車は、高崎駅で両毛線の列車が遅れて発車した関係で2分遅れで到着しました。最初は、しなの鉄道架線凍結による運休で新幹線に変更しましたが、軽井沢からはバス・在来線を乗り継いで高崎までやってきました。
 高崎では、昼食を摂りたいので駅ビルや近所を見て歩きましたが、ちょうど昼食時間帯の後半と言うことでどの店も満席で列ができている状態で諦めました。結局は、高崎駅の新幹線乗換改札脇の「そば屋」(立食)で昼食を済ませました。

信越本線普通(横川12:10−高崎12:41)
 

211系車内
 

横川から鉄路で出発

高崎に到着

昼食は構内の「そば」

 
EL両毛号で足利へ12系の旅

 高崎からは12系客車を使用したEL両毛号に乗車します。今日は高崎駅4番線から発車と言うことでいつもと違い編成写真も撮影できます。往路は、EF64 1001が先頭となり12系客車を挟んでEF65 501が最後部となります。往路はヘッドマークは特にありません。やはりSL列車では無いので先頭部もあまり混雑せずスムーズに撮影して車内へ。久しぶりの12系の旅ですが、今日は進行方向と反対側の通路側です。発車時刻が近づくと大体の席が埋まりました。私が居るボックスも4人全て埋まっています。
 EF641001の汽笛が鳴り響きEL両毛号は定刻に高崎を発車します。12系4両(1両は団体用)の車内はほぼ満席の盛況です。列車は上越線を進み新前橋で僅かな時間停車して両毛線へ入ります。この列車は両毛線に入ってからが本番です。両毛線に入り利根川を渡ると前橋に到着します。前橋では25分停車してマスコットキャラクター「ころとん」の出迎えと「CHINDON倶楽部」の歓迎の演奏などを楽しみます。前橋を出ると高架を進み伊勢崎へ。田園地帯を進み桃ノ木川を渡り北関東自動車道を潜ります。この先は撮影地なのか撮影の方が大勢居ました。車窓が市街地に変わり列車は伊勢崎駅に到着します。伊勢崎では10分停車しPRキャラクター「くわまる」の出迎えを受けます。ホームでは「赤堀ひごろも太鼓」に演奏が行われました。
  

EL両毛号(高崎13:42−足利16:35)
 

12系客車車内
 

利根川を渡り前橋へ
 

足利に到着
 
 伊勢崎を出ると東武伊勢崎線と分かれて住宅地を進み北関東自動車道を再び潜り国定を経て岩宿に到着します。岩宿ではマスコットキャラクター「みどモス」が出迎えてくれます。岩宿を出ると下新田を過ぎて「わたらせ渓谷鉄道」と平行して高架を進み市街地が近づくと桐生に到着。10分停車の桐生ではマスコットキャラクター「キノピー」が出迎えホームでは「桐生八木節連絡協議会」による八木節がEF64 1001付近で上演されました。桐生を出ると高架を進みますしばらく住宅街を進み高架が終ると桐生川と僅かに平行します。その後は、延々と住宅街を進み桐生川を渡りさらに住宅街を進み前山駅へ。24分停車の前山駅ですが、特に歓迎のイベントはありません。その代わり編成写真を撮影する時間は十分にあります。これこそが我々からすれば最大のおもてなしです。時間があるのでゆっくりと色々撮影できました。
 前山を出ると終着の足利駅は目前です。住宅街を進み北関東自動車道を潜りしばらくすると終点の足利駅に到着します。
 足利駅では地元高校生の吹奏楽とイメージキャラクター「たかうじ君」が出迎えてくれました。ホームは凄い混雑で大盛況のうちにEL両毛号旅は終了しました。列車はダイヤの都合上で先ほどの前山駅まで回送(疎開)されるため一旦足利駅を離れました。
 

伊勢崎駅の歓迎

桐生駅の歓迎

足利駅の歓迎



あしかがELフェス


あしかがELフェス
 足利駅で、EL両毛号からELあしかが号に折り返す時間は1時間15分ほどと短かったので、駅前で開催されている「あしかがELフェス」を見てきました。イメージのイラストはやはりイメージだったようで、保存されているEF60 123にヘッドマークはありませんでした。もともとヘッドマークステーが無いのでどのようにして取り付けするのか期待していたのですが・・・。
 会場内にはキッチンカーや土産物の露店が出ていたので軽食と土産物を購入しましたが、案内に書いてあった引換券は1枚も貰えませんでした。確かに先着順と書いてはありましたが。

 
ELあしかが号でPトップ牽引の夜汽車の旅

 足利駅前の「あしかがELフェス」を見物して再び足利駅に戻ります。駅に戻るとちょうどELあしかが号となる編成が前山駅から回送されてきました。今度は2番線から発車で先頭となるEF65 501(通称Pトップ)の前では出発式が行われるようです。そのため階段付近は大混雑しています。この場所で出発式をやるのは無理があるようです。それでもやりたかったのでしょうが。幸いリハーサルがありましたのでそれだけ撮影して後は早めに車内に入ります。
 車内の座席も一通り埋まった頃にEF65 501の汽笛が響き吹奏楽の演奏に見送られて、ELあしかが号は足利駅を発車します。車内の座席はほぼ埋まっています。今回も進行方向とは逆の通路側です。列車は、夕闇迫る足利市内を後に高崎を目指して進みます。車窓もだんだんと見えなくなり何処を走っているのか解らなくなります。しばらく車内で過ごしていると席を替わって欲しいと言うことで代わってあげました。これで進行方向側の通路側に1ランク上がりました。
 列車の方は、明かりが点々とする住宅街を走り山前駅に停車します。5分ほど停車しますが、駅が暗くて先頭へ行く気にもならず12系と駅名表示だけ撮影して車内へ。もうすでに列車は夜汽車(夜行列車)に雰囲気になり車窓は住宅街や市街地を除き見えません。12系の乗り心地を楽しむだけになります。住宅街を抜けて桐生川を渡り列車は淡々と進みます。車窓から見える明かりが増え始め高架に入り市街地に入ると桐生に止まります。桐生では12分止まります。桐生では先頭のEF65 501がホームの照明で明るく撮影できるので足利で撮れなかった分混雑しました。
 

ELあしかが号(足利17:50−高崎20:25)
 

足利駅出発式(練習)
 

夜汽車(夜行列車)の雰囲気で高崎へ
 

前橋駅にて
 
 桐生を出ると渡良瀬川を渡り下新田を通過し「わたらせ渓谷鉄道」と分かれます。途中の岩宿駅は停車時間が短いため車内で過ごします。列車は、街の明かりが遠く見ながら田園地帯を進みます。しばらく進み柏川を渡ると伊勢崎に到着します。伊勢崎では15分停車します。伊勢崎でも先頭部の撮影ができたので色々撮影できました。伊勢崎を出ると街明かりの少ないおそらく田園地帯を走行します。前橋大島駅を通過すると住宅街のとなり街明かりが増え高架に入ると市街地に入り前橋駅に到着します。前橋駅は3番線に到着し28分停車します。反対側ホームから編成写真も撮影はできますが、罵声が飛び交う大騒ぎとなりました。今回は、JR側が三脚使用を完全に禁止したため入る入らないの大騒ぎとなったようです。私も反対ホームから数枚撮影して退却しました。その後は、3番線側でいろいろ撮影して早々に車内へ戻ります。前橋を出ると利根川を渡り新前橋に到着します。両毛線からの列車ですので外側の1番線に入ります。こちらは撮影する方も少なく落ち着いて撮影はできますが、ちょうど事務室付近が先頭で狭くなっており撮影は苦労しました。停車時間は10分ありましたので撮影自体は平和に行われました。
 新前橋を出ると上越線に入ります。12系の夜汽車(夜行列車)の雰囲気を楽しむ旅も終盤です。列車は、上越線を進み終点の高崎駅に到着します。
 高崎では211系電車との並びも見ることができました。高崎に到着したELあしかが号が基地へ引き上げるのを見送りELあしかが号の旅は終了し帰宅のため新幹線乗り換え改札へ向かいます。


始発の足利駅

前橋駅に停車

高崎に到着
  
 
北陸新幹線で帰路へ


はくたか577号(高崎21:01−長野21:49)
 高崎からは北陸新幹線はくたか577号で長野へ帰ります。やってきたのは、往路に乗ったのと同じ編成(E7系F32編成)でした。往復とも同じ編成とは珍しい・・・。
 この列車、金沢行最終の「はくたか」です。この後、「かがやき」もありますが、長野以北で富山・金沢以外の停車駅は最終と言うことで指定席も結構乗ってました。高崎で降りた人の席が私の席だったようです。高崎から48分で長野に到着しました。意外にも長野で降りる人は少なくほとんどの人は長野以北まで乗るようです。

高崎から新幹線で長野へ

はくたか577号車内

長野に到着
 
 こうして、今回の両毛線12系客車の旅は無事に終了しました。帰路となるELあしかが号は、12系で夜間運転となり夜汽車(夜行列車)の雰囲気を存分に楽しめました。
   
使用乗車券

 今回は、目的地は群馬県でしたので往復には通常の乗車券を使用しました。なお、群馬県内は「ぐんまワンデーローカルパス」を使用しました。紙の乗車券ではなくスマホ提示型のデジタル乗車券ですが、通常の「ぐんまワンデーパス」(紙タイプ)は軽井沢や横川では購入できず、事前に自宅から一番近い長野原草津口まで買いに行く必要があります。スマホ提示型のデジタルパスだと紙の乗車券みたいに形は残りませんが、何処でも購入できてすぐ使えるので便利です。今回も軽井沢駅で購入して、そのままJRバス碓氷線(フリー区間内)に乗車して横川からJR信越本線に乗り継いで足利まで利用しました。
 帰路も足利から高崎までは「ぐんまワンデーローカルパス」を利用して高崎からは通常の乗車券で帰りました。乗車券はご覧のように乗車記念印が逆さまに押されています。貰っておいてあまり色々は言えませんが、記念印に上向き下向きとか印とか付けてないのでしょうかね。

長野−軽井沢新幹線自由席特急券
 

長野−軽井沢乗車券
 

EL両毛号指定席券
 

ELあしかが号指定券
 

はくたか577号新幹線特急券
 

高崎−長野乗車券
 

ぐんまワンデーローカルパス(デジタルチケット)

ぐんまワンデーローカルパス(デジタルチケット)