長野電鉄3500系定期運用最終日  
長野電鉄3500系普通列車  長野電鉄線全線
2023年 1月17日(火)乗車_ 


長野電鉄のマッコウクジラが引退

 「マッコウクジラ」の愛称で親しまれ1993年(平成5年)4月から長野電鉄で活躍した3500系電車(元営団地下鉄3000系日比谷線(当時))が、長野電鉄での活躍を終えて引退することになりました。長野オリンピックの輸送力増強で活躍した同車ですが、長野電鉄3000系(元東京メトロ03系日比谷線)の導入に伴い置き換えが進みついに3500系すべての車両が引退となります。
 本日は定期運用最終日となりますが、平日ですのでなんとか一部代休を取得して定期運用の最終列車に乗車する乗り鉄パターンを作りました。3500系は、1月18日と19日に引退記念団体列車が運転されて引退となります。
 
■本日の乗車行程
 須坂9:09−A特急ゆけむり号(後展望)−9:24信州中野9:49−普通(3500系)−湯田中10:08
 湯田中10:19−普通(3500系)−10:38信州中野11:21−普通(3500系)−湯田中11:36
 湯田中12:00−普通(3500系)−13:12長野13:30−普通(3500系・定期最終)−須坂13:56
  
 
T.A特急ゆけむり後展望で信州中野へ


A特急ゆけむり号(須坂9:09ー信州中野9:25)
 
 一部代休で一旦仕事を抜けて須坂駅へ移動して3500系が運転されている信州中野駅へ移動します。須坂からは、A特急ゆけむり号に乗車します。
 須坂始発の特急ゆけむり号とは言え先頭の1号車は指定席ですので4号車の後ろ展望席に座ります。須坂始発ですので誰もいませんでした。その後、数名乗ってきましたが混雑はありませんでした。後展望は過去1回しか乗ったことがありませんのでなかなか新鮮でした。天気が良くなく北信五岳の山々が見られなかったのは残念ですが、須坂から15分で信州中野に到着します。 

4号車展望席

展望席1番後ろの席へ

松川を渡ります 
 
 
U.特徴的な窓から車窓を楽しみ湯田中へ(313列車)


313列車(信州中野9:49−湯田中10:08)
 

湯田中表示
 

信州中野にて
 

313列車は空いています
 
 信州中野から3500系N8編成惜別の旅が始まります。まずは、313列車で湯田中へ向かいます。車内は、ガラガラです。惜別乗車の乗り鉄を除けば地元の方が数名乗っている程度です。静かに信州中野を発車した3500系は木島線の廃線跡と分かれて大きく右にカーブして勾配を進みます。市街地を進みバラ祭りで有名な中野松川駅を過ぎるとリンゴ畑の中を進みます。信濃竹原ではA特急ゆけむり号と交換のため少々停車します。この間に少しホームで撮影。A特急ゆけむり号との交換はどのように撮影しようか悩みましたが、車内が空いているのを利用して3500系の独特な窓を入れて撮影しました。
  

信濃竹原で少々停車
 

信濃竹原にて
 

A特急ゆけむり号と交換
 

夜間瀬橋梁を通過
 
 信濃竹原を出ると撮影ポイントの夜間瀬橋梁を渡ります。曇り空ですが高社山は山頂まで見えています。今日は、定期運用の最終日で3500系の引退は数日先ですので、まだ撮影に来ている人は少ないです。ここから夜間瀬までの間は高社山を見ながら進みます。夜間瀬を出るとリンゴ畑の中を進み上条を過ぎると山ノ内の町並みが見えてみます。最後の一頑張りのごとく急勾配を登り切ると湯田中に到着します。
 湯田中での折り返し時間は短いですが、駅の外から3500系の撮影を楽しみました。


車内から高社山も見えます
 

湯田中に到着
 

湯田中にて

終着駅湯田中
 

V.湯田中で折り返し信州中野へ(314列車)

 湯田中から折り返しとなる314列車で信州中野へ戻ります。この列車は、旅館のチェックアウト時間に便利なのか観光客で結構座席が埋まっています。撮影を終えた乗り鉄が乗り込むと座席はほぼ埋まり湯田中を発車します。次の上条で座席はほぼ埋まり信州中野へ向かいます。夜間瀬を過ぎて高社山が見えてくると夜間瀬川を渡ります。撮影ポイントもそれほど混んではいません。信濃竹原でA特急スノーモンキー号と交換して列車は市街地を進みます。中野松川を過ぎて大きく右にカーブすると終点の信州中野に到着です。
 往路の313列車とは違い車内が混んでいてただ乗っているだけという感じで終了しました。
 

314列車(湯田中10:19−信州中野10:38)
  

湯田中駅発車案内
     

湯田中にて 
  
 

W.信州中野でゆっくりと3500系を眺める

 信州中野では折り返し時間がありましたので、3500系の外観はもちろん車内の撮影もしました。43分の折り返し時間でしたので車内に人は乗っておらずいろいろ撮影できました。3500系が導入された当時は、まだ丸形の吊り手が長野電鉄の標準でしたので、おむすびみたいな形をした三角の吊り手を見て首都圏の車両が長野にやってきたと実感して感激したのも思い出です。
 また、信州中野駅の跨線橋通路には3500系の掲示物もありいろいろ懐かしい写真もありました。

4番線から編成写真を撮影
 

後継の3000系と併せて
 

運転台
 

運転台側車端部
 

客室内
 

投入当時は長電は新鮮だった吊り手
 

モハ3518のプレート

信州中野駅の掲示
 

X.定期運用最後の湯田中行(315列車)

 信州中野から315列車湯田中行に乗車します。信州中野発湯田中行の定期列車最終となります。とは言え大して混むことも無く車内はゆったり座れる程度です。時間帯も時間帯ですのでこんな感じなのでしょうと思っていたのですが・・・。
 長野からの525列車が到着すると一気に乗り換え客で車内は混み合い始めました。ゆったり旅の妄想はここで途切れました。撮影等で立っている人は除きほぼ全員座れているようです。信州中野を出た列車は、大きく右にカーブして勾配を登ります。次の中野松川から先は降車する人がそれなりにいましたが、信濃竹原からは撮影を終えて人が結構乗り込んできました。理由はそのうち解りますが・・・。信濃竹原を出ると夜間瀬川を渡ります。今回は車窓を楽しむ余裕はありません。列車は、夜間瀬・上条と各駅に停車します。各駅から撮影と思われる方々が乗り込んできます。最後の勾配を登り切ると終点の湯田中に到着します。湯田中到着後は、撮影はせずにまずは改札に並びます。
 

315列車(信州中野11:21−湯田中11:38)
 

信州中野にて
 

A特急スノーモンキー号と合わせて
 

湯田中名物温泉まんぢう(駅では見なかった)

高社山を見ながら湯田中へ
 
 
Y.3500系上り定期運用最終列車(104列車)


湯田中発3500系定期運用最終
 

104列車(湯田中12:00−長野13:12)
 

長野行表示
 

湯田中にて
 
 湯田中駅の改札で待つこと数分、乗務員の方が長野側へ移動するのを確認した後に改札が始まります。列は結構伸びています。12月下旬から今日まで3500系引退を記念して記念ポストカードが限定で配布されています。配布される条件が決まっていて、長野電鉄1日フリー乗車券(種類は問わず)を改札で提示して入場すると貰えます。限定配布ということですのでなくなると困るので早めに並びました。(実際には終わりませんでした。)
 改札に入ってから3500系定期列車最後の長野行の撮影をします。誰でも乗車できる定期列車の長野行はこの列車が最後になります。一通り撮影を終えて車内に入ると7割ぐらい席が埋まっていて驚きました。乗り鉄以上に観光客や地元の方が乗っていました。特に地元の方は何があったのかと驚いています。
 正午となり3500系最後の定期列車となる各駅停車長野行は湯田中を発車します。座席はほぼ全て埋まっています。列車は勾配を下り上条へ。上条からも地元の方が乗って来ますが、想定外の混雑に驚いた表情をしています。もう上条からはほぼ座れません。列車はリンゴ畑の中を進み夜間瀬へ。夜間瀬を過ぎると高社山を見ながら夜間瀬川を渡ります。信濃竹原でA特急ゆけむり号と交換のため停車します。ここで撮影のため降りる方が若干いたので席が空きました。中野松川を過ぎて大きく左にカーブすると木島線の廃線跡が近づき信州中野に到着します。
 

湯田中にて
 

高社山と夜間瀬川
 
 信州中野では降車する人がそれなりに居ましたが、乗車してくる人も多く車内の混雑も変わりません。信州中野を出ると延徳を過ぎて延徳田んぼの中を進みます。桜沢を過ぎると車窓に少し霞んでいますが北信五岳の山々が見えてきます。車窓が田園地帯からリンゴ畑に変わると小布施町に入り都住を過ぎると小布施に到着します。
 小布施では、降りる人以上に乗ってくる人が多く車内も混雑しています。栗林を抜けると松川を渡り須坂市に入ります。工場団地のある北須坂を過ぎると長野電鉄の中心駅となる私の地元で最寄り駅の須坂に到着します。
 須坂では、予想外に降りる人は少なく乗ってくる人の方が格段に多いです。到着時にも、いつもとは違う混雑ぶりに驚いています。朝通勤時間帯さながらの僅かに空いた席の椅子取りゲームが行われます。降りる人が朝の通勤時より少ないので競争率も高かったかと思います。
 

松川を渡り小布施町から須坂市へ
 

千曲川を渡り須坂市から長野市へ
 
 3500系定期運用最後の長野行は須坂駅を発車します。車内は、時ならぬ混雑で立っている人もそれなりに居ます。列車は住宅街を進み日野を過ぎて上信越自動車道を潜ると村山に到着します。村山を出ると村山橋を通過して千曲川を渡ります。この橋を渡ると長野市に入ります。橋の両端は撮影ポイントなのですが、光線具合が芳しくないのか撮影しているのは数名でした。長野市に入り最初の駅柳原を過ぎて田園地帯を進み附属中学前を過ぎると朝陽に到着します。朝陽からは複線に変わり長野市の郊外を進みます。北陸新幹線・北しなの線と交差して信濃吉田を出ると住宅街を進みます。桐原を過ぎて地上駅舎になった本郷を出ると地下区間に入ります。
 3500系が以前所属していた営団地下鉄日比谷線(当時)を思い出すかのように地下区間を進み善光寺下を過ぎると長野市の繁華街である権堂に到着します。さすがに権堂では降りる人が大勢居ます。権堂を出ると市役所前に到着します。予想外に地元の方と思われる方が市役所前で大勢降ります。市役所前を出ると、もう長野駅の構内に入っています。列車はゆっくりと長野駅に到着します。3500系定期列車最後の上り列車の旅が静かに終わりました。
 

長野に到着

長野での3並び

 
Z.3500系定期運用最後は須坂行(213列車)


3500系定期列車最終です
 

213列車(長野13:30−須坂13:58)
 

須坂表示
 

北陸新幹線と北しなの線と交差
 
 長野から213列車で須坂へ戻ります。この列車が3500系最後の定期運用の列車です。一通り撮影を終えて車内に入ると空席も残り少なく危うく座れないところでした。長野を出た3500系最後の定期運用となる213列車は市役所前を過ぎて権堂へ。権堂からの乗車は多く昼下がりの時間帯ですが立客が結構います。善光寺下を過ぎて地下区間から地上区間へ本郷駅と桐原駅で少々の下車がありましたので車内も幾分空いてきましたが、まだ座れずに立っている人も居ます。列車は住宅街を進み信濃吉田を出て北陸新幹線・北しなの線と交差して朝陽へ。朝陽ではやはり降車が多く座席にも空きが出始めます。朝陽から先は単線区間に入り田園地帯を進み付属中学前を過ぎて柳原へ。柳原でも若干の降車があり座席もすこしゆとりが出始めます。柳原を出ると村山橋を走り千曲川を渡ります。今日は。、志賀高原の山々も車窓から見ることができます。最後の定期運用にふさわしい車窓です。
 列車は、須坂市に入り村山に到着します。ここで撮影に行かれる方が少し下車しました。村山を出ると上信越道の下を潜り一直線に進みます。旧日野駅のホーム跡が見えると日野に到着。日野を出ると次は終着の須坂です。3500系定期運用もまもなく終了です。列車は住宅地を右に左にカーブして進み須坂車庫が見えてくると須坂駅に到着します。この列車は、ワンマン運転ですので3500系定期運用終了の放送や案内は無く普段通りの静かな定期運用終了となりました。
 

営団時代のままのファンデリア
 

千曲川を渡り須坂市へ
 

今日は遠くの山々もよく見えます
 

定期列車は終点の須坂に到着
 
 須坂駅は、2番線では無く3番線に入りました。須坂駅に到着した3500系N8編成は、定期運用を終えて無事に須坂駅に到着した余韻もそこそこに団体列車として湯田中へ向けて発車しました。私は高3だった1993年(平成5年)4月6日から親しんだステンレスの3500系電車も私が乗るのはこれが最後でした。
 

須坂にて

この後は団体列車に変わり湯田中へ


[.3500系引退記念乗車券と記念品

 
3500系引退記念長電フリー乗車券
 
 本日は、3500系引退記念「長電フリー乗車券」を利用しました。今回の3500系の引退に合わせた特別デザインです。枚数限定とのことで売り切れると困るので早めに近所の須坂駅で購入しました。
 また、この日は長電フリー乗車券(1日用)を所持している人かつ湯田中12:00発長野行に湯田中駅から乗車した人に限り記念ポストカードが配布されました。(条件が合えば他の日でも入手できました。)
 裏面の信濃竹原交換の良い写真が採用されていました。やはりこういう写真を撮っている人は撮っているのですね。 

フリー乗車券裏面
 

ポストカード表面

ポストカード裏面