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すし職人が握る本格的な富山の鮨が楽しめる観光列車 |
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2015年(平成27年)に行われた「北陸ディスティネーションキャンペーン」に合わせて氷見線と城端線で運転を開始した快速べるもんた号に乗車してきました。「美しい山と海」をフランス語に訳した「ベル・モンターニュ・エ・メール」を列車名として採用しました。海外からの観光客にはインパクトがあるのでしょうが、列車名が長すぎますので略して「べるもんた」の列車名で運転されています。この列車の特徴は何と言っても、車内に「すしカウンター」が設置されていて本物の「すし職人」握る鮨を楽しめる事です。車内で握りたての鮨を楽しめる列車はそうありません。(基本的に予約制ですが、販売数は限定されますが車内でも注文できます。) 快速べるもんた号は、土曜日は城端線を運転し日曜日は氷見線を走行します。やはり海沿いを走る氷見線は人気のようで指定券(一人席)を確保するのも難しかったので、比較的すいていて快適に乗車できそうな城端線で運転される土曜日に乗車をして20年ぶりくらいに乗車する城端線の車窓を楽しみました。 |
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緑濃い田園地帯を走る城端線(べるもんた51号:高岡10:43−城端10:22) |
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高岡駅の城端線ホームから快速べるもんた51号の旅が始まります。ダークグリーンにゴールドの帯を纏ったキハ40が1両ぽつんと停車しています。車内に入ると4人用のボックス席と1人用の独立したカウンター席があり、今日の快速べるもんた51号の乗客は、カウンター席の乗客だけでした。 高岡駅を定刻に発車した快速べるもんた51号は、左にカーブして「あいの風とやま鉄道」と分かれて進みます。市街地を進み槌宮神社の鳥居を見て瑞龍寺裏を走り暫くすると、いきなり北陸新幹線駅の新高岡に停車します。北陸新幹線との停車駅ですが大した乗車も無く発車。いよいよ城端線の旅が本格的に始まります。沿線は、ショッピングモールを見ながら夏の田園風景の中を進みます。氷見線と違って山側に入る路線ですので風景の変化はあまりありません。1人席のカウンター席は大きな窓が特徴で夏空に緑の田園風景を広く見る事ができて夏旅らしいひと時を過ごします。列車は、二塚駅を過ぎると城端線から分岐する専用線の跡が見えます。中越パルプ工場への専用線で現在は使用されていません。線路跡も草に覆われていてよく確認できませんでしたが、いかにも線路らしいカーブが城端線から分かれていくのでなんとなくわかりました。再び田園地帯を進み市街地に入ると砺波に停車します。砺波を出て田園風景の中を再び進み大きな工場が見えてくると福野に停車します。福野を出てまた田園風景の中を列車は進み山田川を渡り東海北陸道を潜り ひたすら田園地帯を進みます。再び東海北陸道を潜り街中に入ると転車台の跡が見えて終点の城端に到着します。高岡から34分の短い乗車でした。 |
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城端駅で折り返し |
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快速べるもんた51号は城端駅で折り返し快速べるもんた52号になります。2番線にはキハ47が停車していて並びを撮る事もできます。この駅は城端線の終点でこの先は各方面へのバスが運転されています。 城端駅は、海抜が123.4メートルと数字が綺麗に順番に並ぶと有名です。さて、快速べるもんた号の折り返し時間を利用してキハ48-2027「ベル・モンターニュ・エ・メール」ものんびりと撮影もできました。また、折り返しはすぐに乗車できたので車内の撮影もほぼ無人の状態でできました。今回の乗車で一番撮影が捗った駅でした。 |
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車内で握る富山の鮨を堪能(べるもんた52号:城端11:46−高岡11:31) |
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帰路も快速べるもんた号で高岡へ戻ります。座席は往路と同じ1人用カウンター席です。往路と景色は一緒なので帰路は予約したと富山鮨を堪能しようかと思います。帰路となる快速べるもんた52号ですが、往路よりは乗客が少し多くボックス席にも乗客がいました。 城端を出た快速べるもんた52号は高岡に向けて来た線路を戻ります。景色は往路を逆にしただけで同じですので省略します。実は往路は景色を見るのに集中して、帰路は富山鮨に堪能してゆったりと帰ろうと計画して往路の車内で富山鮨を注文しておきました。なにしろ本物すし職人の方が車内で握った鮨を堪能できるのです。これは体験せずにはいられません。ただ、予約した順番ですので出て来るまでに時間が掛かりました。これは仕方ありません。撮影はしませんでしたが、車端部のすしカウンター(売店と共用)へ見に行ったら本当に注文分を握って桶に並べていました。 私の元に鮨が着いたのは福光駅を発車した後でした。 鮨と一緒に冷えたビールでも思いメニューを見ると地ビールが350mlの缶で950円ですよ。大びんとか大ジョッキではなく画像の通り350mlの缶ビールです。地ビールとは言えこれは高すぎるでしょ。と思いながらも、暑い夏の日にはビールが良いね。という事で購入しました。キハ40のエンジン音が響き渡る「ベル・モンターニュ・エ・メール」の車内で大きな窓から夏の空と緑濃い田園風景を見ながら地ビール片手に富山の鮨を楽しむとは最高の贅沢なひと時でした。普段は、海とは無縁の生活なので海辺の回らない鮨は美味しかったです。さすがに2100円するだけの事はあります。(麦茶付) 鮨が届いたのは、福光駅を出てからでしたのでビールを飲みながら鮨をゆっくりと楽しんでいると、もう新高岡駅の手前でした。本当は、もう1本ぐらいビールを楽しみたかったのですが、さすがに950円では2本目までは手が出ませんでした。 新高岡を出て市街地を走ると終点の高岡に到着します。快速べるもんた号は、次回は海沿いの氷見線を走行する方を乗ってみたいと思います。その際には、また富山鮨を注文しないと。別の季節に注文すると、どのようなネタが出てくるのか今から楽しみです。 |
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ベル・モンターニュ・エ・メール(キハ40 2027) |
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キハ40 2027を改造した「ベル・モンターニュ・エ・メール」は氷見線基準で海側となる窓を額縁の様に拡大して景色が良く見えるようになっています。車体は、ダークグリーンにゴールドの帯を巻いています。車内は、窓を拡大した側が1人用のカウンタータイプの席となっているほかは、大きく変更はしていないようです。氷見線基準で山側は従来と同じボックスシート(シートモケット等は新調)ですし、車端部のロングシート部分はフリースペースとなっており優先席デザインの席も残っています。天井は冷房完備で、車両の前後には扇風機が残っていて実際に作動します。照明は中央部分に円形の照明を設置しており、車両前後の出入口付近の蛍光灯は見栄えが良いように木枠のカバーが付けられました。その付近につり革は、高岡銅器をイメージした木製になっています。また、車内の仕切りは、井波彫刻が置かれていて高度な技術で作られた地元の伝統工芸品を見る事ができます。また、車内の一人席が並んでいる中央部分には、砺波市の伝統工芸品(茶碗や湯呑)が展示されています。 また、氷見側(城端線では高岡側)の先頭には、売店とすしカウンターがあります。このすしカウンターでは、実際にすし職人の方が握った鮨を堪能する事ができます。 |
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指定席券・記念品 |
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日曜日に氷見線を走る快速べるもんた1号〜4号に比べて、土曜日に城端線を走る快速べるもんた51号〜54号は空いていて快適に乗車できると聞いていたので土曜日の乗車を選択しました。このご時世なので指定席は、JR西日本の5489を利用してすぐに確保できました。座席位置の指定はできないのでどの席を割り当てるか心配でしたが、往復ともに1人用のカウンター席となりました。窓枠に邪魔されずに眺めの良い席だったのは幸いでした。 この列車では、スタンプ台紙兼用の乗車証が配布されるのですが、現在は新型コロナウィルス感染対策であらかじめスタンプが押された状態で乗車証が束になって置かれていました。こういう置き方をすると2枚とか持ち帰る人が不思議と居ないんですよね。何で解るかと言えば9番A席の隣に置かれていたので見たくなくても見えてしまいます。 |
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