快速:ナイトビュー姨捨号      乗車区間:長野−姨捨
2021年 6月11日(金)乗車_ 
  
  
私が乗るには難易度が高い臨時列車

 間もなく夏至を迎える初夏の金曜日、久しぶりに快速ナイトビュー姨捨号に乗車しました。昨年は、コロなウィルスの影響で運転がありませんでしたが、今年は無事に運転を行っています。この列車、運転区間は長野から姨捨ですが姨捨駅に車両を止めておけないので聖高原まで回送列車として運転してます。
 これだけ読むと近所を走っている臨時列車だからいつでも乗車できると思われるでしょうが、この列車こそが私にとって乗車する難易度の高い臨時列車なのです。一番の理由は、金曜日しか運転しないという事で長野発が18時48分とは言え金曜日は仕事を片づけたり休出の支度をしたり忙しく、須坂から長野駅まで移動するも道路が渋滞して間に合わない可能性もあります。昨年は運転自体ありませんでしたが、一昨年は間に合わず乗車を断念する事もありました。
 今年は、数日前から仕事の適度にスピードを上げて何とか、ナイトビュー姨捨号に乗って姨捨の夜景を見に行くことができました。
  
    
ナイトビュー姨捨号で夜景が美しい姨捨へ(ナイトビュー姨捨号:長野18:48−姨捨19:23)

 仕事も終えて逃げるように会社を出て車で長野駅へ。途中で渋滞する交差点もあり冷や汗ものでしたが、無事に長野駅2番線に到着できました。列車の方は、すでに快速リゾートビューふるさと号で到着して折り返し清掃を行っています。この間に撮影だけ手早く行います。すでに行先表示は「ナイトビュー姨捨」に変わっているので待つことなく淡々と車内整備中に撮影を終えることができました。
 車内整備が終わりドアが開き乗車します。普段は2号車を選択しますが、今日は2号車はほとんどの窓側が埋まっていたので空いている1号車へ。室内に入り右手に目をやると大きな「アルクマ」だデーンと座ってました。しかも時代を反映してマスク付き・・・。こちらは、アルクマを交えて記念撮影できるスペースとなっていて指定席券も発売されません。いわばフリースペースみたいな感じです。この車両の外観もアルクマラッピングを施されていますが、なかなかこのデザインが沿線で見ていても可愛く馴染んでいるので、ずっとこのままでも良いような気もします。車内の方も徐々に人が乗ってきます。私が予想していたより乗車率は良いようです。とは言え2号車には団体客らしき人々が乗っているからかも解りませんが。
 長野を定刻に出た快速ナイトビュー姨捨号は、姨捨の夜景を目指して黄昏時の長野を後にします。前回乗車時と同様に車掌の肉声放送のみで自動放送はありませんでした。普段なら進行方向右側のD席を確保してすれ違い列車や塩尻機関区篠ノ井派出の様子を見ますが、今回は夜景目的ですので善光寺平が見える進行左側の席を確保しました。普段は、あまり見る事無い車窓なので新鮮に見えます。時期的には夏至が近い6月ですので、まだまだ明るく車窓も楽しめます。犀川を渡り川中島を通過する事に軽く夕食を・・・。本来なら暑い日は冷えたビールが一番なのですが、あいにく今日は車で長野駅東口まで来ているのでノンアルコールビールで我慢。それでも十分に列車の旅を楽しめます。
  予想外に乗車があった篠ノ井を出ると、しなの鉄道と分かれて篠ノ井線へ進みます。田植えが終わった場所やまだ田植えをやってない場所。お休みの場所など入り乱れる田園地帯を通過して稲荷山を過ぎると周囲も薄暗くなってきます。列車は、スイッチバックで桑ノ原信号場に入り長野行普通列車1545Mと交換します。桑ノ原信号場を出ると列車は山間を走ります。さすがに車窓は見難くなってきますので、車内のモニターに映される前面展望で普段撮影している場所などを確認して楽しみます。列車は、姨捨に近づくにつれてさらに高度を上げてやがて善光寺平が見えてきます。ただ、まだ完全に暗くはなっておらず微妙な感じです。知人の方と話をしていると列車はスイッチバックで姨捨に入るところでした。長野から35分の短い乗車時間でした。
 姨捨に到着したナイトビュー姨捨号は、安全上の理由で通常の2両編成の停止位置ではなく聖高原側の停止位置に止まります。気分的には試運転列車から降りるような感覚です。

長野駅発車案内
 

長野駅停車中
 

車両はHB-E300系
 

長野駅での見送り
 

軽い夕食
 

桑ノ原信号場に停車
 

1545Mと交換
 

ナイトビュー姨捨号車内
 

桑ノ原信号場を発車
  

姨捨に到着
 

長野駅停車中
 

アルクマ記念撮影スペース
 

1号車車内
 

展望スペース
 

裾花川橋梁を通過
 

犀川橋梁を通過
 

しなの鉄道と分かれて篠ノ井線へ

田園地帯を進みます

善光寺平が見えると姨捨
   
  
日本三大車窓姨捨の夜景

 姨捨駅に到着した快速ナイトビュー姨捨号は、5分程で聖高原へ回送されます。この時間帯は列車密度が高いので姨捨駅にはそう長くは停車していられません。手早く姨捨駅の駅名表示とHB-E300の組み合わせを撮影してします。これだけ撮影してしまえば後は、観光ガイドの方の説明を聞きながらのんびりとホームから日本三大車窓の一つである姨捨駅から善光寺平の夜景を楽しみます。
 6月の夏至前という事で日没の遅い時期です。まだ周囲は薄暗い感じですが、時間が経つにつれて周囲が暗くなり善光寺平(主に千曲市・長野市側)の明かりが目立つようになりました。時折、篠ノ井線の普通列車や特急列車が通過するのを見ながら普段では味わえないゆったりとした夕暮れ時を過ごします。
 一通り夜景を楽しんだ後は、知人の方と夜の姨捨公園へ行ったり談笑したして過ごしました。夜景は一眼デジカメよりスマートフォンの方が綺麗に撮影できました。一眼デジカメはしっかりした三脚がないと難しいです。持参した旅行用の小型三脚では太刀打ちできませんでした。今年は、新型コロナの影響で各種イベント(日本酒の試飲やみそ汁のサービス)は無く地元特産品の売店が出ているだけでした。来年は、完全なるイベントの復活ができるように祈りたいです。
 ナイトビュー姨捨号で往復する場合は姨捨駅での滞在は約1時間ですが、このくらいが丁度よい時間配分だと思います。夜なのであまり長く滞在するのもやることがありませんし・・・。
   

姨捨駅に到着
 

夜景には少し早いようです(19:25頃)
 

だいぶ夜景も見えてきました(19:35頃)
 

姨捨に停車中の普通列車(1546M)
 

夜の姨捨公園

姨捨公園からの眺め(19:55)
  
     
特急かと思わせる回復運転で長野へ(ナイトビュー姨捨号:姨捨20:51頃−長野21:19頃)

 姨捨駅から快速ナイトビュー姨捨号で長野へ戻ります。もう、すでに薄々感づいてはいましたが、篠ノ井線が微妙に遅延しています。姨捨駅も20時22分発の小淵沢行が入っては来ましたが、こちらのホームには列車が入線してくる気配はありません。しばらくして、到着(入線)が20分程度遅れる案内がありました。どうやら鹿が接触したのか直前横断したのが原因のようです。まぁ、野生動物が引き起こした遅延なので仕方ないと言えば仕方ないですが・・・。この手の列車は、だいたいは乗り慣れている方々が多いので騒ぎも起こらず淡々と列車の到着を待ちます。姨捨の発車が遅れていた小淵沢行は本線を通過する遅れている特急しなの21号と交換して姨捨を発車します。この時点で、自動的にナイトビュー姨捨号の回送は冠着での交換が予想されしばらく来ません。
 20時43分頃にようやく聖高原から快速ナイトビュー姨捨号が回送で到着します。すぐに発車との事で既に信号も黄色に変わっています。撮影もままならず車内へ。すぐに発車かと思われましたが、どうやら線路へ三脚か自撮り棒を落とした人がいるようで収容作業のため抑止になりました。これで、後続の長野行快速を先に通すのかと思いましたが、収容作業が終了すると快速ナイトビュー姨捨号は姨捨を約27分遅れて20時51分頃に発車しました。
 スイッチバックでの発車なので一旦松本側の側線に出てから向きを変えて長野へ向かいます。姨捨を出ると室内灯を減光して善光寺平の夜景が良く見えるようにサービスします。ただ、今日は遅延していて後続に快速(2537M)が接近しているため減速のサービスはありません。夜の篠ノ井線をナイトビュー姨捨号は高速運転で回復運転を行っています。体感的には特急しなの号より速く感じます。本来は停車予定の桑ノ原信号場を通過して列車は稲荷山駅も通過。稲荷山駅では貨物列車(80列車)が退避している中を通過して篠ノ井へ。篠ノ井には21時5分頃到着したので姨捨から14分ぐらいで到着しました。普通列車(電車)とほぼ同じ所要時間です。
 篠ノ井では、少々停車したので今度こそ後続の快速が2番線に入って先行するかと思いきや篠ノ井駅も発車。これにて、快速ナイトビュー姨捨号が長野まで先行する事が確定となりました。車内では、長野からの東京行あさま632号の乗継客の確認も行われていました。列車の方は、今井を過ぎて川中島を通過し犀川を渡ると終点長野です。今日は遅延が発生しているため北陸新幹線あさま632号は長野駅を出るタイミングで長野駅に到着。時間帯から接続を取っても大丈夫な範囲かと思いますが乗り継ぐ人は居なかったようですね。
 長野では、ホーム挟みで115系初代長野色も見られました。この列車の後ろを走っていた快速長野行は、ナイトビュー姨捨到着の約3分後に6番線に入ってきました。その後、長野総合車両センターへ引き上げるナイトビュー姨捨号を見送って改札を出て帰路につきました。
 また、日暮れが早くなる秋風が吹くころにもう一度乗りたいと思います。仕事が早く終れば良いのですが。
  

始発の姨捨駅
 

回送が遅れて到着しすぐの発車予定でしたが・・・
 

姨捨駅で落下物拾得ため抑止中
 

帰りも1号車に乗車
 

車内減光中
 

車内から見た善光寺平の夜景
 

篠ノ井線を速度を上げて走行
 

貨物列車を退避させて稲荷山を通過
 

篠ノ井に停車
 

長野に到着
  

115系初代長野色を合わせて

長野到着3分後に後続の快速も到着
     
   
指定席券は当日購入

 快速ナイトビュー姨捨号は、金曜の夕方に運転される臨時列車ですので団体でも入らない限りは満席になることはほとんどありません。ただ、善光寺平の夜景が見えるA席側は全て埋まることがあるのでお早目の予約をお勧めします。私は、仕事の都合で乗れるか解ら無かったので乗車当日の午後に予約しました。当然ながら「えきねっと」で予約はできますが、昨年は利用する機会がなかった「5489」(JR西日本の指定席予約サービス)を利用しました。JR東日本の北陸新幹線駅と一部の首都圏駅では、JR東海が予約区間に入る場合を除き指定席券の受け取りができますので長野駅でも受け取りはできます。
 今回は、定時退社の見込みが立った当日の午後に予約したのですが、上り姨捨行のA席は残りが少なかったです。2号車はほとんどの席が埋まっていたのは驚きましたが・・・。どうして解るかと言えば、「5489」でもナイトビュー姨捨号はシートマップに対応しています。JR東日本の観光用の臨時列車が、JR西日本の指定席予約サービスの「5489」に対応しているのは驚きました。何はともあれ当日でもA席が確保できて一安心でした。
 

上り列車指定券

下り列車指定券