快速:旧型客車八ヶ岳号  中込−小淵沢
2016年 7月30日(土)乗車_ 

 JR東日本長野支社では、信州プレディスティネーションキャンペーンに合わせて、高崎支社の旧型客車を借り受けて、小海線の中込から小淵沢までの区間を快速旧型客車八ヶ岳号として1往復運転しました。
 小海線での旧客のイベント列車は、秋季に例年は運転されていましたが、今回は、夏季に運転と言うことでDD16-11のエンジン音を聞きながら、八ヶ岳山麓の爽やかな風を感じながら旧型客車の旅を堪能できました。
     
T.長野から中込へ
 長野駅から「しなの鉄道線」小諸行で小諸へ向かいます。115系電車に乗車するのは久しぶりです。車内は、土曜の朝と言うこともあり空いていて、長野から小諸までの約1時間の乗車となりますが、久しぶりに115系の乗り心地を楽しめました。
 小諸からは、小海線に乗り換えとなります。短い乗り換え時間で座れるか心配でしたが、何とか座ることができました。小諸を出た時点は、空席も所々ありましたが、佐久平からは立つ人も出るほどの混雑となり列車は中込へ。中込駅では、大勢の方が下車しました。

しなの鉄道(長野7:01−小諸8:02)
 

普通(小諸8:16−中込9:07)
 
 
U.旧型客車八ヶ岳号(中込10:24−小淵沢14:15)
 中込駅には早めに着きましたので待合室で休憩して、頃合いを見てホームへ向かいます。しばらくすると、中込終着列車が到着して、その後で入換作業が始まりました。入換作業は、動画を中心に撮影としました。列車は、一旦野辺山側の本線へ出てから2番線へ入りました。撮影を終えて車内に入ります。今日は天候も良く、車内の扇風機もフル稼働で回転しています。
 DD16-11の汽笛が鳴り響き中込を定刻に発車した快速旧型客車八ヶ岳号は、小淵沢を目指して小海線を南下します。車内は、青春18きっぷの利用期間に入ったのか多くの座席が埋まっています。列車は、最初の有名撮影地に差し掛かりました。凄い人出で警察も出動していました。これほどの人が小海線に集まるのも近年無かったかと思います。
列車は、八千穂駅に停車して次の撮影ポイントへ。こちらも凄い人出となっています。夏の風が心地よい小海線を南下して列車は小海駅へ。太鼓の演奏に迎えられた小海駅では、停車時間があるので駅前などを散策します。ホームでは、退避する旧型客車八ヶ岳号とキハE200系(228D)とキハ110系急行色(225D)が交換する貴重なシーンも見られました。
 小海を出ると列車は、千曲川に沿って南下します。山間部を抜けて信濃川上駅で列車交換のため停車しましたが、交換相手の227Dが動き出したとたんに急停止してしまいました。こちらも、信号は青ですが発車せずに時間が過ぎます。結局、5分遅れて信濃川上駅を発車しました。山間部を超えて視界が開けると高原野菜の畑が続きます。こちらの撮影地も、物凄い人出で警察車両2台が出動しています。列車は、撮影者が点在する高原野菜の畑を抜けて野辺山に到着します。
 
 野辺山では1時間停車となりますが、駅前で「南佐久小海線まつりin野辺山高原」が行われていたので、そちらへ足を運びました。(別記事参照)
 野辺山での長時間停車を終えた列車は、八ヶ岳山麓の高原の風を受けて快調に進みます。車内は、野辺山からの乗客も多くほぼ満席の盛況のです。DD16のエンジンを聞きながらしばらく走ると、国立天文台野辺山のアンテナが見えてきます。続いて、JR最高地点碑が見えてきます。小海線のハイライトが過ぎれば列車は、勾配を下り清里に到着します。清里でも列車交換のため少々停車します。清里を出ると山間地を下り甲斐大泉駅に停車します。甲斐大泉駅を出ると小淵沢も目前です。大カーブの周辺も物凄い人出となっていました。列車の左側の車窓に八ヶ岳が見えてくると、中央本線と並走して終点の小淵沢に到着します。旧型客車を使用した夏の高原列車の旅(上り)は、小淵沢で終了となりました。
 
 _ ■中込駅での入換シーンの動画    (1)基地から本線へ     (2)本線からホームへ
     

入換開始
 

中込駅停車中
 

小海駅停車中
 

小海で228Dを退避と225Dと交換
 

野辺山駅に到着
 

野辺山駅停車中
 

清里駅で229Dと交換
 

小淵沢に到着
 

始発の中込駅
 

中込駅を発車
 

夏の小海線を南下
 

八千穂駅に停車
 

沿線は凄い人出です
 

小海駅に停車
 

歓迎の太鼓演奏
 

千曲川に沿って進みます
 

信濃川上駅で運転停車
 

高原野菜の産地を進みます
 

野辺山に到着
 

国立天文台野辺山
 

JR最高地点碑
 

勾配を下ります
 

清里駅に停車
 

甲斐大泉に停車

小淵沢手前の大カーブを通過

八ヶ岳が見えると小淵沢です
 
V.野辺山駅
 野辺山駅では、停車時間が1時間ほどありましたので、駅前で行われている「南佐久小海線まつりin野辺山高原」を見てきました。ここで、ようやくビールと串焼きで休憩することができました。また、ステージショー等も行われていて長い停車時間も苦にすることなく楽しむことができました。

ハイぶりっ子ちゃんのショー

ようやくここで休憩
 
W.旧型客車八ヶ岳号(小淵沢15:22−中込17:41)
 小淵沢から中込への帰路も、快速旧型客車八ヶ岳号に乗車します。帰路は、DD16-11にヘッドマークはありません。このようになった経緯は不明ですが、かえって懐かしい雰囲気になりました。
 乗車したのは2号車で、往路と同じ景色となる奇数番号です。進行方向窓側を確保するためには仕方ないのですが、左右両方の景色を楽しめないのは残念です。
 列車は、DD16-11に牽引されて定刻に小淵沢駅を発車しました。車内の方は、乗車証が無いことが解ったので乗車をやめた人が多いよう(事実、何名もそのような話をしていましたし)で、指定席は完売状態にも関わらず2号車は空席が多かったです。列車は、小淵沢を出てすぐに左へカーブします。ここは大勢の方が撮影に訪れていました。列車は、徐々に山間部に入り甲斐大泉駅で少々停車します。帰路では、甲斐大泉駅が降りることができそうな唯一の停車駅ですので、編成写真を撮影しようと混雑していました。甲斐大泉を出ると再び山間部を進み視界が開けると清里に到着します。清里駅での停車は僅かで先に進みます。JR最高地点碑や国立天文台野辺山のアンテナを見ながら高原列車の旅を楽しみたいのですが、外は清里からあいにくの雨模様・・・。窓も完全には開けられず車内も蒸し暑くなってきました。
 野辺山も僅かな停車時間で発車して、列車は高原野菜の産地らしい畑の中を進みます。沿線の有名な撮影地は、パトカーが警戒にあたっています。場所によっては、2台体制で巡回する地点もあり近年には見られないSL以上の警戒ぶりでした。野辺山を出てしばらくすると雨も上がり再び窓を開けて旧客の旅を楽しみます。途中の信濃川上駅で運転停車を行い、その後は千曲川に沿う形で進みます。小海駅も僅かな停車で発車し列車は進みます。天候は、中込に近づくにつれて徐々に回復しはじめています。八千穂まで来ると日差しも出てきて、西日を浴びて列車は中込を目指します。田園地帯では、DD16+旧客の影が田に写るほど日が傾き、長野支社で運転された2016年夏の旧型客車シリーズを締めくくる最後の走りでした。
 中込駅到着後は、小海線営業所への入換シーンも撮影して小諸方面行の列車を待ちます。
 

始発の小淵沢
 

帰路はヘッドマーク無しです
 

甲斐大泉駅に停車
 

中込に到着
 

役目を終えて車両基地へ
 

機回し中
 

小淵沢を発車
 

八ヶ岳も辛うじて見えます
 

大カーブを通過
 

甲斐大泉駅に停車
 

232Dと交換
 

山間部を登ります
 

清里駅に停車
 

旧客車内
 

JR最高地点を通過
 

国立天文台野辺山
 

野辺山駅を発車
 

高原野菜の産地を通過
 

信濃川上で運転停車
 

千曲川を渡ります
 

トンネル通過中
 

列車は山間部を進みます
 

小海駅を発車
 

八千穂駅に停車
 

236Dと交換

田んぼに列車の影

浅間山が見えると中込です
   
X.中込から長野へ
 旧型客車の旅を終えて、中込から長野へ戻ります。帰路は、佐久平から新幹線を利用して高速移動します。小淵沢始発の小諸行は、途中駅を8分遅れて運転中とのことで佐久平からの乗継が心配されます。本日は、臨時あさま657号の設定がありますので、佐久平での乗り換えは新幹線乗り換え基準ぴったりの7分です。あさま657号は臨時列車ですし、15分後には定期の「あさま621号」が続くので待たないだろうと考えましたが、肝心な小諸行が来ないので、小諸行の到着を待つしかありません。
 中込駅には7分遅れで到着した小諸行は、中込で旧型客車八ヶ岳号の乗客を乗せて発車。何とか座れましたが、車内はかなりの混雑となりました。列車は、中込駅での乗車客が多く再び8分遅れとなり佐久平に到着。眼下には、すでに長野方面の新幹線が停車しています。
 小海線ホームから新幹線乗り換え改札に向かうと、あさま657号が接続待ちで停車しているとのことで長野方面のホームへ。自由席も空いて余裕で着席することができました。佐久平を4分遅れで発車したE7系あさま657号は、素晴らしい走りっぷりで上田に停車したにも関わらず、長野には1分遅れでの到着となりました。佐久平から長野までで3分も遅延を回復するとは驚きました。
 と言うことで、「旧型客車かもしか号」「信濃大町駅100周年号」「旧型客車八ヶ岳号」と続いた、夏の信州での旧型客車の旅も無事に終了となりました。
 

普通(中込18:21−佐久平18:32)

あさま657号(佐久平18:39−長野19:03)
   ※時刻は、時刻表上の所定時刻です。
 
Y.ヘッドマーク・サボ

ヘッドマーク(上りのみ)
 
 今回は、快速旧型客車八ヶ岳号用のヘッドマークと専用のサボが準備されました。サボの方は、前回の「旧型客車かもしか号」「信濃大町駅100周年号」と同じデザインとなりました。
 ヘッドマークは、DD16用のヘッドマークでオリジナルのデザインでしたが、取り付けられたのは往路の上り列車のみで下り列車には取り付けられませんでした。なぜこのような事になったかは解りませんが、帰路となる下り列車は、懐かしさ満点の雰囲気となりました。

スハフ32-2357・スハフ42-2173用のサボ

オハ47-2266用のサボ
 
Z.指定席券・記念品

乗車記念缶バッチ(下り・小淵沢で配布)
 
 指定席券ですが、「えきねっと」で1ヶ月前に上下列車の指定席券の確保に成功したのですが、さすがに座席位置指定をすると確保できない危険がありましあので、まずは指定席券の確保を優先して予約しました。
 その後、進行方向窓側になるように座席位置変更を試みるも、直前まで満席状態が続きました。乗車日の数日前にようやく「○」になり辛うじて、往復ともに座席位置変更に成功しました。
 今回は、乗車記念ポストカードの配布などはありませんでしたが、復路(下り)の小淵沢駅発車前に「小海線乗車記念缶バッチ」が配布されました。こちらは、日付入りとなっていますので、記念品と考えて良いかと思います。

上り列車指定券

下り列車指定券