長野・新潟春の観光キャンペーン
快速:おいこっと号(運転初日)  長野−十日町
2015年 4月 4日(土)乗車_ 
 飯山線を走る観光列車「おいこっと」の運転が、「長野・新潟春の観光キャンペーン」に合わせて4月4日から始まりました。
 車両自体は、キハ110-235が先行して、1月から定期列車に時折連結されてその姿を見ることができましたが、2両目となるキハ110-236の改造工事も終わり2両が出揃い、快速おいこっと号として飯山線・北しなの線での営業運転を本格的に始めました。
 当日は、飯山駅と十日町駅で出発式が行われ、飯山線を走る観光列車「おいこっと」の運転開始を祝いました。快速おいこっと号は、長野〜十日町間を全席指定席で、指定された運転日に1日1往復運転されます。
長野→十日町

長野駅停車中
 

飯山駅出発式
 

「おいこっと あてんだんと」(森宮野原駅にて)
 

十日町に到着
 
 長野駅4番線・・・。長野駅での出発式等のイベントは特になく、快速おいこっと号の運転初日にしては少々寂しい運転開始となりました。列車が、入線してからドアが開くまで時間が掛かり、ただでさえ基地線の関係で入線から発車まで時間がないのに、今日はさらにドア開けまでの時間が掛かり慌ただしく長野駅を発車します。
 童謡「ふるさと」の車内オルゴールが流れ、富田富士男氏のナレーションによる車内自動放送が流れます。どこかで聞いたような懐かしさを感じると思ったら、「まんが日本昔ばなし」も担当していたのですね。自動放送が一通り終わり車掌による車内放送が終わると、車内では「おいこっと あてんだんと」により「野沢菜漬け」の振る舞いが始まります。列車は、しなの鉄道北しなの線を進み長野市街地を抜けてリンゴ畑が広がる郊外へ。経営分離前なら間違いなく停車したであろう、飯山線の起点となる豊野駅を通過するわけでは無く運転停車します。大人の事情で、豊野での客扱いはできないようです。豊野駅で少々運転停車を行い、列車は飯山線に入り千曲川に寄り添うように進みます。車窓も、次第に住宅地から「おいこっと」の名前にふさわしい、TOKYO(東京/都会)の英語表示の反対となる風景になってきました。替佐を過ぎて高社山を背に千曲川が遠ざかり、代わりに北陸新幹線の高架が見てきて徐々に接近してきます。車窓も市街地になってくると飯山駅に到着します。
 
 北陸新幹線との乗換駅でもある飯山駅からが、快速おいこっと号の本番と言わんばかりに飯山駅では出発式が行われたり、振る舞い酒(特製升付)が振る舞われたり歓迎ムード一色でした。大勢の方に見送られて飯山駅を発車した列車は、残雪残る信濃平の田園地帯を通過して戸狩野沢温泉を発車します。いったん離れた千曲川が再び接近して寄り添うように北上します。車内では、飯山線を紹介する動画が放映されました。車内は、マルス上は満席なのですが、空席がかなり見られて残念でした。車内の方は、普通列車運用とは違いテーブルがセットされています。更に整理券発行機と運賃表示もカバーが掛けれています。運賃表示は、その名の通り車両のどこに座っても目につきやすい場所に設置されているので、「おいこっと」のアイコンだけのカバーでは無く、四季折々のイラストを描いたカバーにすれば乗客の目を楽しませることができるかと思います。車両中央のモニターも、違う動画を流すなり車内案内表示の代わりに活用するなど今後の進化が期待されます。(リゾートビューふるさと号のように前面展望の画像も期待したいのですが、こちらは1両単位で運用させる車両の運用上無理そうです)
 
 列車は、徐々に残雪が多くなる飯山線を北上して長野県最北端に位置する栄村の森宮野原駅に到着します。こちらで、列車交換のため10分ほど停車します。乗客も一休みと言わんばかりにホームに出て思い思いの時間を過ごします。4月になりましたが、まだまだ栄村まで来ると残雪が多いですね。列車交換を終えると、再び列車は十日町を目指して北上します。長野県から新潟県に列車は入り、寄り添う川も千曲川から信濃川に変わります。山間部を列車は縫うように進み、飯山線で唯一の信濃川(千曲川)を渡ります。ここまで、山々を縫うように進んできたので、一気に視界が開ける光景は、何度乗っても見入ってしまいます。更に残雪の多い雪原を列車は進み、定刻に十日町に到着しました。駅では、歓迎のイベントが行われていて記念品(観光マップ・魚沼米)の配布が行われました。
 快速おいこっと号は、十日町駅が終着です。長野への折り返しの時間まで、しばらく休憩となります。
 

長野駅発車案内
 

長野駅に入線
 

長野駅停車中
 

行先表示
 

「おいこっと」アイコン
 

「いろどり号」と「おいこっと号」
 

長野駅を間もなく発車
 

おいこっと号の車内
 

2234M入線と同時に発車
 

試運転を撮影した北条踏切付近
 

長総の廃車置場付近
 

辛うじて元371系の姿が・・・
 

野沢菜漬けが配布されました
 

豊野付近を通過
 

千曲川に沿って北上
 

飯山線の旅を堪能
 

ローカル線らしい風景に
 

高社山を背に千曲川が離れます
 

飯山駅に到着
 

歓迎の横断幕
 

出発式
 

信濃平付近を通過中
 

車内の雰囲気
 

再び千曲川に沿って北上
 

飯山線の紹介画像が流れました
 

ロールカーテン
 

記念撮影ボード
 

森宮野原にて少々停車
 

森宮野原にて
 

ヘッドマーク(一応)
 

132Dと交換
 

信濃川を渡ります
 

運賃表にはカバーが・・・
 

連結部分
 

整理券発行機にもカバーが
 

雪原を十日町へ
 

十日町に到着

歓迎看板

十日町で折り返します
 
十日町にて
 十日町では、折り返し時間で快速越乃Shu*Kura号を駅近くの踏切で撮影しました。この列車、10分ほど遅れて十日町に到着となりました。
 その後、近くのキナーレへよって「明石の湯」で十日町温泉を楽しみ、昼食を食べてしばらく休憩しました。

越乃Shu*Kura号

明石の湯で入浴と昼食・休憩
 
十日町→長野

帰路も快速おいこっと号で長野へ
 

越乃Shu*Kura号が先に発車
 

飯山駅停車中
 

長野駅に到着
 
 帰路となる上り列車は、十日町駅での出発式を終えて無事に十日町駅を発車しました。快速越乃Shu*Kura号からの乗継の乗客が多いのか、往路(上り)より乗車率は良いです。この列車は、2号車の座席指定でしたのでキハ110-236です。上りと下りの往復で全2両の乗車ができます。復路は、確実に進行方向窓側に座りたかったのでD席を確保しました。4人掛けのボックス席なのですが、相席の乗客もグループではなく1名づつの乗客でした。2人掛け1列)シートの際は隣は誰も来ない通路なので特に気になりませんでしたが、4人掛け(2列シート)の場合は、テーブル収容スペースの出っ張りがあり、窓側の座席に着席時には少し中側に足を置かなければならず隣人との兼ね合いが・・・。ある程度は、考えられて設計はされていると思いますが、それでも少し気になりました。
 列車は、西日が差す飯山線を長野ヘ向けて進みます。野沢菜漬けの配布が終わり、列車は信濃川を渡り長野県に入り森宮野原を過ぎます。上り列車は、戸狩野沢温泉で2分。飯山で18分停車する以外は、停車時間も少なく列車は淡々と進みます。ただ、戸狩野沢温泉までは運転停車を各駅で行います。
 飯山駅では、停車時間があるので2階の自由通路の脇から撮影ができました。飯山を出ると夕暮れ時となり、車内も静かになります。最後の停車駅となる替佐を出て、しばらく飯山線を進むと北しなの線が接近してきて平走します。北しなの線との乗換駅となる豊野駅で2分ほど運転停車を行い、しなの鉄道北しなの線に入ります。三才・北長野と通過して長野市街地に入ります。「ながの〜ながの〜」富田富士男氏のナレーションによる放送が流れると、列車は長野駅4番線に到着しました。あたりは、もうすっかり薄暗くなっていています。
 乗客たちを降ろすと、飯山線観光列車「おいこっと」としての初日の大役を終えた、キハ110-235+キハ110-236は長野総合車両センターに引き上げました。
 

始発の十日町駅
 

おいこっと号で長野へ
 

おいこっと号車内
 

西日を浴びて長野へ
 

信濃川を渡ります

戸狩野沢温泉に停車
 

信濃平を通過
 

飯山駅でしばらく停車
 

飯山駅停車中
 

飯山駅2階通路より
 

141Dと交換
 

飯山駅を出発
 

徐々に暗くなります
 

北しなの線と併走
 

長野市街地に入りました
 

長野に到着

長野駅に着きました

大役を終えて長総へ
 
指定席券・乗車券/記念品
1.記念品など

飯山駅で配布された升
 
 快速おいこっと号では、特に乗車証やポストカードのなどの配布はありません。ただ、車内には専用のスタンプが用意されています。そのための専用台紙が用意されていて、誰でも持ち帰りができます。
 デザイン的には、快速リゾートビューふるさと号とは趣が異なり、快速おいこっと号の場合は日付と「乗車記念」の文字さえ印刷されていれば、乗車記念証として通用するデザインになっています。
 なお、この台紙は上質な素材(紙)で作成されているので、インクが乾くまで時間が掛かります。15分〜20分ぐらいは、そのままにしておいてインクが乾くのを待つのが安全かと思います。
 出発式が行われた飯山駅では、「振る舞い酒」提供の際に、「おいこっと」特製の升が配布されました。

スタンプ台紙(裏)
 

スタンプ台紙(表)
 
 
2.指定券・乗車券
 指定席券については、運転初日の4月4日については1ヶ月前の発売と同時にほぼ満席の状態になりました。当初は、「えきねっと」で指定席を予約する際には「座席位置」(断列)の指定はできませんでしたが、いつの間にか座席位置指定(断列)ができるようになりました。だた、詳細な座席位置は指定できませんでしたので、「えきねっと」で照会を繰り返して、前日の昼になってようやく往復とも進行方向窓側の席を確保できました。
 上り列車(復路)については、2人ボックスはB席・4人ボックスはD席が進行窓側になりますが、B席指定だと4人ボックスに当たった際に通路側になるので、安全策をとってD席を探し続けました。なお、10番席から15番席まではロングシートになります。(ソファ風になっており座り心地は良いようです。)
 
 乗車券については、「青春18きっぷ」の最後の1回を使用しました。経営分離された長野−豊野間は、別に「しなの鉄道」の乗車券が必要になりますので窓口で往復で購入しました。JR長野駅の自動券売機では、しなの鉄道の往復乗車券は購入できないので、「しなの鉄道」の窓口で買う必要があります。(北しなの線のみ)


おいこっと号(下り)指定券
 

おいこっと号(上り)指定券
 

しなの鉄道乗車券(往路)
 

しなの鉄道乗車券(復路)
 
 今回の乗車では、JR区間では「青春18きっぷ」の残り1回分を利用しました。今回シーズンは、JR信越本線の経営分離と時期が重なりました。最初の3回分は、現在は「しなの鉄道」に経営移管された北長野駅を出発地にしました。
 経営分離前は、信越本線では多くの臨時快速が運転されたので、青春18喫欧は大変助かりました。
 今後は、長野地区においては、「青春18きっぷ」は、使い難くなりますが、うまく組み合わせて今後も便利に使用したいものです。