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2:ガタゴト日誌(乗車記) |
作成日:2010年 9月 1日(水)_ |
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急 行 飯 田 線 秘 境 駅 号
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2010年 8月29日(日)乗車_
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大嵐駅に停車中の急行飯田線秘境駅号
ゴールデンウィ−クに運転された団体列車「飯田線秘境駅ツアー」ですが、今夏は団体専用列車から一般の臨時急行に変わりまして「飯田線秘境駅」として運転されました。これで、ツアーに参加しなくても乗車できるようになりました。ただし、3両編成で8割近くがパック・団体枠で一般売りの指定席の確保は相当難易度が高かったです。 |
■豊橋を出発
豊橋駅は、いつもの1番線・2番線ではなく5番線からの発車でした。373系3両編成の列車は、急行列車ですので座席カバーも付いています。発車前には、「急行列車ですので、「青春18きっぷ」では利用できません」と、何回も念を押すように放送されていました。9時51分定刻に列車は豊橋を発車します。私が乗車した1号車は、ほんの数席を除いてJR東海系の旅行会社の団体が占めています。多分昨日出た指定席は、ツアーのキャンセル分の戻りだったのでしょう。前後の席もJR東海のツアーの人々でした。その他に旅行会社が団体で乗っています。そこに、虫食い的に個人旅行のパック客がいます。なるほど、これじゃほとんど一般売りは無かったようですね。
しばらく走り東海道本線と別れて飯田線に入ります。車内放送で、「観光バスと違い時間になると定刻に発車します」「人数の確認はしません」の説明があったのには驚きました。
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始発駅の豊橋駅
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豊橋駅発車案内
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本日は5番線から発車
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専用のヘッドマーク
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側面表示は「臨時」 |
東海道本線と別れて飯田線へ |
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■中部天竜へ
列車は、飯田線を快調に走ります。今回は、秘境駅の他にも特徴的な駅にも停車するとのことで新城駅にも停車します。新城駅では、特急伊那路1号の退避も兼ねています。
@新城駅:以前は可動ホームがあった。駅舎の天井は、吹き抜けで高い。
新城を出ると、だんだんと山間部に入ります。豊川を渡り長篠城跡を見ながら北上すると東栄駅に停車します。
A東栄駅:重要無形民俗文化財になっている「花祭」で使用される鬼面をモチーフとした駅舎
東栄を出ると列車は、山間部を走ります。以前、佐久間レールパークがあった中部天竜はすぐの発車となりました。佐久間レールパークの跡地には、搬出される車両2両が置かれたままでした。
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新城駅で18分停車
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新城駅舎
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1422M交換
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特急伊那路1号(左)を退避
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豊川を渡り山間へ・・・
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長篠城跡
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東栄駅で20分停車
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東栄駅駅舎(ホーム側)
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東栄駅駅舎(道路側) |
中部天竜を発車 |
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■いよいよ秘境駅へ
中部天竜を出ると、佐久間発電所を見ながら列車は本格的に山間部に入ります。トンネルを抜けると別世界のように民家が少なくなります。しばらく走ると大嵐駅(おおぞれ)に到着します。
B大嵐駅:難読駅名。旧富山村東京駅を参考に建築して「みんなの休む処」と名付けられる。
駅の前後をトンネルに挟まれている。近くに吊り橋がある。
大嵐駅を出るとすぐにトンネルです。そして、この列車の名前となった秘境駅に到着します。あの有名な秘境駅です。列車のほぼ全員が下車しました。
C小和田駅:秘境駅。飯田線が唯一の移動手段となっている。集落はないが、民家が数件あるようだ。
1993年6月の皇太子殿下御成婚時には一大ブームになった。
愛知・静岡・長野の3県の県境が駅の近くにある。
小和田駅を出ると、次の中井侍駅に停車します。大嵐・小和田・中井侍と数分の乗車で休む暇もなく下車が続きます。
D中井侍駅:長野県最南端駅。一応、秘境駅に入るようだ。民家もあり周辺には集落もある。
車も入れる道が1本ある。駅下から天竜川までの傾斜地に茶畑が続く。
中井侍を出ると6分で平岡駅に到着します。
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佐久間発電所
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山間部の集落
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大嵐駅で16分停車
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大嵐駅に停車中
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前後はトンネルに挟まれています
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大嵐駅舎
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近くに吊り橋があります
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天竜川を見ます
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小和田駅に20分停車
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小和田駅に停車中
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旧駅名表示
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小和田駅は3県境界駅
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小和田駅駅舎
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駅舎看板
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中井侍駅に10分停車
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中井侍駅に停車中
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天竜川まで茶畑が続きます
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駅を出るとすぐにトンネルです
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中井侍に駅舎はありません |
道が1本あるだけです |
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■平岡で小休止
平岡駅では、35分停車します。この駅では入替があるため乗客は全員下車します。この駅は、規模が大きく土産物店もあるので、ツアーの参加者は土産物を購入しています。車両の方は、1番線に到着して2番線に到着する544Mと交換。544M発車後に2番線へ移動して、1番線に入る519Mが先行すると言うことです。実際には、入替が終わってすぐに乗車できました。 |
平岡で35分の小休止
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平岡駅舎
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平岡駅1番線に到着
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544Mと交換後に入替
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2番線に転線して519Mが先行 |
平岡駅2番線から発車 |
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■秘境駅後半
秘境駅めぐりも後半になります。初めの停車駅は為栗駅です。ここまで来ると、かなり太陽も西日になり車内温度が上がります。夏場ですのでこまめな温度調整をお願いしたいところです。そうこうしているうちに天竜川が近付き為栗(してぐり)駅に到着します。
E為栗駅:難読駅名。一応、周囲に民家等は無く秘境駅に入るようだ。
近くに釣り橋(天竜橋)がある。
ここで面白いやり取りを・・・。ツアー客「何もない駅ばかりでつまらん!」。添乗員「なにしろ、これが秘境駅ですから・・・w」。という会話に失笑しつつ列車は、為栗駅を発車します。車内は、ツアー客がほとんどで年齢層も高いので疲れたのか寝てしまう人も出てきました。でも天竜峡まで後少しです。列車は、田本駅に到着します。
F田本駅:秘境駅。狭いホームの背後にはコンクリートの壁がある。
ホームの前には天竜川が流れている。人が一人通れる階段と山道が唯一の道
駅は完全に孤立している。
田本駅は、唯一の階段を上り少し歩いた場所から駅を見ると、すごい位置に設置されているのがわかります。その場所へも行くのですが・・・。まぁ、旅行会社のツアーにより客層が違うのが良くわかりました。「たいへん危険ですから階段では立ち止まって写真は取らないでください」「次の方に場所をお譲りください」などの注意がJR東海の社員からありますが、素直に守る人と守らない人。おれは客だと言い放つ人。まぁ、きれいに旅行会社のバッチのデザインが別れました。こんなに鮮明に別れたのも奇跡か・・・。どのタイプの人間が何処の旅行会社を使っているかは御想像にお任せしますが、私が乗った号車は民度が高くて良かったです。車内でも、大騒ぎとかありませんし。
田本駅を出た列車は、天竜川に沿って進み金野駅に停車します。
G金野駅:秘境駅。一応、車でも来られるが周囲に民家はない。集落まで徒歩50分程度。
金野駅は、本当に何も無いので、ただホームへ降りて見るだけですので6分停車で十分です。ほとんどの方は、ホームの降りて駅名板を撮影して早々に車内に入りました。金野駅を出て2分で、最後の停車駅となる千代駅に到着します。
H千代駅:一応、秘境駅らしい。秘境駅と言う割には、周囲には民家が多い感じ。
周囲に民家はあれど、駅前には駅舎もないので5分停車で十分でした。千代を出ると2分で終着の天竜峡駅に到着します。
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為栗駅に停車
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為栗駅停車中
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駅舎と言うか待合室用の小屋があります
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近くに吊り橋があります
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運転台(停車中に撮影)
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田本駅に停車
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田本駅に停車中
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田本駅に駅舎はありません
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凄いところに駅があります
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天竜川に沿って旅も終盤です
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金野駅に停車
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金野駅に駅舎はないです
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千代駅に停車 |
千代駅に駅舎はないです |
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■天竜峡に到着
豊橋を9:51に出発して5時間12分・・・。列車は、終着の天竜峡駅に到着しました。快適な373系特急型電車での旅でしたので疲れませんでしたが、駅での見学があったものの長時間の移動となり天竜峡駅のホームに降りた時には達成感さえありました。豊橋から乗車した373系とはここでお別れです。私は、さらに飯田線を北上して長野へ帰ります。
373系電車は、折り返し整備のため一旦3番線へ移動しました。私は、近くの百年再生館で次の岡谷行の列車までの時間を過ごしました。天竜峡も凄い暑さでしたが、午後の一時に時折吹く風はどこかヒンヤリしていて、天竜峡も夏が終わり秋が近づいているのでしょうね・・・。 |
天竜峡駅に到着
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天竜峡駅に到着した「秘境駅号」
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天竜峡駅舎 |
駅近くの「百年再生館」 |
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■指定席券類
指定席券は、帰路となる上り列車(天竜峡→豊橋)は楽に取れたのですが、往路となる下りは全く取れませんでした。ほぼ一ヵ月間、時間があるたびに照会をしまくってもダメで、秘境駅に止まらない秘境駅号(上りの帰路)でもいいやと、諦めかけた旅行出発日となる前日の朝にようやく1席確保できました。ここまで、指定席が取れなかったのも久々でした。と言うことで、乗車変更をしてもらい、秘境駅に停車する秘境駅号に乗車できました。
なお、時刻表上では、急行〔飯田線秘境駅号〕と記載されていましたが、マルス上では列車名口座に「飯田線急行秘境駅」と入れないと指定券の照会・発売ができませんでした。
今回は、乗車証明書も配布されました。基本的には、団体専用列車で一部の席と団体の余席だけ一般に回りましたので、トラブルもなく平和に配布が終わりました。
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下り列車指定席券
(パンチ穴は画像修正で消去しました。) |
乗車証明書(下り)
(上りは、ヘッドマークのデザイン) |
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