2:ガタゴト日誌(乗車記) 作成日:2010年3月21日(日) 

快速キハ52ありがとう号

2010年 3月20日(土)乗車


糸魚川駅構内で入替中のキハ52系3連
 

 3月のダイヤ改正で、大糸線の定期普通列車から引退したキハ52系気動車を使用した臨時快速キハ52ありがとう号が、3月20日〜22日の3日間運転されました。(残念ながら21日は強風の影響で運休)
 キハ52系自体は、8月までイベント運転で残る事が発表されていますが、キハ52−115については、津山の「旧津山扇形機関車庫」での保存が決定しているので、今回の3日間が最後のキハ52系の3両運転となる見込みです。

■夜が明けと共に糸魚川へ

信越本線普通列車(長野6:31-直江津8:04)
 
  
 自宅を出る際にはまだ夜の終盤と言う感じですが、駐車場に車を入れた頃に空が白み始め、須坂駅5:35の始発電車に乗る頃にはかなり明るくなりました。この始発電車、須坂を出るときには、数人しか乗車していませんでしたが、朝陽以降は乗車する人が多く長野に着く頃には先頭車両はほぼ座席が埋まリました。
 長野からは、直江津行に乗車します。115系6両編成ですが、こちらも3連休初日と言う事で結構乗っていました。列車は、残雪残る県境を越えて新潟県に入ります。新潟側は、部活に行くのか高校生が高田まで大勢乗車していて結構混雑していました。
 直江津からは、北陸本線に乗り換えます。419系3両です。相席ながら先頭車のボックスに座れました。この列車には、キハ52系目当てのファンの方も大勢乗っていました。ゆったりシートの419系のボックス席から日本海の景色を楽しんでいると、列車は西へ進み糸魚川に着きました。

北陸本線普通列車(直江津8:13−糸魚川8:50)

 日本海を見ながら糸魚川へ
   
■キハ52ありがとう号
 糸魚川駅から本日のメインとなる、快速キハ52ありがとう号に乗車します。本日は、関東から来られた知人の方々と乗車となります。往路は、1号車の指定席です。1号車は、キハ52−115(国鉄色)となります。このキハ52−115は、この列車の運転を最後に津山で保存される事が決定していますので、今回の乗車が乗り収めとなります。早速、ボックス席に座り発車を待ちます。車内は、まだ撮影している人がかなりいるのか席はガラガラです。発車3分前ぐらいなると、見事なほど席は埋まって9:48に糸魚川を出発しました。車内は、ほぼ満席かと思いきや、良く見ると僅かながら空席も見られます。気動車用の「アルプスの牧場」のオルゴールが流れて車内放送が始まりました。糸魚川を出ると終着の南小谷まで止まりません。(運転停車駅を除く)。
 
 車窓は、まだ市街地なので撮影の方はほとんどいませんでしたが、山間部に入るにつれてだんだんと増えてきました。列車に手を振っている人や、車へ向かってダュシュしている人など車窓から見ていると、乗車証明書が配布されました。大方の予想通り、3月12日の定期最終運転と同じものでした。他には特になく1枚だけの配布でした。列車は、トンネルを抜けて山間部に入ってきました。所々に残雪が残っています。背景には、まだ雪が残る山々と雪解け水が流れこむ姫川と、早春の大糸線北部の美しい車窓が続きます。本日は、ワゴンによる車内販売も行われています。平行する国道は、追いかけをするファンの車で結構混んでいました。時折、新潟県警のパトカーも見かけました。有名な撮影地と踏切などの場所には、保線の方が警備にやってきていました。流石に、昨今の情勢ですので大勢の方が出ていました。
 
 途中の根知駅と平岩駅の2駅のみ運転停車をして、残りの駅は全て通過となります。大糸線の非電化区間をエンジン音を唸らせて走る3連のキハ52系に乗ることはもう出来ないので、しっかりと乗り心地とエンジン音を楽しみました。沿線の所々では、地元の方々もこの列車に手を振っていました。今回の列車は、糸魚川から南小谷まで降りることが出来ないので長いだろうと思っていましたが、あっという間に北小谷駅を通過して大勢の方が撮影している撮影ポイントを通過し、中土駅を通過すると南小谷駅に到着しました。
 南小谷駅は、3番線で折り返し下りの「キハ52ありがとう号」になりますが、一旦ドアが閉められました。駅前では、クッズ・弁当の販売があり列車到着前から大勢の方が並んでいました。購入の方は、駅員の方の後に続いて移動していました。私は、ゆっくりと駅撮りをしてから改札を出て「記念弁当」のみ購入しました。

入替作業中のキハ52系
 

レンガ車庫の脇を通過
 

糸魚川で発車を待つキハ52系
 

上り列車は、キハ52−115が先頭
 

キハ52ありがとう号ヘッドマーク
 

車内中吊り
 

根知駅で少々停車
 

早春の姫川に沿って
 

南小谷に到着

3番線でそのまま折り返します
   
■南小谷で折り返し
 南小谷では、折り返し時間が1時間45分ありました。特にやることもありませんので、昼食に特製弁当を食べたり散歩したり撮影したりして過ごしました。

南小谷駅改札上の横断幕
 

南小谷駅3並び@
 

南小谷駅に停車中のキハ52

南小谷駅3並びA
   
■キハ52ありがとう号
 帰路は、2号車(キハ52−125:青・黄ツートン)に乗車します。指定席の番号はロングシートの部分でした。ロングシートはロングシートなりに違った景色の見方があると座っていましたが、発車後も知人の方のボックスに空きがありましたので移動して往復共にボックスシートでの乗車となりました。帰路となる下り列車は、往路の上り列車以上に空席が目立ちました。でも、指定席は全て発売済みで空席は残0でした。
 帰路も、早春の美しい姫川沿いを列車は走ります。沿線の撮影地は、場所によってはものすごい人出で車内から歓声が上がるほどでした。列車は、途中の平岩駅と根知駅で運転停車しますがドアは開きません。ここで客扱いしてくれれば・・・。周囲からも同じような声が聞こえてきます。乗車証明書も、上下で同じ柄ながら無事に配布されました。列車は、山間部から次第に市街地へ景色が変わり北陸本線が近づいてくると終着の糸魚川駅に到着します。帰路も、いろいろ話をしながら過ごしましたので南小谷から糸魚川まであっと言う間に到着しました。

下り列車は、キハ52−156が先頭
 

キハ52ありがとう号ヘッドマーク
  

南小谷駅名板とキハ52
 

帰路も姫川側でした
 

姫川第六発電所を通過
   

有名撮影地には大勢の人が・・・
 

糸魚川に到着したキハ52系ありがとう号
 

糸魚川駅名表示とキハ52系
 

運用を終えて車庫に戻ります

車庫に戻るキハ52系
      
■長野への帰路
 キハ52系の乗車を楽しんだ後は、早いですが長野へ戻ります。糸魚川からの普通列車は、往路と同じく419系でした。ただ、両端とも食パン顔の車両でした。糸魚川から日本海沿って直江津を目指します。午後の昼下がりに日本海を見ながら北陸本線を北上するのは久しぶりです。419系とは言え、さすがは元特急寝台電車だけあって座席状態でも乗り心地は格段に良いです。途中、筒石駅に寄ろうかと考えましたが、今日は何故か非常に疲れていたので、筒石駅訪問は次回にしてそのまま直江津まで乗りとおしました。
 直江津から長野行に乗り換えます。ちょうどこの時間帯は、「妙高」の運転がないので往復共に115系での移動となりました。115系3両編成ですので車内は結構座席が埋まりました。西日を見ながら信越本線を南下します。やはり県境付近はまだ積雪があります。途中の牟礼から大量の乗車がありましたが、相席を嫌わなければほぼ座席定員くらいの乗車率で長野に到着しました。
 長野からは、長野電鉄の須坂行に乗車します。終点まで乗車すれば良いので、万一寝過ごす心配もなく気が楽です。車内は、朝陽まで混んでいましたが、その後はゆったりと乗車できました。今日は、18時前に須坂駅に帰ってきました。まだ、外は明るく日も長くなったようです。

北陸本線普通列車(糸魚川14:43−直江津15:22)

信越本線普通列車(直江津15:36−長野17:20)
   
■最後のキハ52系3連
 国鉄色のキハ52−115が津山で保存される事になりましたので、キハ52系の3連運転は今回が最後の見込みです。編成は、松本側から1号車:キハ52−115(国鉄色)、2号車キハ52−125(青黄ツートン)、3号車キハ52−156(首都圏色)の順で、指定席券発売の都合上3日間とも同じ編成順での運転となりました。

1号車の号車案内
 

1号車:キハ52−115
 

2号車の号車案内
 

2号車:キハ52−125
 

3号車の号車案内
    

3号車:キハ52−156
   

3号車と2号車の連結部

2号車と1号車の連結部
     
■指定券・乗車証など
 今回の指定席券は、知人の方からお誘い受けて譲っていただきました。当方でも入手を試みましたが、3日間とも上下で確保できませんでした。
 記念乗車証ですが、3月12日のキハ52系定期最終列車に乗車された方は解っていたと思いますが、3月12日と今回の3月20日〜22日の分が1枚のポストカードにデザインされていました。上半分が3月12日用で、下半分が3月20日〜22日用となっています。
 その他記念として、行先サボ(JR西日本)が糸魚川駅で、行先サボ(JR東日本)と記念弁当が南小谷駅で発売されました。行先サボ(JR西日本)については、以前から発売されている物のようです。JR東日本分については、「キハ52ありがとう」オリジナルのものでした。発表では、3種類あって1人1枚の発売と記載がありましたが、1人1種類1枚発売と言う事で3回並びなおして3種類の購入が出来る販売方法でした。発売は、「キハ52ありがとう号」到着後でしたが、列車到着時にはすでに列が出来ていました。(私は購入していません)
 記念弁当は、200個ありましたので余裕で購入できました。

3月12日と共通の乗車証
 

上り列車指定席券

下り列車指定席券

キハ52ありがとう号記念弁当

記念弁当中身