2:ガタゴト日誌(乗車記) 作成日:2009年11月10日(火) 

長野電鉄村山橋新橋開通1番列車

2009年11月 9日(月)開業・乗車


1000系A特急ゆけむり号(6A)から見た村山橋(新橋)
 

 老朽化した旧・村山橋に変わり、新たに建設された新・村山橋に長野電鉄長野線の線路付け替え工事が終了し、11月9日の始発列車から新線(新橋)での営業運転が開始され、新橋通過1番列車に乗車してきました。

■上り1番列車【1202レ:須坂5:35−長野6:01】

長野駅に到着した上り営業初列車(202列車)
 
 須坂駅午前5:15・・・。いつもなら、閑散としている長野行始発列車の発車ホーム3番線ですが、本日は大勢の乗客が・・・。本日から、村山橋が架け替えられ新線を走行するので、初乗りをしようと鉄道ファンのみならず近所の方々も大勢集まったようです。報道関係も2社ほど乗車していました。
 さて、通常なら始発は3500系N編成ですでにドアを開けている時間なのですが、本日は試運転関係で運用変更がかかっているのか入線の気配すらありません。1番線には、「回送」から「長野」に行先を変更したT5編成が入っています。時刻も5:25を過ぎて、いよいよどうしたかな・・・。と人々が話し始める頃、T5編成が入れ替えを始めました・・・。どうやら、T5編成が新・村山橋通過1番列車に使用されるようです。じゃ、ヘッドマークは無いのですね・・・。と思ったら付いている!
 
 須坂駅3番線に202列車が入線したのは5:33頃で、乗車が終わるとすぐに発車のブザーがなり発車となります。8500系の登場とは予想外でした。おそらく、ツアーもありましたので多客に対応したのでしょうか。列車は、普段の始発電車とは比べ物にならない、大勢の乗客を乗せて須坂を発車します。日野・村山を過ぎて、いよいよ新線区間に入るのですが、夜明け前で暗くて何も見えませんでした。必死に、窓ガラスにプラスチックフードつきレンズをつけて撮影をしました。旧・村山橋もライトアップされていて新橋の開通1番列車を見送っています。村山を過ぎた頃からロングレールのため、走行音も静かで揺れもほとんど無く一般の方々も大変驚いていました。村山橋を渡り終えて柳原直前まで来ると、柳原で降りるファンの方々が、乗車証明書を貰おうと一斉に最後部の車両へ足早に移動してゆきました。乗車証明書は、柳原を出た時点で配布されました。
 
 その後は、普段の202列車が8500系で運転されているだけで特段変わった事も無く順調に長野まで運転されました。途中の権堂付近で、試運転らしき8500系とすれ違いました。終着の長野駅には、8500系T6編成が長野側のマークを外されて「回送」表示で停車していました。ということは・・・。ということで、一旦改札を出ます。

暗いですが新線に入りました
 

村山橋(新橋)を通過中
 

ライトアップされた旧村山橋
 

ライトアップされた旧村山橋
 

■下り1番列車【105レ:長野6:27−須坂6:55】

新村山橋下り営業初列車となる105列車
(須坂まで、8500系T5編成。須坂で車両交換)
  
 再び、長野駅の改札を通ります。先ほどの202列車の折り返しとなる105列車が、下り列車としては初めて新・村山橋を通過する列車となります。先ほどの続きで、ということは8500系が湯田中へ。ということになります。ホームに行くと、なるほど8500系T5編成が「湯田中」表示で停車しています。8500系は、信州中野−湯田中間は走行しないと聞いていたので、運用変更で須坂か信州中野で車両交換となるとは思いましたが、8500系にも「湯田中」に対応した表示類があることを正式に確認できました。
 
 長野を発車した105列車は、ファンの方々の他に早めの通勤客が乗車しています。ちゃんと自動放送も、「湯田中」対応で放送されていて、下り列車の場合は、新村山橋下り1番列車より8500系湯田中行の方に重点が置かれた格好になりました。通勤客は特に変わった様子も無く乗り込んできますが、学生の方は「今日は電車が3両だね」と言いながら乗車してきます。こちらも、初乗りのファンが若干多い以外は特に買った様子も無く柳原に着きました。ここで、村山橋の案内放送が流れました。さて、下り列車では初の新・村山橋です。柳原を出てしばらくすると、スーッと走行音が静かになります。もう夜明けも過ぎているので外の景色も良く見えます。列車は、旧線と分かれて徐々に高度を上げてゆきます。旧・村山橋を見下げるほどになりました。一般の乗客や通勤客の方々も、興味津々で右に左に移動して車窓を見ています。大変静かな新・村山橋を通過して村山に到着しました。村山を出ると乗車証が配布されました。その後、日野駅停車中に須坂で車両交換の案内が行われました。
 
 列車は、日野を出て3分ほどで須坂駅に到着しました。本日に限り2番線に到着となり、須坂より先は3500系N編成に乗り換えとなりました。その後、T5編成は行先表示を「信州中野」に変更して、須坂7:02発の信州中野行(本日に限り2番線発)に使用されました。
 本日は、8500系T5編成で新村山橋区間に初乗りできて大変光栄でした。
※8500系T5編成「湯田中」表示については、撮影記に詳細があります。 

ヘッドマーク&湯田中表示
 

湯田中表示が新鮮です
 

後続の502列車(N5編成)との並び
 

旧線が離れてゆきます
 

国道406号線が近づいてきます
 

旧・村山橋のトラス橋が近づいてきました
 

再び国道406号線と平行します
 

旧・村山橋トラス橋
 

村山橋を見下ろします
 

トラス橋部分が終わりました
 

旧・村山橋が下に見えます
 

旧線が近づいてきます
 

このあたりで旧線(車窓反対)と合流です。
 

須坂で車両交換となります
 

■ゆけむり号からの展望【特急6A列車】

長野駅に到着したA特急ゆけむり号、新・村山橋通過1番列車
 
 前面展望が自慢のA特急ゆけむり号は、須坂発10:15の長野行(6A列車)が、新・村山橋の前面展望を楽しめる最初の列車となりました。こちらは、前展望最前列から新・村山橋の展望を楽しめました。前面展望から見ると、思った以上に村山駅から新・村山橋、新・村山橋から柳原駅までの高低差が大きい事が良く解りました。
 また、新・村山橋ご自慢の約1kmにわたる50kgNロングレールも間近で見ることが出来ました。元々、元特急ロマンスカーで乗り心地の良い「ゆけむり」ですが、この区間は走行音も静かで揺れもほとんど無く、本当に滑るように新・村山橋を走行しました。その後、朝陽駅の交換された須坂側のポイントや、普段は使用されませんが、今回の臨時ダイヤでは大活躍した長野側の渡り線も確認しました。
 なお、11月9日のA特急ゆけむり号利用の乗客、先着100名に「新村山橋開通日乗車証明書」が配布され、一般利用者にも大変喜ばれました。 

村山駅を通過
 

いよいよ新線へ・・・
 

新線に入りました
  

勾配を登ります
 

いよいよ新・村山橋へ
 

今までの橋より高いです
 

旧・村山橋が下に見えます
 

トラス橋部分に入ります
 

トラス橋を進みます
 

ロングレール
 

新・村山橋通過終了
 

左にカーブしながら下ります
 

まだ、旧線(左)とは高低差があります
 

旧線との合流部分
 

交換された朝陽駅須坂側のポイント
 

久々に大活躍した朝陽駅の渡り線
 

■乗車証明書
 長野電鉄では、村山橋(新橋)開通に伴い村山橋(新橋)を通過する上下の始発列車では、乗車証明書が先着100枚配られました。また、11月9日のA特急ゆけむり号に乗車した乗客(先着100名)にも、「新村山橋開通日乗車証明書」が配布されました。

下り初列車乗車証明書(限定100枚)
 

上り初列車乗車証明書(限定100枚)
 

開通当日「ゆけむり」乗車証明書(限定100枚)

乗車証明書裏面(3種類とも共通)