お座敷客車「ゆとり」引退イベント
さよならゆとり奥利根号
(全席びゅう企画枠団体専用列車)
2008.3.2

ヘッドマークは、水上側(EF64-39)のみに取り付けられました。
  

 「ゆとり」は、昭和58年にサロンエクスプレス東京として登場し、国鉄初の欧風客車として注目をされ各地で運転された後に、平成9年にお座敷客車として改造され「ゆとり」と改称され活躍しましたが、このたび老朽化で引退する事になりました。

 引退に際しては、各線でさよなら運転が行われることになりました。2月24日には、「さよならゆとり両毛」として上野−(高崎)−桐生にて、3月1日は、「さよならゆとり磐梯」として上野−郡山にて、3月2日は、「さよならゆとり奥利根」として上野−水上にて、3月8日・9日は、「さよならゆとり踊り子」として品川−熱海で運転されます。

 今回は、3月2日の「さよならゆとり奥利根」のBコース(上り列車)に乗車する事になりました。

   

■さよならゆとり奥利根号

 高崎から普通列車で水上に到着すると驚きました。上野側の機関車がEF64ではなくEF65−1118となっていたからです。今回の「さよならゆとり奥利根」に関しては、EF64−36とEF64−39のプッシュプルと聞いていたのですが、実際はEF65−1118とEF64−39のプッシュプルでした。水上側のEF64−39(後部)にヘッドマークが取り付けられていたので、後部の方に人が集まっています。

 

 この列車は、全席が「びゅう」の旅行パックで販売されている事実上の団体臨時列車ですので、水上を発車すると上野までドアが開きません。飲み物も余分に購入して車両も十分に撮影しなければなりません。各車両の形式写真を撮影して車内清掃が終わるのを待って車内に入ります。何回か乗車できる機会があったのですが、なかなか乗車する事が出来ずに今回初めての乗車になります。(品川での展示会を除く)

 ツアー枠が全て発売済みとなっているようですので、所々にある空席は展望席やフリースペースへ行った人の席でしょう。

 水上を14:08に発車した9716列車は、上野を目指して走ります。上越線を順調に走り沿線にはカメラを持った方が大勢待ち構えていました。中には、マークつきのEF64だけ狙いでカメラを反対方向に構えている人が結構いて驚きました。程なくして、バウチャー券と引き換えに「乗車記念プレート」と「乗車証明書」の配布が始まりました。乗車記念プレートは、イベント列車でおなじみのものです。今回は、旅行費用に入っているので、わざわざ購入のために苦労する事はありません。また、必ず揉め事の種になる「乗車証明書」も引換券と交換ですのでトラブルも無く配布が終わりました。

  

 新前橋で1分停車して、さらに高崎で12分停車します。ホームでは大勢の人が撮影をしています。こちらはホームに出られないのでただ待つしかありません。高崎を出ると高崎線に入ります。沿線で撮影する人も増えてきます。高崎線を順調に走ったかと思えば、熊谷で17分間の長時間停車をします。今回は1番線に入りましたので撮影に人は少なかったのですが、一般の方々が珍しそうに車内を覗き込むので少し恥ずかしいやら・・・。熊谷を出ると、宮原でも17分ほど停車します。追い越していく普通列車には撮影を終えた方々が乗車しているようです。宮原を出ると、大賑わいの大宮に到着します。ホームは右へ左へと人の動きが活発です。発車間際になると、内側へ下がるように盛んに放送が流れます。

 
 大宮を出ると、東北本線に入りラストスパートをかけます。これより先は、当たり前ですが停車駅はありません。車内では、サロンエクスプレス時代からの歴史の放送もあり、説明途中で小学生の頃、偶然が重なり1回だけ乗車できた「サロンエクスプレスそよかぜ」の名前が出て懐かしく思えました。あの時、新宿駅で上野からの「あさま」が満席で、「サロンエクスプレスそよかぜ」が新宿駅を通り発車近くだったので乗ることになりました。(軽井沢からは、「あさま」の自由席)。両親は、出費で痛手だと思ったでしょうが、私には良い思い出でした。そうこうしていると、列車は尾久車両センターを見ながら尾久駅を通過します。上野駅地平ホームへ向けて、右へカーブしながら下ると見慣れた上野駅地平ホームに到着しました。

 
 途中で停車時間がありましたが、乗ってしまえばあっという間でした。引上までの僅かな撮影時間も特に罵声は無く淡々と進み、「ゆとり」は尾久車両センターへ引き上げました。

 「サロンエクスプレス東京」以来、25年間という本当に長い間活躍した「ゆとり」を見ることが出来なくなるのは寂しいですね。

    


上りはEF65-118が先頭です。
 

雪景色に赤が良く映えます。
 

EF65のペイント部分
 

「ゆとり」との連結部
 

今回は、前後に機関車がつきます。
 

後部はEF64-39です。
   

ヘッドマークステーを付けたままの運転です。
 

EF64側のみマークがつきます。
 

「ゆとり」ヘッドマーク
 

上野駅に到着。
 

EF64-39先頭で尾久へ引き上げです。
 

EEF65-1118が後部で尾久へと引き上げます。
 
   

■お座敷客車「ゆとり」


今回はプッシュプル運転で見ることが出来なかった展望車(2006年撮影)
 

1号車:スロフ14−701
 

2号車:オロ14−701
   

3号車:オロ14−703
 

4号車:オロ14−704
  

5号車:オロ14−705
 

6号車:スロフ14−702
 
※オロ14−702は、「ゆとり」改造時に編成から外れました。 

  

■お座敷客車「ゆとり」車内など


「ゆとり」行先表示
   

グリーン車マーク
 

スロフ14の標記類
 

オロ14製造プレート
 

前後の展望席(ホームから撮影)
 

サロンエクスプレス東京号時代の面影
が残るコンパートメント
(ホームで撮影) 

お座敷の車内
 

掘りコタツ式になっています。
 

 オーディオ機器
 「ゆとり」の車内は、前後の展望席と一部のコンパートメント部分を除いて、お座敷に改造されいるのでサロンエクスプレス東京号時代の面影はありません。車内は、掘りコタツになっていて乗車しても疲れはありませんでした。
 外観は、特に変更が無いので1両減車の6両となった以外は、特に変化はありません。

 今回は、プッシュプル運転となりましたので展望席からの眺めは楽しめませんでした。
  

■会員券・乗車票・記念品など

 今回は、団体専用列車で運転のため会員券とバウチャー券(記念品引換用)及び契約乗車票が郵送されてきました。 

※会員券類は、使用開始前の状態です。 
 
会員券
 この列車(さよならゆとり奥利根号)は、全席旅行企画枠の団体列車ですので、参加用の会員券があります。
 
 ※手元に残ります。
 
案内券
 この旅行(乗車)パックの簡単な案内があります。
 集合場所(水上駅の発車番線)の案内もあります。
 
 ※手元に残ります。
 
バウチャー券
 観光用となっていますが、イベント列車でよく販売されている乗車記念プレート(愛称板)の引換券です。
 今回は、販売はされずに旅行代金に含まれています。
 
 ※車内で引き換えに回収されます。
 
バウチャー券
 乗車用となっていますが、乗車証明書も引換券と交換で配布されました。この引換券がないと乗車証明書がもらえないので、このあたりはかなり徹底されたと思います。
 
 ※車内で引き換えに回収されます。

契約乗車票(グリーン指定券)
 

契約乗車票(乗車券)
 

乗車記念プレート(表)
 

乗車記念プレート(裏)
  

乗車証明書(上り用)
 
   −さよならゆとり奥利根号運転時刻−
■9716レ
 水上14:08−新前橋14:52〜53−高崎15:02〜12−熊谷15:46〜16:03−宮原16:35〜52−大宮16:58〜17:03−上野17:29(13番線)
 ※上野引上:17:40

 ※腕時計(一応時報に合わせましたが)の実測のため誤差はご了承下さい。