高崎から普通列車で水上に到着すると驚きました。上野側の機関車がEF64ではなくEF65−1118となっていたからです。今回の「さよならゆとり奥利根」に関しては、EF64−36とEF64−39のプッシュプルと聞いていたのですが、実際はEF65−1118とEF64−39のプッシュプルでした。水上側のEF64−39(後部)にヘッドマークが取り付けられていたので、後部の方に人が集まっています。
この列車は、全席が「びゅう」の旅行パックで販売されている事実上の団体臨時列車ですので、水上を発車すると上野までドアが開きません。飲み物も余分に購入して車両も十分に撮影しなければなりません。各車両の形式写真を撮影して車内清掃が終わるのを待って車内に入ります。何回か乗車できる機会があったのですが、なかなか乗車する事が出来ずに今回初めての乗車になります。(品川での展示会を除く)
ツアー枠が全て発売済みとなっているようですので、所々にある空席は展望席やフリースペースへ行った人の席でしょう。
水上を14:08に発車した9716列車は、上野を目指して走ります。上越線を順調に走り沿線にはカメラを持った方が大勢待ち構えていました。中には、マークつきのEF64だけ狙いでカメラを反対方向に構えている人が結構いて驚きました。程なくして、バウチャー券と引き換えに「乗車記念プレート」と「乗車証明書」の配布が始まりました。乗車記念プレートは、イベント列車でおなじみのものです。今回は、旅行費用に入っているので、わざわざ購入のために苦労する事はありません。また、必ず揉め事の種になる「乗車証明書」も引換券と交換ですのでトラブルも無く配布が終わりました。
新前橋で1分停車して、さらに高崎で12分停車します。ホームでは大勢の人が撮影をしています。こちらはホームに出られないのでただ待つしかありません。高崎を出ると高崎線に入ります。沿線で撮影する人も増えてきます。高崎線を順調に走ったかと思えば、熊谷で17分間の長時間停車をします。今回は1番線に入りましたので撮影に人は少なかったのですが、一般の方々が珍しそうに車内を覗き込むので少し恥ずかしいやら・・・。熊谷を出ると、宮原でも17分ほど停車します。追い越していく普通列車には撮影を終えた方々が乗車しているようです。宮原を出ると、大賑わいの大宮に到着します。ホームは右へ左へと人の動きが活発です。発車間際になると、内側へ下がるように盛んに放送が流れます。
大宮を出ると、東北本線に入りラストスパートをかけます。これより先は、当たり前ですが停車駅はありません。車内では、サロンエクスプレス時代からの歴史の放送もあり、説明途中で小学生の頃、偶然が重なり1回だけ乗車できた「サロンエクスプレスそよかぜ」の名前が出て懐かしく思えました。あの時、新宿駅で上野からの「あさま」が満席で、「サロンエクスプレスそよかぜ」が新宿駅を通り発車近くだったので乗ることになりました。(軽井沢からは、「あさま」の自由席)。両親は、出費で痛手だと思ったでしょうが、私には良い思い出でした。そうこうしていると、列車は尾久車両センターを見ながら尾久駅を通過します。上野駅地平ホームへ向けて、右へカーブしながら下ると見慣れた上野駅地平ホームに到着しました。
途中で停車時間がありましたが、乗ってしまえばあっという間でした。引上までの僅かな撮影時間も特に罵声は無く淡々と進み、「ゆとり」は尾久車両センターへ引き上げました。
「サロンエクスプレス東京」以来、25年間という本当に長い間活躍した「ゆとり」を見ることが出来なくなるのは寂しいですね。
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