「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」プレイベント

快速SLホエール号
2007.10.21

涌谷駅に停車中の快速SLホエール号
 

 10月20日と21日の2日間、「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」プレイベントとして、JR石巻線(小牛田―女川駅)に、C11型蒸気機関車牽引の旧型客車「SLホエール号」が運行されました。石巻線にSLが走るのは33年ぶりで、沿線各駅では運行を記念した歓迎式典や出発式(20日)など多彩なイベントが繰り広げられました。
 指定席の人気も凄く、1ヶ月前の10時の発売開始の時報と同時に上下全席が完売し、団体募集も発売後にすぐ完売する人気振りでした。このような状態でも辛うじて下りの全区間の指定券は確保できましたが、上りの指定券がキャンセル待ちをしたのですが買うことが出来ず、当日の朝にようやく一部区間が買えました。

     

■快速SLホエール号(下り)
 時折、強風が吹く小牛田駅4番ホームから快速SLホエール号が発車します。東北本線の小牛田終着の普通列車が引き上げると、汽笛と共に快速SLホエール号が入線して来ました。4番線ホームは、一番隅のホームですので編成写真は撮影できません。
 ホームが空いた隙に、1枚だけ撮影して早々に車内に入ります。太鼓演奏に送られて、快速SLホエール号は汽笛を鳴らし小牛田駅を発車しました。車内は、やはり満席となりませんが、それでも結構埋まっています。さっそく地元の沿線紹介や観光パンプレットの配布が始まります。配り終えた頃、涌谷駅に到着します。行き違いのため、少々停車となりますので反対ホームへ向い編成写真を撮影します。この駅は、光線具合が良いためか乗車しないファンの方が何名も列車の到着を待っていました。始発の小牛田駅では、編成写真が撮れなかったせいかホームは混みあいました。
 涌谷駅を発車して、秋の石巻線をゆっくりと進んでゆきます。沿線には、鉄道ファンや地元の方々が撮影に訪れています。道路は、撮影するファンで混んでいるようです。先頭は、パトカーでした。パトカーを先頭に車が結構繋がっていました。列車は、三陸道を時折見ながら石巻に着きました。石巻では、点検作業でしばらく停車となります。4番ホームに到着しましたので、編成写真が撮影できます。駅構内は、SLを見物しに来た人で賑わっています。

小牛田駅発車案内

やはりSLは大人気です

太鼓演奏に送られて小牛田を出発

涌谷駅で行き違いのため停車します。

秋の石巻線を女川へ走ります。

石巻駅でしばらく停車します。

    

■快速SLホエール号(下り)
 石巻を発車すると、旧北上川を渡ります。海も近いのか、川幅はかなりありました。しばらく走行すると渡波駅に停車します。地元の学生の吹奏楽の演奏が披露されて好評でした。波渡駅でも編成写真は撮影できますが、カーブしているので編成全ては入りません。それでも、結構良い感じに撮影できたと思います。
 渡波駅を発車すると、下りの快速SLホエール号の旅も終盤です。沿線には、大勢のファンや地元の方が撮影に訪れています。トンネルを抜けると、万石浦に沿って走ります。太平洋に繋がっているので漁船も見えます。逆光となるので景色を見るのは辛いですが、撮影には順光となるので対岸には多くの撮影者がいる事でしょう。
 万石浦が見えなくなると列車は終着の女川に到着します。女川駅はホームが狭いので、歓迎行事は駅前広場を中心に盛大に行われていました。
 C11は、ターンテーブルが無いので上り列車はバック運転になります。入替用のDLが来るまでに、整備タイムとホームでは撮影タイムとなります。車掌氏がシャッターを押してくれるので、私も記念写真を撮る事ができました。その後は、駅を出て歓迎行事を見たりC11の整備光景を見て時間を過ごします。
 やはり、下りの女川発は満席のようで席が確保できないので普通列車で石巻へ先行します。一旦、快速SLホエール号とはお別れです。

旧北上川を渡ります。

渡波駅でも少々停車します。

鯨のデザインの専用マーク

特製のサボも用意されました。

女川手前では、万石浦が見えます。

女川駅に到着

旧型客車

折り返し整備中のC11

         

■快速SLホエール号(上り)
 上りの小牛田行は、なかなか指定席か確保できず乗車を諦めていました。乗車当日の10月20日の朝に、快速ムーンライトえちご号で到着した新宿駅で空席照会したところ、石巻−小牛田のみ1席空席がありましたので上り列車も乗車できる事になりました。女川−石巻は乗車できませんが、キャンセルもほとんどでなかった状態では石巻−小牛田だけでも乗車できるだけ幸運です。
 上りの小牛田行きは、C11のバック運転になります。C11のバック運転は何回も運転実績がありますが、やはり逆向きで牽引するのは珍しいのかこちらにもファンが多く集まりました。石巻では、下り列車同様にしばらく停車となります。石巻駅でのSLはこの列車が今回の運転では最後となるので、大勢の地元の方が見物に訪れて3番ホームは大賑わいになりました。対照的に4番ホームは、数人のファンしか撮影しておらずゆったりと編成写真が撮影できました。
 
 間もなく発車時刻ですので車内に入ります。上り列車は当日の朝に指定を確保したのですが、そのときは残1でした。ところが、目を疑うくらいに空席がありました。おそらく、団体枠設定の関係でこのようなことになっていると思いたい(信じたい)ですが空席が多く驚きました。石巻を発車して、車内改札も終了するとちゃんと乗車証明書と、ちょっぴりプレゼントを貰いましたその後、女川発車後に配られた新聞ももらう事が出来ました。夕闇が迫る石巻線を快速SLホエール号は、マイペースで進んでゆきます。あたりは、露出も厳しくなったのか往路ほどファンも居らず、地元の方が手を振ってSLを見送りC11が汽笛で答えています。
 石巻から小牛田までの乗車時間は約50分です。上りの快速SLホエール号の旅は、短いですが当日に指定席が確保できて乗れただけでも幸運です。最後の停車駅の涌谷駅では、焼きおにぎりが1人1個配布されました。時間柄、ちょうど小腹の空く頃ですので、車内では大変喜ばれました。私も、この後は長野へ帰宅するまで食事にありつけなったので非常に助かりました。
 旅の最後に、貰った有り難い焼きおにぎりを食べていると、列車は終着の小牛田駅に到着しました。1号車は、C11の次の車両ですので、人が集まる前にC11の撮影をして新幹線乗換駅の古川へ向かうため、陸羽東線のホームへ移動しました。
 石巻線も、山あり海ありの良い景色を走っているので、「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」の本番での運転も期待したいですね。

石巻駅に到着するSLホエール号

午前以上に人が集まりました。

石巻線としばらく並びます。

帰路(上り)は、バック運転です

ヘッドマークはありません

この組み合わせも良いですね。

夕暮れの石巻線を小牛田へ

小牛田駅に到着

         

■乗車証明書と指定席券

下り(女川行)乗車証明
 

上り(小牛田行)乗車証明
 

裏面は、上下共通です。

下り列車指定券


上り列車指定券(始発は女川です。)