JR東日本・東武鉄道特急列車相互乗り入れ開始


スペーシアきぬがわ号&日光8号
2006.3.18


3月18日より相互乗り入れを開始したJR東日本と東武鉄道の特急列車

 最近では、数年前では予想もしていなかったことが次々と起こるようになりました。一時期は国鉄(現:JR)と東武で熾烈な乗客の獲得争いを起こした両社が、共同で特急列車を運行することになったのです。
 両社共に専用車両が用意され、東武の「スペーシア」(JR乗り入れ対応編成限定)がJR東北本線(宇都宮線)・湘南新宿ラインを走行し、JRの485系(専用編成)が東武線を走る姿を見ることが出来るようになります。
 この歴史的瞬間を初日に体験しようと、JR新宿駅を発車する東武「スペーシア」1番列車となる特急スペーシアきぬがわ3号の指定席券を確保しました。
    
  
■特急スペーシアきぬがわ3号(新宿10:35−鬼怒川温泉12:38)

埼京線と並び新宿に停車中の特急スペーシアきぬがわ3号

 JR新宿駅には、少し早めの10時前には到着しました。すでに、485系使用の1番列車となる特急日光1号が発車した後ですので、出発式のイベントもなくホームは湘南新宿ラインや埼京線がいつも通りに行き交っています。
 それでも、入線時間が近づくと大勢の人やマスコミが集まりはじめました。特急スペーシアきぬがわ2号が定刻に到着すると、折り返し特急スペーシアきぬがわ3号になります。JR新宿駅から発車する東武「スペーシア」の1番列車です。列車の先頭部は、写真撮影の人で大混雑しました。埼京線の205系と東武「スペーシア」が、JR新宿駅で並んでいる光景を見ると何かしっくりきません。まぁ、3ヶ月もすれば布津に見ることが出来と思いますが・・・。

 一通りの撮影を終えて車内に入ります。やはり運転初日だけあってかなり混みあっています。席は、何席かは空いていますがおそらく大宮あたりで満席になりそうです。新宿を発車してスペーシアのチャイムで放送が始まり、すれ違う列車は山手線や埼京線で何か違和感がありまくりです。池袋では、東武とJRの両方の駅長が出発合図をしていました。列車は、山手線とはなれて今度は京浜東北線と並走します。しばらくすると東北線も並走して荒川を渡ります。途中で、北斗星ともすれ違いをして列車は大宮に到着します。大宮で車内はほぼ満席になりました。大宮からは東北本線を進みます。いつもとは、何処となく雰囲気の違う東北本線をひたすら進むと、列車は栗橋駅に到着します。栗橋駅のJR・東武連絡線に停車して乗務員が交代します。その後、東武線との境界付近でしばらく停電しますが、列車は惰性で進んでゆきます。正直言って、東武線に入ってしまえば普段の「スペーシア」と同じなので大した感想もありません。ただ、先頭部に記念シール(ヘッドマーク)が貼られているので、撮影をしている人は多いです。
 
 ここで、昼食に「運転開始記念弁当」を購入します。これを昼食にして食事をしていると列車は栃木を過ぎて下今市に着きました。ここで、日光方面へ行く人は下車します。列車は下今市を過ぎると終着の鬼怒川温泉が目前です。鬼怒川温泉に着くと、女将が出迎えてくれ記念品を貰いました。改札では、東武の制服を来た「ガッツ石松」氏が出迎えていました。でもなぜ?と思いましたら、栃木県出身だからそうです。
 鬼怒川温泉駅は、駅前広場の竣工式も行われすごい賑わいでした。地元の工場で製造された発泡酒も配られていました。残念なのは、足湯に入る時間がなかったことでしょうか。
 
   

新宿駅の発車表示
 
   

新宿駅乗車口案内
 

車体のステッカー
 

車体のステッカー
 

運転開始記念マーク(シール)
 

スペーシアきぬがわ号行先表示
 

6号車個室には、グリーンマークが・・・。

座席プレートは、東武用(上)とJR用の2種類

(東武)栗橋駅

JR東北本線が分かれてゆきます。

昼食の記念弁当
 

記念弁当の中身
 

鬼怒川温泉駅に到着した特急スペーシアきぬがわ3号

鬼怒川温泉に到着

歓迎イベント
 
■特急スペーシアきぬがわ号の特急券

JR・東武 日光・鬼怒川片道切符

スペーシアきぬがわ3号指定券
※色調は変更してあります。 
        

■特急日光8号(東武日光16:37−新宿18:35)

新宿駅に到着した特急日光8号

 鬼怒川温泉から日光に移動して、帰りは特急日光8号に乗車します。先頭部がリニューアルされましたが、基本的に室内は昨年運転された特急あいづ号のままです。東武日光駅とJR日光駅は少し離れていますが、ほぼ隣接している格好ですので東武日光駅から新宿行の列車に乗車するのも不思議な感覚です。
 駅前広場では、歓迎の行事がまだ続いていてビールの無料配布も行われていました。鬼怒川温泉の発泡酒と言い、日光の生ビールと言い今日は酒の購入が無くて経済的に助かります。駅前広場で、しばらく歓迎の太鼓の演奏を見てからホームに入ります。
 改札を通り、記念品を貰い発車ホームへ向かいます。列車の発車案内の行先には「JR新宿」と言う表示がされていました。東武日光駅で485系の撮影をするとは、1991年に日光を訪れた際には想定もしていませんでした。あの頃は、スペーシアも登場したばかりの頃で、デラックスロマンスカーと共存していた時代なので、東武も元気が良かった頃ですね。まさか、15年後にJRと直通相互運転するとは思っていなかったことでしょう。

 車内は、昨年の特急あいづ号の時とほとんど変わっていません。前後の間隔が広いのでゆったり足も伸ばせます。今回も、座席位置を調整したので最悪な場所(柱の部分)だけは避けられました。15日にマルスの座席表を覗いたときには、2号車は空席だらけでしたがいつの段階で埋まったのか、結構乗車してきています。東武日光を出発して驚いたのが、自動放送になっていた点です。まさか自動放送が流れるとは思いませんでしたのでビックリしました。ただ、チャイムはありませんでした。
 列車は、結構な乗車率で下今市に着きました。下今市からも大勢の人が乗車してきました。東武日光もそうですが、鬼怒川温泉駅も特急券購入の窓口が1つしかなくJR線への特急券・乗車券は、特急券自動券売機では購入できなかったので、買わずに乗車してした人も何人かおり座席の調整が大変そうでした。って、もしかして車内券ってレシートタイプの機械式じゃなくて、手書きの料補だったような気がしたが気のせいだっいたのかな。いずれにしても、時間に余裕を持って特急券類は用意しておきたいものです。

 今にも雨が降り出しそうな東武線を、485系に乗っていると途中駅で列車を待つ人が注目して覗き込んできたりします。まぁ、初日ですし注目されるのは良い事なのですが、こっちはちょっと恥ずかしいかもですね。栃木を過ぎて栗橋で連絡線に入ります。ここで、乗務員がJR東日本に交代して東北本線を走ります。ここまで来ると、もう特に何も感じることなく新宿を目指します。大宮で降りて長野新幹線に乗り換えても良いのですが、初日ですので終着の新宿まで乗りとおします。485系をある程度改造した編成ですので、JR線内でも注目されています。池袋を過ぎると新宿に到着します。残念ながらチャイムはなりませんでした。新宿到着後は、反対側のホームから撮影して、今回のJR・東武の乗り入れ運転初日の乗車は終わりました。
 初めにも書きましたが、JRと東武で直通相互乗り入れをするなんて時代が変わりましたね。

  

東武日光駅
  

出発前の太鼓の演奏

帰路は東武日光駅から

東武線の485系特急日光8号

発車案内には「JR新宿」

新宿に到着した特急日光8号

■特急日光号の特急券

JR・東武 日光・鬼怒川片道切符

日光8号指定券
※色調は変更してあります。