XマスShu*Kura号で行く  
西会津に眠る除雪車を訪ねる旅

2022年12月10日(土)_ 
 
旅の概要

 今回は、磐越西線の一部区間(喜多方−山都・野沢)が台風による橋梁破損のためバス代行になっています。このためSLばんえつ物語号を使用したSLクリスマストレイン号の運転はありませんでした。代わりに昨年に続いて「Shu*Kura」を使用したXマスShu*Kura号が新津から野沢まで運転されました。
 今年は、XマスShu*Kura号に乗車して野沢まで往復してきました。野沢には、西会津の山間に眠るロータリー除雪車とラッセル車が保存されているのでそちらの見学も兼ねました。普段はSLばんえつ物語号で通り過ぎるだけの野沢地区の観光も場所は限られましたがする事ができました。
 
 
今回の旅の主な行程

 長野6:11−はくたか591号−6:34上越妙高7:25−しらゆき1号−新津9:13
 新津10:13−快速XマスShu*Kura号−野沢12:06
 
 ―野沢駅周辺散策―
  野沢駅−鳥追観音−ラッセル車展示−道の駅(昼食)−野沢駅
 
 野沢15:00−快速XマスShu*Kura号−16:50新津17:18−快速−直江津19:06
 直江津19:40−えちごトキめき鉄道−19:56上越妙高20:10−はくたか576号−長野20:33
 
 
新幹線&特急で快適に新津へ


はくたか591号(長野6:11−上越妙高6:34)
 
 長野から北陸新幹線はくたか591号で上越妙高へ向かいます。この列車は、金沢まで行く長野からの1番列車ですがとにかく空いています。乗客が乗ってくるのは上越妙高から富山の間で、私が乗る長野から上越妙高までは自由席で十分です。今回も3号車mの自由席を選択しましたが、乗客は数名でほぼ貸切みたいな感じでした。
 長野を出るときはちょうど夜明け直前で山々の輪郭が見え始める時間帯でした。飯山を過ぎてトンネルを抜けると上越妙高に到着します。まだ午前6時30分過ぎです。特にやる事も無いので、えちごトキめき鉄道の待合室で温まりながら特急しらゆき1号の到着を待ちます。

長野を出発
 

3号車車内
 

夜明け前の長野を出発
 


しらゆき1号(上越妙高7:25−新津9:13)
 
 上越妙高での乗り換え時間を何とか過ごし特急しらゆき1号で新津へ向かいます。この列車は新井駅始発ですが何時も空いています。上越妙高からの乗車も大して多くなく空いているのは乗る方には良いのですが、列車が何時まで存続するか心配です。上越妙高を出た列車は、直江津からJR東日本区間に入ります。多少乗客も増えて直江津からが本領発揮と言うことろでしょうか。途中、柿崎を過ぎると日本海沿いを走ります。ただ、今日は天気が悪く視界が悪いのが残念でした。柏崎から乗車が多くありました。列車は内陸に入り長岡で半分以上の人が降車してしまい車内は閑散とした感じです。列車は、このまま信越本線を進み新津に到着しました。本日は、新津で下車します。

上越妙高で乗換
 

2号車車内
 

天気が悪く日本海が良く見えず
 
 
 
XマスShu*Kura号で初冬の磐越西線へ


XマスShu*Kura(新津10:13−野沢12:06)
 

見送りの横断幕もありました
  
 新津駅の駅社員の方々に見送られてXマスShu*Kura号は新津駅を後にします。新津駅を出て大きくカーブして市街地を進みます。磐越西線を「Shu*Kura」で旅をするのは初めてです。先程、新津で弁当が買えませんでしたので2号車の売店へ行ったところ幸運にも「雪だるま弁当」が売っていたので迷わずに購入しました。列車は能代川を渡り田園地帯を進みます。五泉を出ると早出川を渡り田園地帯を進み馬下を過ぎるといよいよ阿賀野川が車窓に見えてきます。阿賀野川に沿って進む磐越西線の旅の本番です。桜で有名な咲花を過ぎるといよいよ山間部に入ります。暫く2号車から磐越西線の車窓を楽しんでから自席に戻り阿賀川の車窓が見えるうちに雪だるま弁当を食します。ついでに自宅から持ってきたビールと先ほど弁当と一緒に買った日本酒を楽しみます。テーブルの上はなかなか豪華になりました。五十島を過ぎてしばらくすると阿賀野川を渡り私が座っている席からは阿賀野川が見えなくなります。今度は反対側の車窓が阿賀野川と並行になりこちら側は山が続きます。こればかりは仕方ありませんが。暫く山を眺めていると列車は津川に到着しました。
 

2号車はクリスマス仕様
 

本日のメイン
 

阿賀野川に沿って進みます
 
 津川では停車時間があるのでホームで撮影できます。津川では反対ホームに新津行が停車しているので折り返していく人も何名かいました。津川駅に「Shu*Kura」が停車しているのは新鮮な光景です。津川を出ると引続き私の席は山側で反対の席は阿賀野川と言う感じで進みます。こちらは延々と山が続くので2号車へ再び移動して阿賀野川の車窓を楽しみます。豊実を過ぎた頃に座席に戻り暫く山を眺めています。反対側の車窓に新渡大橋が見えてくると阿賀野川を渡りこちら側の車窓に見えてきます。列車は県境を過ぎて新潟県から福島県に入ります。今日は天気が良くありませんが、ここまでの車窓で積雪はありませんでした。まだ積雪の季節はもう少し先のようです。
 阿賀野川を見ながら列車は順調に進みます。車窓に上野尻発電所が見えてくれば旅も終盤です。阿賀野川が離れて市街地に入ると西会津の玄関口となる終点の野沢に到着します。
 XマスShu*Kura号は一旦回送で山都まで走行しますが乗ることはできません。本当はもう少し乗っていたかったのですが後ろ髪を引かれる思いで改札へ向かいます。なにやら待合室で地元酒の振る舞いがあるらしい・・・。そう聞いてしまうと足取りも軽く・・・。
 

津川で少々停車
 

阿賀野川を渡り
 

野沢に到着
 
 
 
西会津に眠るロータリー除雪車を訪ねて


野沢駅で日本酒の振る舞い
 

野沢駅から散策に出ます
 
 野沢駅に到着後は、待合室で振る舞い酒を頂きいよいよ鳥追観音へ向けて出発します。一応、聞き込みはしましたが、鳥追観音までは、旅行者はやはり徒歩で行くしかないようです。(デマンドバスはあるような話でしたが・・・。)
 駅前の旧宿場町の通りを抜けて道の駅がある交差点を曲がりしばらく進みます。次の交差点を曲がりいよいよ山登りに入ります。今日は辛うじて小雨が止む程度の雨で安心しました路面も大して濡れていません。いよいよ熊でも出そうな山道に差し掛かりました。時折通る車の人もびっくりしたような顔で私を見てゆきます。道路的には私の実家付近とあまり変わりません。だから特に何か恐怖感も無く山道を進みます。暫くして道び分岐点が見えてきました。この先の坂を上がれば目的地です。
 

西会津町野沢の街を抜け
 

駅から30分歩き鳥追観音に到着
 
 野沢駅から徒歩で34分。ようやく鳥追観音の駐車場に着きました。少し離れた場所にはロータリ車が保存されているのが見えますが、ここはまずは参拝してから見学する事にします。
 大きいわらじが奉納されている山門を通り本堂へ。本堂で御本尊を参拝して「だきつき柱」を触り身代わりなで仏を撫でてから御朱印を頂戴します。御朱印を頂戴した後は反対側の出口から出ます。お堂は東から入り西から出ると御利益があるとのこと。(積雪がある12月中旬からは冬季閉堂もあるので今回は参拝できて良かったです。)
 参拝も終えて近くの空き地(駐車場)に保存されている除雪車を見に行きます。はやる気持ちを抑えて道を渡り除雪車の元へ。噂通り西会津の山間に国鉄時代の除雪ロータリー車とラッセル車が連結された状態で眠っていました。これを見るために野沢駅から片道30分山登りをしました。噂通りロータリー車のキ621の真っ赤なロータリー部分は吸い込まれそうな迫力がありました。ラッセル車のキ172も羽を広げた状態で保存されていて見ごたえ十分でした。今回は良い保存車両を見る事ができました。
 

仁王門
 

仁王門に奉納されている「わらじ」
 

本堂
 

御朱印も頂きました
 
 
キ621
 

キ172
 

山を下りて町内に戻ります
 
 参拝と保存車の見学をして再び山を下ります。実は、登りより降りる方が気を使います。それでも下り坂でしたので15分程で道の駅に到着しました。さすがに疲れたので道の駅で休憩をします。まずは昼食に「ソースカツ丼」を食べてエネルギー補給をします。そして昼食後は、お土産に「栗まんじゅう」6個入りを購入して駅まで歩きます。駅まではほぼ平坦な道を10分ほど歩くと到着します。
 訪ねた場所は少なく山登りみたいがメインになりましたが、とりあえずは野沢地区の観光ができたので折り返しまでの時間も有意義に過ごせました。
 

道の駅で休憩
 

昼食にソースカツ丼
 
   
 
XマスShu*Kura号復路


XマスShu*Kura(野沢15:00−新津16:50)
 

野沢駅停車中
  
 野沢からは、再び快速XマスShu*Kura号に乗車して新津へ戻ります。先程まで山登りみたいな事をして疲れたので帰路は3号車の座席に大人しく居ようと思います。帰路も満席との事ですが結構席が空いてます。2号車で飲食でもしているのでしょうか。列車は、西日が薄っすらと射す野沢を発車します。往路とは反対側の席になるので違った車窓が楽しめそうです。野沢を出て少し落ちついた頃に2号車へコーヒーとジェラードを買いに行きます。帰路はカフェタイムとして自席でゆっくりしようと思います。
 帰路は車内の湿度が高いのか窓がすぐに曇って車窓があまり楽しめません。今は、阿賀野川は反対側の車窓でこちらは山と田が見えるだけですので特に問題もありませんが・・・。上野尻を過ぎてトンネルを通過して徳沢を通過するといよいよ阿賀野川を渡りこちら側の車窓に見えるようになります。日出谷まで阿賀野川に沿って進み阿賀野川を渡るとまた山側の車窓になります。そんな事を何回か繰り返すと津川に到着します。
 

2号車の雪だるまサンタ
 

帰りはカフェタイム
 

阿賀野川に沿って進みます
 
 津川を出ると三川の先までは阿賀野川の車窓を見ながら進みます。やはり川を見ながら進むのは良いですが三川の先で阿賀野川を渡るともうこちら側の車窓に阿賀野川を見る事はできません。後は山と田畑が続く車窓です。ここでジェラードが食べごろになりました。コーヒーを飲んでから時間が経ってますのでちょうど良い頃合いです。お米が入ったジェラードの食感がたまりません。列車は山間部を抜けて咲花を過ぎると車窓に綺麗な夕日が見え始めました。今日1日無事に終えられそうです。夕暮れ時の磐越西線を進み早出川を渡ると五泉に到着します。五泉で列車交換も兼ねて少々停車します。ここでようやくホームに降りて写真撮影できる時間ができました。ふと2号車の窓を見ると雪だるまサンタが反対を向いていて車窓を見ていました。ちょうど越乃Shu*Kuraのロゴと合わせて撮影できたので撮影。ようやくXマスShu*Kuraらしい撮影ができました。
 五泉を出ると田園地帯を見ながら夕闇の磐越西線を進み能代川を渡ると市街地に入り終着の新津に到着します。磐越西線を「Shu*Kura」に乗って旅するのは初めてでしたので貴重な体験ができました。

3号車車内
 

綺麗な夕日が見えます
 

五泉で少々停車
 

9234Dと交換
 

雪だるまサンタも車窓を堪能
 

新津に到着
 
 
 
ロングシートも案外快適〜長野への帰路〜


快速(新津17:18−直江津19:06)
 
 新津から快速列車で直江津へ向かいます。特急しらゆき号より少し停車駅は多いですが、特急と遜色ない速達列車です。しかも乗車券だけで乗れます。ただ、指定席が無いので座れるかは運次第ですが・・・。
 新潟から到着した列車は、座席がほぼ埋まるような状態です。新津で少し降車がありましたのでロングシートになんとか座れました。隣や前の人と触れない様に気を使いながら4人用のボックスに座るなら足元が広いロングの方が楽かも解りません。どうせ夜で景色も見えませんし。
 長岡で乗客の入れ替えはありましたが、柏崎まで結構乗ってました。所要時間の短い快速列車も手伝ってロングでも新津から直江津まで案外快適に移動できました。

新津から快速で直江津へ
 

ロングでも快適でした
 

直江津に到着
 
  

えちごトキめき鉄道(直江津19:40−上越妙高19:56)
 
 直江津からは、えちごトキめき鉄道で上越妙高へ向かいます。直江津では36分程待ち時間がありましたが、妙高高原行が比較的早く入線してきたので車内で過ごすことができました。乗車するのは、フツーのET127系です。旧新潟色(田島塗)のラッピング車を期待しましたが、まぁそうそう甘くは無いようです。
 直江津から乗車したワンマン列車は直江津より春日山や高田からの乗客が多いように感じました。ロングシートに揺られて15分程で新幹線への乗換駅となる上越妙高に到着します。ここでワンマン列車とはお別れです。明日も仕事で朝が早いので新幹線で長野へ向かいます。
  

はくたか576号(上越妙高20:10−長野20:33)
 
 上越妙高からは北陸新幹線はくたか576号に乗車します。上越妙高駅で後続の かがやき516号を退避するので4分停車します。という事で、上越妙高では大した待ち時間は無く乗り換えできました。
 本日の車両はW7系でしたので久々の「北陸ロマン」のメロディーを聞くことができます。車内の方は、指定席より自由席の方が空いている感じで上越妙高で撮影してから乗車しても2号車はガラガラで好きな場所に座れました。闇夜の北陸新幹線を進み飯山を過ぎれば長野は目前です。本当にこの区間は劇的に早くなりました。
 長野で下車して本日の日帰り旅行は無事に終了です。

上越妙高からは新幹線

2号車車内

長野に到着
   
 
 
使用乗車券


えちごツーデーパス
 
 XマスShu*Kura号は、磐越西線野沢駅までの運転ですので「えちごツーデーパス」のエリア内の端に入ります。これは、もう「えちごツーデーパス」を買えと言っているようなものです。長野側も新幹線利用なら上越妙高駅で購入できて、えちごトキめき鉄道に乗車できるので長野から上越妙高までの乗車券を買い足せば利用でき大変お得に移動できました。
 本当によく見ると「えちごツーデーパス」は最強にお得なフリー乗車券だと思います。

長野から上越妙高まで乗車券

上越妙高から長野まで乗車券・特急券