SL列車で行く南東北湯めぐりの旅

2021年12月 4日(土)から1泊2日_ 
 
旅の概要と主な行程

 今回は、久しぶりの宿泊旅行をします。週末パスを利用して、1日(12月4日)のメインは、SLクリスマストレイン号と飯坂温泉。2日目(12月5日)のメインは、とれいゆつばさ号と鳴子温泉です。今回は、久々の宿泊遠征ですので南東北の温泉も加えました。
 
◇今回の旅行行程
・12月4日(土曜日)
 長野6:11−はくたか591号−6:34上越妙高7:25−しらゆき1号−新津9:13
 新津10:05−SLクリスマストレイン号−13:35会津若松14:13−あいづ4号−郡山15:19
 郡山15:51−やまびこ211号−福島16:04・・・ホテルにチェックイン
 
 ・飯坂温泉外湯めぐり
 福島17:10−福島交通−飯坂温泉17:33・・・波来湯・・・飯坂温泉発祥の地・鯖湖神社・・・鯖湖湯・・・
 飯坂温泉18:50−福島交通−福島19:13・・・ホテル

 
・12月5日(日曜日)
 福島8:14−やまびこ201号−8:44仙台9:07−湯けむり号−鳴子温泉11:01
 
 ・鳴子温泉外湯めぐり
 鳴子温泉駅・・・温泉神社(御朱印)・・・滝の湯・・・早稲田棧敷湯・・・鳴子温泉駅
 
 鳴子温泉13:08−普通−14:10新庄−とれいゆつばさ2号(足湯)−福島17:41
 福島18:16−つばさ154号−19:23大宮19:49−かがやき517号−長野20:45
   
1日目 12月 4日(土)

T.長野から日本海沿いに新津へ
 長野から北陸新幹線はくたか591号に乗車します。本日はE7系F42編成が使用されていています。最近完成した新しい編成です。車内はマスクをしていても新車の匂いが解ります。夜明け前の長野を定刻に発車した列車は上越妙高を目指して進みます。私が乗車した4号車は数人しか乗ってません。いつも大体こんな感じです。豊野を過ぎてトンネルを2つ通過すると夜が明けた飯山に到着します。乗ってくる人も無く発車。再びトンネルを通過して田園地帯を走行すると上越妙高に到着します。
 上越妙高では待ち時間が発生するので近くのコンビニへ買い出しに行きます。雨はまだ降ってません。買い出しに行った後は待合室で過ごします。特急しらゆき1号は新井駅始発なので発車の5分前にホームに行けば大丈夫です。
 上越妙高から特急しらゆき1号に乗車します。2号車の指定席は、それでも10人くらいは乗っています。上越妙高を出て高田・春日山と少しずつ乗る人も自由席には居ましたが指定席は誰も乗ってきません。直江津では結構降りる人が多かったですが、逆に指定席も乗ってくる人が多かったです。直江津を出ると信越本線を進みます。柿崎の先からは日本海沿いを走行します。まさに曇り空で波もあり冬の日本海と言う光景が広がります。突然天気が悪くなり雨が降り始めました。時折見える旗もなびいていて結構風もあるようです。この区間は風規制があるので心配しましたが無事に柏崎に到着。柏崎からの乗客は結構多く驚きました。柏崎からは内陸に入り塚山峠を越え信濃川を渡り長岡へ。
 長岡ではほとんどの乗客が降りてしまい車内も空いてきます。この列車で一番混むのは柏崎−長岡のようです。長岡を出ると米どころ新潟らしく田園地帯を進み新津に到着します。
 

はくたか591号(長野6:11−上越妙高6:34)
 

しらゆき1号(上越妙高7:25−新津9:13)
  

長野を出発
 

はくたか591号車内
 

上越妙高で乗り換え
 

しらゆき1号車内
 

日本海沿いを進みます
 

冬の日本海
 
    
 
U.SL列車と快速列車で磐越西線を走破

SLクリスマストレイン号(新津10:05−会津若松13:35)
 

今年もグリーン車に乗車
 
 上越妙高駅から乗車した特急しらゆき1号を新津駅で降りると、C57 180を先頭にSLクリスマストレイン号編成が停車していました。今日は無事にC57牽引で運転されるようで一安心です。しらゆき1号が発車すると入換のため移動を始めます。今年も無事にSLクリスマストレイン号の旅が楽しめそうです。
 サンタ姿のオコジョに見送られて新津を定刻に発車したSLクリスマストレイン号は、会津若松を目指して初冬の磐越西線を進みます。引続き1号車のオコジョ展望室に入るには整理券が必要なので4号車の展望車に並びます。1回目・2回目は津川までの乗客優先という事でした。なんとか3回目の整理券を確保して、5号車の売店で9月から発売が始まった「SLばんえつ物語弁当」(筒タイプ)を購入して座席へ。列車はすでに能代川を渡り磐越西線を五泉へ向けて進んでいます。整理券と弁当類を購入してしまえば、あとはグリーン車で磐越西線の旅を楽しむばかりです。今年も1列席を確保できたので快適に会津若松へ向かう事ができます。今日は生憎の雨模様ですが、雨の阿賀野川の景色も川霧がたってなかなか幻想的です。しばらく雨の阿賀野川の景色を楽しむと津川に到着します。
 

新津から磐越西線へ
 

新津駅見送り
 

SLばんえつ物語弁当(おやつ)
 

展望室にアマビエ
 

えび千両ちらし(昼食)
 

会津若松駅出迎え
 
 雨の津川を定刻に出たSLクリスマストレイン号は、再び山間部を走行します。しばらく阿賀野川に沿って進みますが、そろそろ1号車の「オコジョルーム」の見学整理券の時刻になるので移動します。4号車の展望車は、ポストと記念スタンプは利用できますが、ソファ等は利用できず実質的に通路扱いで閑散としています。
 見学時間になり1号車のオコジョルームで時間まで過ごすことになります。子供の遊び場の奥にある展望室に居ることになるのですが、この区間は長いトンネルがあり「はずれ区間」かも解りません。展望室から延々とトンネルの闇を見る事になります。また、展望室の片隅にお手製の「アマビエ」が置かれていました。まぁ、「アマビエ」にすがりたい気も解ります。ようやくトンネル区間を抜けて阿賀野川が見てくるころには見学終了の時刻となります。後は席に戻ってハイボールでも飲みながら昼食をとります。
山都を出ると一番の見どころと言っても過言ではない「一ノ戸橋梁」を通過します。今日は雨模様ですが、雄大な景色が楽しめると共に大勢の方が撮影に訪れています。田園地帯を抜けて長いトンネルを抜けると会津盆地に入ります。普段なら雄大な磐梯山が見えて歓声が上がる区間ですが、今日は生憎の雨で磐梯山は全く見えません。喜多方を出ると田園地帯を進みます。最後部の展望室で粘りましたが、磐梯山が見えてくる気配はありません。車窓に郡山方面からの磐越西線が近づき併走すると終点の会津若松に到着です。天候は曇りですが雨は止んでいました。今年は、新津から喜多方あたりまで雨雲とともに旅をしたような感じでしたが、今年も無事にSLクリスマストレイン号の旅が終わりました。
 会津若松では、駅員の方が横断幕を持って出迎え、観光協会の方がパンフレットを配って出迎えてくれました。往路の役目を終えて引き上げるSLクリスマストレイン号を見送り、これは来年リベンジしなければと一旦改札を出ました。
 

快速あいづ4号(会津若松14:13−郡山15:19)
 

指定席区画は混んでました
 

会津若松で小休止

快速あいづヘッドマーク

郡山手前で天候は回復
 
 会津若松で一旦改札を出て休憩。土産等を購入して再び1番線へ。会津若松から郡山までは快速あいづ4号に乗車します。もちろん窓側の指定席券は準備しています。4両編成で先頭車の一部が指定席です。快速あいづ号の指定席は人気が高く今日もほぼ満席です。自由席は、1ボックス1人か2人程度の埋まり具合なのに指定席だけほぼ満席です。会津若松を定刻に発車して津川方面への磐越西線と分かれて東へ進みます。磐梯町を過ぎても磐梯山は姿を現しません。今回の旅では磐梯山を見る事ができない事が確定しました。列車は、猪苗代湖畔を走り上戸あたりから山間部に入ります。鹿対策なのか警笛の回数も多くなります。中山宿を過ぎて磐梯熱海からは自由席を中心に乗車があります。指定席はもう満席なので動きはありません。喜久田あたりから住宅街の中を走ります。郡山インターを見ながら最後の停車駅となる郡山富田でかなりの乗車がありました。郡山富田を出ると天候が一気に回復しました。新津からの磐越西線の旅の終盤でようやく天気が回復とは複雑です。逢瀬川を渡ると列車は定刻に郡山に到着します。先頭の指定席区画に乗っていたので解りませんでしたが、後ろの自由席は大勢の人がホームに降り立ちました。人出は確実に回復しつつあります。
  
 
V.郡山から新幹線で福島へ
 郡山からは、東北新幹線やまびこ211号で福島へ向かいます。この区間なら在来線利用でも大丈夫な距離ですが、今日は福島でホテルにチェックインした後に飯坂温泉へ行きたいので先を急ぎます。やまびこ211号はE5系を使用しているので久しぶりの乗車となります。郡山で3分停車となるので先頭部を撮影してから車内へ。停車駅の多い「やまびこ」ですので空いているかと思いきや結構乗っていて驚きました。乗るのは1区間ですので無理はしないで4号車の自由席に座ります。郡山を出て13分で次の停車駅となる福島に到着します。E5系の乗り心地を味わう時間は僅かでした。
 福島では、宿泊するホテルにチェクインしてしばらく休憩・・・。というか荷物整理をします。
 

やまびこ211号(郡山15:51−福島16:04)
 

やまびこ211号車内
 

郡山から新幹線で少し北上

福島に宿泊

ホテル内部

 
W.熱い湯で有名な飯坂温泉(外湯めぐり)
 ホテルに入り少し休憩してから最小限の荷物を持って再び福島駅へ。福島交通に乗車して飯坂温泉を目指します。福島交通は「週末パス」でも乗車できるので助かります。福島駅では短い折り返し時間で発車するので写真撮影もそこそこに乗車。無人駅では駅出口近くに車掌が移動して修さうを行います。飯田線で良くやっている集札パターンです。時間帯から乗ってくる人はほとんどなく降車する人ばかりです。元東急の1000系電車に揺られて飯坂温泉までのローカル私鉄の旅を楽しみます。
  

福島交通(福島17:10−飯坂温泉17:33)
 

飯坂温泉駅
 
 飯坂温泉に到着し、まずは駅近くの「波来湯」(はこゆ)を目指します。波来湯は、1200年の歴史がある温泉です。波来湯に到着すると混雑していて名簿に名前を記入してしばらく待つことになります。コロナの影響で入浴人員を制限しているようです。ようやく順番が来て飯坂温泉を楽しみます。アルカリ性単純温泉で源泉の熱い湯と調整された温い湯の2つがあります。とりあえず温い湯の方へ・・・。これが温いの?と疑いたくなるほどの熱さです。しばらくかけ湯をして体を慣らしてようやく入浴できました。温い湯に慣れてきたので熱い湯の方へ。2分は入れれば御の字と言う感じでした。しばらく温い方の湯で楽しみます。帰り際に受付の方と話す機会がありましたが、今日は雨のせいかこれでも温めという事でした。
 

松尾芭蕉像
 

波来湯(はこゆ)
 

波来湯で1回目の入浴
 

飯坂温泉発祥の地・鯖湖神社
 
 波来湯を後に飯坂温泉発祥の地・鯖湖神社を参拝して近くの鯖湖湯(さばこゆ)へ。この鯖湖湯は、松尾芭蕉が湯に浸かったと伝えられる名湯です。建物自体は1993年に新たに建築されましたが、明治時代の面影が残る作りになっています。湯船は男女別になっていますが、脱衣所と湯船の仕切りはありません。脱衣所からストレートに湯船までが一体化されています。内装も古風で素晴らしく撮影できないのが残念でした。湯船は1つだけ源泉かけ流し湯温はパンフレット基準で51.0℃。あくまでパンフレットの参考地でその瞬間によって異なるとの事。これ湯船に浸かれるのだろうか・・・。地元の人は当たり前のように浸かってますが・・・。もう、5分くらい断続的にかけ湯をして何とか湯船に。1分持ちません。体中が赤くなりひりひりします。これを何回か繰り返しようやく2分くらいは入れるようになりましたがギブアップ。こんな熱い温泉は初めてでした。
 

鯖来湯(さばこゆ)
 

鯖来湯で2回目の入浴
 
 飯坂温泉では、教科書通りの「波来湯」「鯖湖湯」を楽しみ福島交通の電車で福島へ戻ります。福島で夕飯として「牛肉どまんなか」を購入してホテルへ。ホテルの部屋に入っても体は冷えることなくポカポカしてました。飯塚温泉、これはゆっくりと来れるときにぜひともリベンジしなければと思います。という事で、本日は福島で終了です。
 

福島交通(飯坂温泉18:50−福島19:13)
 

福島交通電車内の暖簾
 
 
 
2日目 12月 5日(日)

T.新幹線と湯けむり号で鳴子温泉へ
 2日目となる12月5日は福島からスタートします。久しぶりに朝食のバイキング料理(その都度使い捨て手袋とマスク必須)を楽しみホテルをチェックアウトして福島駅へ。
 

やまびこ201号(福島8:14−仙台8:44)
 

やまびこ201号車内
 
 福島駅からは、東北新幹線やまびこ201号に乗車します。この列車なら自由席でも確実に座れる列車ですが、先頭の撮影をしてから自由席号車へ行くのは行くのは面倒なので10号車の指定席を予約しました。E2系1000番を使用した やまびこ201号が到着しました。福島では5分停車するのでゆっくりと撮影できます。窓の大きいE2系1000番台ですが、この車両を見ると「あさま」を思い出し懐かしくなります。(窓も大きいし塗装も多少違いますが)
 福島を発車した東北新幹線やまびこ201号は、東北新幹線を北へと進みます。指定された10号車は2名しか乗っておらずほぼ貸切の状態です。車内も結構古びてはいますが懐かしさ漂う車内です。列車は白石蔵王駅でも4分程停車して終点の仙台へ。久しぶりに仙台駅に降り立つと自由席からは結構乗客が降りました。やはり指定より両数の多い自由席で十分だったようです。
 仙台駅の乗り換え改札を通過して在来線ホームへ移動します。
  

湯けむり号(仙台9:07−鳴子温泉11:01)
 

快適なリクライニングシート
 
 仙台駅に「東北のまつり」ラッピングのキハ110系2両が入線してきました。やや盛岡寄りに停車したので反対ホームの端から編成撮影をします。車両には、仙台「七夕」、山形「花笠」、福島「わらじ」をイメージしたイラストがラッピングされています。撮影も終えて車内に入ると、流石は急行陸中号用(後の快速はまゆり号)に製造した車両だけあってリクライニングシートと窓枠はぴったり合っています。内装は急行陸中号時代からほとんど変わっていませんが、窓下には東北の見どころが紹介されたステッカーが貼られていて、座席背面のテーブルにも「東北のまつり」ステッカーが貼られています。
 仙台駅社員の方々に見送られて仙台を発車した快速湯けむり号は、まずは東北本線を走行して小牛田を目指します。列車は北上し松島海岸駅の上を通過する際に僅かに松島湾の景色を見る事ができます。再び山沿いに入りトンネルを抜けると松島に到着します。その後も田園地帯を北上します。この列車には、なんとWi−Fiの設備があります。あまり通信速度は早くないようですが、ちょっとした調べ物には重宝します。車窓に再び大きな市街地が見えてくると小牛田に到着します。
 

2日目は福島からスタート

仙台で乗り換え

鳴子温泉に到着
 
 小牛田での停車時間は短いですが、社員の方々が見送ってくれます。ただホームに出る訳にもいかないので車内から手を振り返す程度に・・・。小牛田からは石巻線が分岐します。同時にこの列車も東北本線から分岐して陸羽東線へ入ります。快速湯けむり号の旅はここからが本番です。まずは、田園地帯を走り東北新幹線の高架が見えてくると古川に到着します。古川では停車時間があるのでホームで撮影等を楽しみます。東北新幹線からの乗換は古川も便利ですので、古川から乗ってくる人も居ます。古川を出るとしばらくは市街地を進みます。。岩出山を過ぎると山間部に入りますが、すぐにまた田園地帯が続くようになります。列車は、山沿いを進み川渡温泉に到着します。流石に温泉が付く駅だけあってl降車する人も数名います。この辺りから雪が見えてきました。完全な積雪ではなく薄っすらと積もる程度ですが、車窓から雪が見えるという事は田園地帯が続いていましたが、結構山間部に入っていたようです。
 江合川を渡ると鳴子御殿湯に止まります。この駅でも数名降りてゆきます。鳴子御殿湯を出ると東鳴子温泉街を見ながら列車は江合川と山間部に挟まれるように進み鳴子温泉に到着します。
 快速湯けむり号は新庄行きですが、私は鳴子温泉で下車します。車内からホームに降り立つと硫黄の香りがほんのりと漂っていて温泉街の駅の雰囲気を盛り立てています。
 早くも鳴子温泉でひと風呂浴びたい気分ですが、その前に改札を出て荷物をコインロッカーに預けないといけません。鳴子温泉では半分くらいの人が降りたようで駅前も一時的に賑わっています。
 
U.硫黄の香り漂う鳴子温泉(外湯めぐり)
 硫黄の香りがほのかに漂う鳴子温泉・・・。この駅に降り立つのは久しぶりです。温泉に入る目的で訪れたのは2005年以来です。今回は、2005年の時と違いあまり時間がありません。
 まずは、コインロッカーに最小限の荷物を除いて預けます。身軽になって温泉神社へ。途中の階段は僅かな積雪があり少し慎重に通過しましたが、無事に温泉神社を参拝して御朱印を貰いました。
 

鳴子温泉駅
  

温泉神社御朱印
 

温泉神社
 温泉神社を参拝後は、近くの「滝の湯」を訪れます。特に人数制限をしている訳ではなくすんなりと入れます。鳴子温泉は地域猫が多いのか滝の湯周辺にも猫がたくさん徘徊しています。さて久しぶりの鳴子温泉です。硫黄のにおいが漂う湯船でリフレッシュ。昨日の飯坂温泉と違い湯温もちょうど良くなんかゆったりと入れます。冬の東北は温泉に限るな・・・。とか言ってゆったり温泉を楽しみます。時折、打たせ湯も楽しんだりして時間が過ぎるのを忘れてしまいそうです。
 

滝の湯で1回目の入浴
 

滝の湯看板
 

早稲田棧敷湯で2回目の入浴
 

早稲田棧敷湯の入口は秘密基地のよう
 
 滝の湯を楽しんだ後は、もう1件外湯を楽しめそうですので「早稲田棧敷湯」へ向かいます。こちらは、早稲田大学の学生が掘り当てたのでこのような名前になっているそうです。平成10年に改築されモダンな作りの浴場になりました。入口は秘密基地を思わせるような小さい戸を潜り狭い階段を降りると受付があります。こちらの温泉は、いくぶん硫黄のにおいは弱いです。こちらの温泉は、温泉療養に適した療養泉に分類されるからでしょうか。湯船は広いので手足を伸ばしてゆっくりと寛げます。
 鳴子温泉を楽しみ後ろ髪を引かれる思いで鳴子温泉駅へ。何もなければ列車を1・2本遅らせてもう数件行きたいところですが、今日は「走る」足湯も楽しみたいので湯めぐりは2件で終了。新庄方面の普通列車が発車する20分前に到着するタイミングの良さでした。
 
 
V.鳴子温泉から新庄経由で福島へ
 鳴子温泉での外湯めぐりを終えて鳴子温泉から新庄行の普通列車に乗車します。キハ111+キハ112の2両編成です。車内は閑散としていましたが、小牛田からの終着普通列車が到着すると車内も混んできました。ただ、まだロングシートを中心に空席はあります。鳴子温泉を出るとトンネルを通過して中山平温泉・赤倉温泉と温泉街の駅に停車するので観光客が乗ってきます。外は、薄っすらと積雪した雪景色が続きます。最上を出ると山裾に沿って進み続いて田園地帯を走行しまた山間部と景色が変わります。瀬見温泉でも乗客を乗せて山間部を走行します。舟形を過ぎると雪も消えて南新庄からは山形新幹線(奥羽本線)と並走して新庄へ。この列車は新庄行ですが、そのまま酒田方面への列車となるようです。私は、新庄で下車します。すでに同じ考えの人が何人もドアの前に張り付いています。
 

普通(鳴子温泉13:08−新庄14:10)
 

とれいゆつばさ2号(新庄15:00−福島17:41)
 

陸羽東線は雪景色
 

新庄で乗り換え
 

とれいゆつばさ号に乗車
 
 陸羽東線の普通列車で新庄駅に到着して山形新幹線が発車する1番線へ行くと15号車のラウンジ車両の乗車口にはすでに先程ドアに張り付いていた人を含めて5人くらい並んでいました。この場所で並ぶと入線後に予約に空きがあれば足湯券が購入できて足湯が楽しめます。とれいゆつばさ2号の入線は早く14時30分頃には1番線へ入線してきます。ドアが開いて15号車の足湯券売り場へ向かいます。12月から足湯の人数制限も解除されたので並んだ人は全員何処かしらの回で足湯が楽しめるようです。足湯券を購入できれば一安心です。
 新庄を定刻に発車した特急とれいゆつばさ号は福島を目指して進みます。南新庄を過ぎると陸羽東線と分かれて小国川を渡ります。大石田を出ると最上川に沿って進みます。最上川が見えるのも僅かで最上川が離れると再び田園地帯を走行します。遠くに月山が見えてくると村山に停車します。村山を出る頃には雪は見えなくなり時折雲の間から漏れる西日の光など見ながら列車は進みます
 今日は普通車ながらグリーン席に座れるので快適です。列車は、さくらんぼ東根を過ぎて天童に停車し山形市に入り仙山線と併走して市街地を進むと北山形に運転停車します。北山形で新庄を17分後に発車した「つばさ150号」を先に通します。山形を目前にここでの運転停車はもどかしい・・・。上り本線をさっそうと「つばさ150号」が通過すると発車になります。市街地を進み山形城址のお堀が見えてくると山形に到着します。意外にも山形で降りる人も多いです。その代わり乗ってくる人も結構いますが。
 

11号車の普通車は元グリーン車
 

新幹線車両の足湯を堪能
 

村山近辺も雪景色

米沢付近で日暮れ

福島に到着
 
 山形を出ても私の隣には誰も来ませんでした。この後は、足湯へ行くためグリーン席ともしばらくお別れです。一番先頭の11号車から最後部の16号車まで歩きます。足湯のある16号車へは利用の10分前までに行くことになっていて、まだ少し早いのでラウンジの空いている場所に座り10分前になるのを待ちます。概ね10分前になって16号車の前でアテンダントに足湯券を渡して車内へ。12月から人数制限が解除されているので8名が4名ずつ2ヶ所の足湯に分かれて浸かっています。それまでは、「タオル」を渡されソファで前の回の人が終わるまで待ちます。車窓は、山形市内を出て田園地帯を走っていて、辺りは徐々に薄暗くなっているようです。
 予約した16時30分となり足湯に入ります。足湯と言っても塩素消毒されたお湯が循環しているので温泉ではありません。新幹線車両の中で足湯が体験できるのは今日が最後になるかと思いますのでゆっくりと足湯を楽しみます。足湯だけでも疲れが取れて足元が温まると体も温まってきます。足湯に入っている途中で、かみのやま温泉に停車しました。ポイント通過や停車・発車時に揺れはありましたがお湯がこぼれる事はありませんでした。足湯入浴中にアテンダントの方に記念写真を撮ってもらったり、すだれ式のブラインドを降ろしたりしていると時間が過ぎるのは早いもので、赤湯の手前で終了となりました。名残り惜しいですが新幹線車両内での足湯体験は終了です。
  16号車の足湯から11号車の自席へ戻ったのは赤湯を出た後でした。流石に通路側には誰か座っているだろうと思いましたが誰も座ってませんでした。徐々に車窓も見難くなってきます。高畠を過ぎて米沢駅の手前でもう完全に日暮れとなり夜の車窓に変わります。米沢でも誰も乗って来なかったので新庄から福島まで快適に1人で利用できそうです。これから先は、四季にわたり車窓が綺麗な板谷峠を越えますが、正直真っ暗で何処を走っているのか解りません。辛うじて峠駅の通過だけは解りましたが・・・。列車は夜の板谷峠を越えてようやく民家の明かりが見え始めたかと思えば、もう庭坂駅を通過するところでした。庭坂を通過すると住宅街を進み東北新幹線ホームに繋がるスロープは上らずにそのまま在来線を走行し終着の福島駅在来線ホームに到着します。
  
  
W.福島から2時間29分で長野へ
 福島からは山形新幹線つばさ154号に乗車します。やまびこ154号でも良かったのですが、2日前(12/3)の時点で指定席の窓側とC席が売り切れの状態でしたので、試しに「つばさ」の指定席を見たら結構窓側に空席がありましたので「つばさ」を選択しました。という事で、福島でE3系同士の乗り継ぎとなりました。
 福島駅では、最初にE2系やまびこ154号が入線してきます。自由席は・・・ガラガラでした。指定席は、やはり窓側は満席でC席・D席も結構埋まってました。これなら自由席でも良かったかと思いましたが、普段乗らない東北新幹線では乗車率の傾向が良く解らないので仕方ないです。
 

福島から帰路へ
 

つばさ154号車内
 

大宮で乗り換え
 
 続いて山形方面からの「つばさ」が入線してきます。最後部の撮影をしたいのでホームの後ろで待ってましたが・・・。指定席は窓側が、自由席は窓側も通路側もほぼ満席に近い感じで席が埋まっています。ますます、やまびこ号の自由席でも良かったかと後悔しますが、もう連結作業も終わりドアが開いているので後の祭りです。私が指定された座席は福島で降りた人の席のようでした。確か2人降りて乗った際に15号車で空いていたのは私が指定された席と隣の2席だけでした。とりあえず福島を出る時点では隣に誰も来ませんでした。夜の福島を発車した「やまびこ」「つばさ」は、東京を目指して夜の東北新幹線を進みます。次の郡山までは大した時間が掛かりませんのですぐに到着します。郡山からも誰も隣に来ませんでした。郡山を出ればもう隣に人が来る確率は低くなるので一安心です。郡山を出ると次は宇都宮に止まります。もう夜ですので景色も夜景で何処を走っているのかも良く解りません。久しぶりに東北新幹線区間で「つばさ」に乗りましたが、車端部も手伝ってか結構揺れるのが気になりました。宇都宮でも隣に誰も乗ってくることは無く大宮に到着します。
 

つばさ154号(福島18:16−大宮19:23)
 

かがやき517号(大宮19:49−長野20:45)
 
 大宮からは、はくたか575号に急げば間に合いますが、その次の かがやき517号に乗っても長野に着くのはあまり変わらないので かがやき517号を選択します。そのおかげで、大宮駅でクリスマスバージョンの「チキン弁当」を購入できました。チキン弁当は、ワクチン接種証明(原本)を見せると10%引きで購入できました。何時どこで役立つか解らないので接種証明は携帯していた方が良いです。
 大宮から乗車した かがやき517号はW7系が使用されていました。指定された10号車は窓側とC席が埋まるほどの盛況でした。マスクさえしていなければコロナ前に戻った感じです。かがやき号ですので、大宮を出ると長野・富山だけ停車して金沢へ向かいます。大宮から長野までは56分しかありませんので、夕飯のチキン弁当を手早く食べてしまいます。その間も列車は北上を続けチキン弁当を食べ終えた頃には高崎駅を通過していました。
 高崎からは北陸新幹線に入り安中榛名を通過して碓氷トンネルへ。碓氷トンネルを抜けると長野県に入っていて軽井沢を通過。夜で景色は見えませんが、北陸新幹線は乗り慣れているので暗くても大体どの辺を走っているかは解ります。北陸勾配区間を終えて佐久平を通過しトンネルを抜けると上田を通過。かがやき号は長野県に入っても次々と各駅を通過して五里ヶ峯トンネルを通過。大して乗った感覚が無いまま長野駅に到着します。
 長野駅には、大宮で乗らなかった はくたか575号が停車しています。大宮駅を20分前に出た「はくたか」が長野に着いたのは「かがやき」の到着3分前です。かがやき号からは大勢の乗客が長野駅に降り立ちました。何だかんだ言っても人の流れは回復しているようです。もう時刻は21時前、早く帰らないと明日はまた通常通りの仕事です。
 

夕飯はチキン弁当(クリスマス)

チキン弁当中身

福島から2時間29分で長野に到着
 
 長野駅の改札を出て今回の旅も無事に終了しました。今回から宿泊を伴う遠征も再開としました。特に問題が無ければ2019年以前と同じく年に4回(各季節ごとに1回)ペースを基本に宿泊を伴う遠征を実施しようかと思っています。
 
 
 
使用乗車券

 今回の遠征では乗車券部分は「週末パス」を利用しました。これ1枚で長野電鉄と福島交通も乗れるので大変便利です。あまり良い噂は聞きませんが、来年度以降も発売される事を期待します。
 その他の料金券は、通常通りの料金券を使用しました。「えきねっと」で予約した分は、福島駅でも発券してみました。普段利用しない駅発行の券も手元に残したいので・・・。 
  

長野−上越妙高:新幹線自由席特急券
 

しらゆき1号特急券
 

SLクリスマストレイン号グリーン券
 

あいづ4号指定券
 

郡山−福島:特定特急券
 

やまびこ201号特急券
 

湯けむり号指定席券
 

とれいゆつばさ2号特急券
 

つばさ154号特急券
 

かがやき517号特急券
 

週末パス

とれいゆつばさ号足湯券(入口で回収)