雨の飯田線秘境駅号の旅

2021年11月22日(月)日帰り_ 

旅の概要

 1ヵ月前に飯田線秘境駅号の指定席券が確保できたので、今日は飯田線秘境駅号に乗車します。飯田線秘境駅号は飯田から豊橋までの列車ですので自動的に晩秋の飯田線を完乗する事もできます。帰りは、東海道新幹線で名古屋へ抜けて名古屋で寄り道をして長野へ戻る久しぶりに長距離の乗り鉄の旅になりました。
 今日は、同じ車両に重複して乗らないように乗車する列車を調整してみました。


今回の旅の主な行程

長野6:54−快速−8:02松本8:40−あずさ14号−9:04上諏訪9:22−普通−飯田12:19
飯田13:13−飯田線秘境駅号−豊橋17:54(秘境駅見学:千代・金野・田本・為栗・小野小沢・仲居侍・小和田)
豊橋18:08−こだま739号−名古屋18:37(JRゲートタワークリスマスツリー見学・夕食)
名古屋19:40−しなの25号−長野22:39
  
  
T.3列車を乗り継いで雨の飯田へ

 長野から快速松本行で松本へ向かいます。以前はE257系を使用して乗り得な列車でしたが、今は211系6連での運転です。セミクロスシートの0番台が来るか、オールロングシートの2000番台が来るかは運次第。今日は、日曜と祝日に挟まれた月曜日ですので休みの人が多いのかホームの人も少ないです。やって来た211系はセミクロスシートの0番台でした。ホームで待つ人も少なく難なく進行窓側を確保する事ができました。
 長野を出た快速は、空いていてボックスも1人1ボックスで座れるほどの快適さです。途中の聖高原までは快速運転ですが聖高原から先は各駅に停車します。篠ノ井までは、途中の川中島に停車するのみです。国鉄時代は、安茂里・今井の両駅はありませんでしたので、安茂里駅開業前の国鉄時代まではこれが普通列車でした。篠ノ井を出て篠ノ井線に入り稲荷山を出ると姨捨を通過します。211系電車で姨捨を通過するのは不思議な感じですが、他の快速も通過しているのでとくには珍しくはありません。冠着を過ぎると聖高原に到着します。聖高原から先は、松本地区の通勤時間帯に入るため各駅に止まります。
 坂北・西条を過ぎて白坂トンネル3本を通過すると、雄大な北アルプスが・・・。今日は見えませんでした。ただ、まだ雨は降ってません。明科で流石に1ボックス3人または4人の混雑になりました。最後の停車駅となる田沢では、通学の高校生が大勢乗ってきて混雑したまま松本に到着。この編成はそのまま甲府行になりますが、先発は0番線からの上諏訪行になるのでほとんどの乗客が降りてしまします。
 

快速(長野6:54−松本8:02)
 

あずさ14号(松本8:40−上諏訪9:04)
 

長野を出発
 

快速はセミクロ車
 

E353系車内
 
 松本駅では、改札内の指定席券売機で特急あずさ14号の指定席券を引き取ります。特急あずさ14号を使用するなら特急しなの4号でも間に合いますが、名古屋からの帰路に乗車するので快速を選択しました。今日は、なるべく乗車する車両が被らないようにしました。
 松本駅のホームで待つことしばし、E353系特急あずさ14号が9両編成で入線してきました。先頭は4号車となっています。先頭部の撮影をしたいので先頭の4号車の指定を確保しました。E353系も長野総合車両センターへの回送や試運転で撮影の機会は多いのですが、乗車となると今回が2回目です。しかも全車指定席になってからは初めてです。なるほど、指定された席だけ青ランプが点いてます。時間帯が良くないのか、階段から遠い号車なのが敬遠されたか松本を出ても4号車は数名しか乗ってません。列車は、特急らしい速度で快調に進み塩尻へ。塩尻では、階段に近い号車ですので何名か乗ってきました。塩尻を出て塩嶺トンネルを通過すると岡谷に停車します。岡谷で飯田線直通の列車に乗り換えても良いですが、少しでも長くE353系に乗りたいので上諏訪まで乗ります。そのために、今回の乗り鉄では連続乗車券を選択せずに「信州ワンデーパス」とJR東海分の普通乗車券の組み合わせを選択しました。
  

普通(上諏訪9:22−飯田12:19)
 

飯田に到着
 
 
 上諏訪からは、上諏訪始発の豊橋行に乗車します。車両は、快適な313系1700番台です。水色の転換クロスシートも久しぶりで懐かしさもひとしおです。上諏訪からの乗客は少なく岡谷までは逆戻りする格好になります。下諏訪を過ぎて岡谷駅では、特急あずさ号や松本方面からの乗り換え客で車内も少しは活気づいてきます。岡谷から中央東線の旧線に入り辰野に到着。辰野では予想外に乗客が多かったのは驚きましたが、3両編成の列車ですので空席もかなりあります。辰野からは、JR東海飯田線に入ります。南北に長い飯田線の旅が始まります。辰野を出てすぐに夏に大雨で橋脚が陥没した横川橋梁を渡ります。徐行で通過するのですが、何とか無事に復旧して助かりました。以前は撮影会等で賑わった伊那松島を過ぎるとやはり雨が降ってきました。これから向かう飯田方面は明らかに雲行きが怪しいです。各駅に止まる度に雨の降り方に一喜一憂しながら伊那市まできました。伊那市では、乗降する人もそれなりに居ます。飯田線は無人駅が多いので、車内での乗車券の発行や回収作業が忙しそうです。駒ケ根を過ぎても天候は変わらず今日は南アルプスも見る事はできません。
 その後も雨は降り続き、もうこれは天候の回復は望めないと素直に諦めて雨の飯田線の車窓を楽しんで飯田へ。飯田は本降りの雨模様でした・・・。
  

久々の313系に乗車

辰野からJR東海区間

横川橋梁を無事通過
    
 
U.飯田線秘境駅号で秘境駅巡り

 飯田からは飯田線秘境駅号で豊橋を目指します。久しぶりに乗車する373系電車です。乗客7割ぐらいが団体客となっています。今日は満席とはならずに僅かに空席もありました。今日は、朝方に鹿との接触があったのと雨の関係で少々ダイヤが乱れていて、この列車も13時13分の発車から13時19分ぐらいの発車となりました。先行列車が少々遅延しているようです。飯田駅社員や関係社員の方々に盛大に見送られて飯田線秘境駅号は飯田駅を発車します。雨はまだ止む気配がありません。それどころが雨脚が強くなっているようです。雨の天竜峡駅を発車して天竜川を渡ると「山紫水明の世界」に入り秘境駅巡りの旅が本格的に始まります。

飯田線秘境駅号(飯田13:13−豊橋17:54)

飯田駅から飯田線秘境駅号の旅
※時刻は時刻表上の所定時刻です_
   
 今回乗車した上りの飯田線秘境駅号では、天竜峡を出ると駅名標に触ると長生きできると言われている「千代駅」。同じく駅名標に触ると金運が上昇すると言われる「金野駅」。山肌にへばりつくように設置された絶景と断崖の駅「田本駅」。と停車します。幸いにも雨は本降り程度で済んだので傘で何とかなりました。
 田本駅を出ると温田駅で下りの飯田線秘境駅号と交換して、陸の孤島の秘境駅と言われる「為栗駅」。に停車して、秘境駅ではありませんが、平岡駅で列車も乗客も一休み。ただ、だんだんと雨脚が強くなり心配になります。
 平岡を出ると、美しい景色を兼ね備えた「伊那小沢駅」。天空の茶畑の駅「仲居侍駅」。秘境駅のパイオニア「小和田駅」に停車します。雨が一番酷かったのは、一番良い区間の平岡から小和田駅にかけてだったのが非常に残念でした。
   

飯田線秘境駅号ヘッドマーク
 

千代駅(秘境駅ランキング20位)
 

金野駅(秘境駅ランキング6位)
 

田本駅(秘境駅ランキング5位)
 

為栗駅(秘境駅ランキング13位)
 

伊那小沢駅(秘境駅ランキング62位)
 

仲居侍駅(秘境駅ランキング10位)
 

小和田駅(秘境駅ランキング3位)
  
 小和田駅で秘境駅巡りは終了です。後は、夕闇迫る浦川駅で小休止して豊橋までラストスパートです。これから先は運転停車のみでドアは開きません。車窓もだんだんと夕闇から夜の夜景に変わり新城を過ぎてから市街地に入るまでは何処を走っているのか解りません。ただ、車内ではクイズ等の企画があり乗客を最後まで飽きさせない工夫がありました。三河一宮を出て東名高速をくぐると豊川に運転停車します。豊川駅ではホームの無い側線に止まるのが見どころです。最後まで見どころがあり嬉しい限りです。豊川を出ると大きくカーブして豊川放水路を渡り名鉄線を跨ぎます。さらにその先の平井信号場からは名鉄線との供用区間に入ります。すれ違う列車が名鉄の列車もある不思議な区間です。ここまで来れば「現実世界の入口駅」終点の豊橋は目前です。
 飯田駅を出てから約4時間40分。終点の豊橋駅に到着しました。
    
     
V.名古屋で寄り道して長野へ

 豊橋からは東海道新幹線こだま739号で名古屋へ向かいます。N700系Sに当たるほど甘くはなく普通のN700系です。しかも初期の改造編成です。ただ、初期の改造編成は廃車も始まっているので乗る機会が少ない東海道新幹線では貴重な乗車になるかも解りません。それでもN700系Sも乗ってみたかった。JR東海のホームページに掲載されている列車以外にもN700系Sをランダムで入れているので「こだま」にも普通に使用されているそうです。こだま号は、豊橋で「のぞみ号」通過待ちのため6分停車するので先頭部も余裕で撮影できます。撮影後に車内に入っても「こだま」は、空いているので窓側も選び放題です。久々の東海道新幹線の乗車ですが、もう暗くなっていて車窓は楽しめません。ただ、淡々と名古屋へ向けて走るのみです。途中の三河安城でも「のぞみ」通過待ちのため4分止まります。三河安城を出ると名古屋に到着します。名古屋でも「のぞみ」を退避するため5分止まります。乗車した「こだま」を追いかけるようにすぐに「のぞみ」が到着しました。N700系Sの写真ぐらいはと思いましたが、こちらもN700系の初期改造編成でした。はやり、公表されている運用以外にランダムで入っているN700系Sを見るのは難しいようです。
 私が乗って来た「こだま」は空いてましたが、追いかけて来た「のぞみ」は結構乗客が乗ってました。名古屋を出る際も、通路側の席が結構埋まってましたし・・・。
  

豊橋駅から長野へ帰ります
 

こだま739号(豊橋18:08−名古屋18:37)
 

名古屋で途中下車して寿がきやへ
 

白いラーメンを堪能
 

700系車内
 

N700系A初期改造ロゴマーク
 

街路樹イルミネーション
 
 名古屋では一度途中下車します。清算所で清算するのですが、以前のような復路専用乗車券は姿を消し金山−名古屋の往復乗車券のかえり券と清算済証(出場証)を渡されるだけです。特急券は、清算窓口で回収されるので持ち帰りたい際はその旨を言えば穴をあけてくれます。但し、通常の無効印だけでN700デザインの無効印は無いようです。清算済み証を自動改札に投入して改札を出ます。いつもは、有人通路で持ち帰り用に無効印と穴をあけてもらうので名古屋駅の新幹線自動改札を出場で通るのはかなり久しぶりです。名古屋駅では、時間がある(わざと作った)ので、地下街のエスカへ向かいます。左奥に進むと「寿がきや」があります。ここで白ラーメンを堪能しないと悔いが残って長野へ帰れません。ここでは、白ラーメンをトッピング無しで堪能します。コロナのせいで2年ぶりの来店となりましたが、変わらぬ懐かしい味を心行くまで堪能できました。やはり時間を作ってきたのは正解です。
 寿がきやのラーメンだけでは夕飯としては少なめです。新幹線改札の脇にある売店で「みそかつ&大えびフライ」弁当を購入します。こちらは帰りの特急しなの号の中で食します。ホームの売店では入手できない可能性もあるので、ここは確実に押さえておきたいです。
 この後は、反対側のJRゲートタワー方面へ移動します。名古屋駅構内もかなりの人出で順調に人出も回復しているようです。JRゲートタワーでは巨大クリスマスツリーが展示されています。今年は白です。ただ白いだけではなく夜にはちゃんとLEDで色は変わります。これも一度見てみたかったので今回の乗り鉄は良い機会になりました。一通り全パターンの色の変化を見てから街路樹イルミネーションを楽しみます。ただ、イルミネーションを長く楽しむ余裕はありません。長野方面の特急しなの号は、次の19時40分発が最終です。乗り遅れないようにホームへ移動します。
 

JRゲートタワーのクリスマスツリー
 

しなの25号(名古屋19:40−長野22:39)
 
  
 名古屋からは、本日最終の特急しなの25号で長野へ戻ります。今日は平日ですので、この後にホームライナー中津川号の運転もあります。特急しなの25号の先頭部の撮影を終えたと同時にドアが開きました。一応、飛び石連休の中日の平日ですが、混雑を警戒して指定席を選択しました。6両基本編成ですが、指定席は空いていて2号車も片手ぐらいの乗車率でした。夜の名古屋を出た特急しなの25号は、金山・千種と名古屋市内の駅を続いて停車します。金山で遅延している東海道本線からの接続待ちを行い少々遅れての発車となりました。次の千種には大勢の乗客が並んでいましたが、乗ったのは数名で残りの人々は続いてくる普通列車の乗客のようです。千種を出ると多治見まで止まりません。車内も落ち着いてきたので、先ほど購入しておいた「みそかつ&大エビフライ弁当」を食べます。長野駅からは車なのでノンアルコールビールも用意します。寿がきやで白ラーメン。帰りの車中で「みそかつ&大えびフライ」弁当は名古屋帰りの定番です。今日も、無事に両方の味を楽しめて心残りなく特急しなの号で長野へ帰れます。もう夜8時を過ぎているので何処を走っているのかはほとんど解りません。
 ちょうど弁当を食べ終えた頃に多治見を出ました。ここからは、最終の特急しなの号ですので塩尻までのJR東海区間はこまめに停車します。多治見を出ると恵那に停車して中津川へ。この辺りまでは、通勤帰りに自由席の利用があるかも解りません。中津川を出ると木曽路に入り南木曽・上松・木曽福島と昔の急行きそ号の代わりとなるような感じで停車します。木曽福島では、わずかながら降車する人の姿が見えました。木曽福島を出ると塩尻まで停車しません。夜の木曽路を383系は順調に進みますが、いつ鹿が飛び出してくるか解らないので結構心配です。そうすると遅延してしまうので・・・。そんな心配も他所に383系は木曽路を順調に進み塩尻に到着しました。塩尻では、少し遅れているのか特急あずさ49号と同時に到着します。ただ、遅れている特急あずさ49号が先に発車してゆきます。こうしないと松本駅での同一ホームでの接続に影響します。定刻の特急しなの25号が先に塩尻を出ても松本で特急あずさ49号を待つことになるので、発車順序通りに出すのが一番正解です。
 塩尻からはJR東日本に入ります。見慣れた駅名標のデザインを見るとほっとします。塩尻を出ると少しの間は先行列車との関係でノロノロ運転でしたが次第に速度を上げて松本に到着します。松本では、同じホームの反対側に先ほど先に発車した特急あずさ49号が止まっていました。すでに回送表示でドアも閉まってました。松本では、半分くらいの乗客が降りましたが、乗ってくる乗客も結構います。しなの特急料金回数券は、指定席の空席も利用できるので指定席部分を狙って乗ってくる人が多いです。今日の特急しなの25号で一番乗客が多いのは、松本から篠ノ井の区間になりそうです。松本を出ると篠ノ井まで停車しません。夜の篠ノ井線を快調に飛ばします。もう夜も遅い時間なので交換列車で運転停車する事はありません。上り列車は、普通列車か貨物列車ばかりで全てが通過待ちして退避しています。気持ちよく篠ノ井線を飛ばして車窓に善光寺平の夜景が見えると姨捨を通過します。列車は徐々に勾配を下り稲荷山を過ぎれば篠ノ井に到着します。篠ノ井を出れば長野まであとわずか。犀川橋梁を渡り安茂里を通過すれば長野に到着します。今日はほぼ定刻の到着でした。
 長野で降りる乗客は少なく少し寂しい旅の終わりでしたが、今日は日帰りで飯田線を完乗して名古屋で寄り道もできて充実した1日でした。
 

最終のしなの号で長野へ
 

383系車内
 

味噌かつ&大えびフライ弁当
 

名古屋帰りの定番

塩尻からJR東日本区間へ

長野に到着
  
使用乗車券


信州ワンデーパス
 
 乗車券は、長野→塩尻(飯田線・豊橋・名古屋経由)と塩尻→長野の連続乗車券か信州ワンデーパスと辰野→塩尻(飯田線・豊橋・名古屋経由)かで迷いました。値段的にはどちらも大差はありませんが、一度上諏訪へ寄る可能性(購入当時)がありましたので、自由の利く信州ワンデーパスと普通乗車券の組み合わせを選択しました。
 その他に名古屋駅での途中下車用に清算したのですが、昔は復路専用乗車券がありましたが、現在は往復乗車券のかえり券と清算済券を渡されるだけになりました。特急券は清算窓口で言えば貰えますが、言わなければ清算済券で出られるので回収されます。

JR東海区間乗車券
 

名古屋駅途中下車用乗車券
 

あずさ14号特急券
 

飯田線秘境駅号急行券・指定席券
 

新幹線自由席特急券
 

しなの25号特急券
 
 ※画像加工し無効用の穴などは消してあります。