春の南東北イベント列車の旅  
2016年 4月 9日(土)から1泊2日_ 
 
 昨年より乗車したいと思っていた、「フルーティアふくしま」の旅行商品が予約できましたので久しぶりとなる土曜日・日曜日の連続した休みを利用して南東北地方の臨時列車を乗ってきました。
 今回は、1日目をSLばんえつ物語号(グリーン)と「フルーティアふくしま」の乗継乗車をメインに、2日目は「レトロふくしま花見山」の乗車と桜の名所として有名な「花見山」での花見をメインに旅してきました。
   
 ―主な旅行行程―
 ・4/9(土)
  須坂5:25−長野電鉄−5:50長野6:11―はくたか591号−6:33上越妙高6:52−えちごトキめき鉄道−直江津7:08
  直江津7:16−快速−8:18長岡8:36−Maxとき303号−8:59新潟9:30−SLばんえつ物語号−会津若松13:35
  会津若松15:06−フルーティアふくしま4号−16:20郡山17:02−やまびこ57号−17:16福島17:35−つばさ145号−山形18:42
  ☆山形宿泊

 
 ・4/10(日)
  山形7:15−快速−8:29仙台9:08−レトロふくしま花見山号−福島10:29=バス=花見山公園(花見)=バス=福島
  福島14:51−レトロふくしま花見山号−16:11仙台17:30−こまち26号−18:38大宮18:50−かがやき515号−長野19:49
  長野20:09−長野電鉄−須坂20:34

 
1日目 4月9日 土曜日
 長野駅から最初に乗車するのは、北陸新幹線はくたか591号となります。高崎経由より直江津経由の方が新幹線特急料金がトータルで安いことも理由の一つですが、115系新潟車で日本海を見ながら旅ができるのも今のうちだけですので、こちらの方に重点を置いています。
 さて、前回(3/19)に乗車した時はW7系でしたが今日はE7系でした。やはり、前回は3連休の関係でイレギュラーだったのか・・・。撮影を終えて車内に入ります。北陸新幹線でこの時間も定着したのか、自由席も決して無人と言う車両はなく階段に近い4号車は10人程度の乗車がありました。新幹線は、早朝の北信濃を駆け抜け22分で上越妙高に到着します。
 上越妙高からは、えちごトキめき鉄道に乗り換えます。高校も本格的に始まり、車内も前回(3/19)と比べて高校生で混んでいました。とは言え、下車する客も多く余裕で座れました。元JR東日本(E127系)の雰囲気を色濃くの残すET127系のロングシートに揺られて直江津へ。直江津で、115系使用の快速列車長岡行に乗り換えます。今日は、部活の大会があるのか高校生で混んでいましたが、何とか日本海が見える進行方向を確保。列車は、定刻に直江津駅を発車します。列車は、日本海を見ながら北上します。115系電車のモーター音を聞きながら日本海の景色を楽しめるなんて贅沢な一時です。特に普段は、海とは無縁の土地に住んでいるので海が見えると異常にテンションが上がります。柏崎を過ぎると列車は山間部に入ります。この列車は、快速で停車駅を絞っているので速いです。山間部に入りしばらくすると上越線が近づいてきて宮内に到着。宮内を出ると長岡に到着します。
 長岡駅からは、再び新幹線で移動するため新幹線ホームへ移動したいのですがここで問題が発生。何と、自動改札が新幹線特急券に反応しません。駅の方も色々やっても無反応で仕方なく有人通路を通過。新幹線特急券に入鋏印を押されるのは久しぶりの事です。長岡からは、Maxとき303号で新潟へ。やってきたE4系は黄色のラインが入った編成で、まだこの編成が残っていたのかと少し驚きました。Maxは、普段乗る用事もないので短距離ながら奮発して指定席(2階席)を利用しました。やはり、2階席からの眺めは良いですね。E4系の乗り心地を堪能する暇もなく僅か23分で新潟駅に到着します。
 

はくたか591号で上越妙高へ
 

えちごトキめき鉄道で直江津へ
 

快速列車で長岡へ
 

Maxとき303号で新潟へ
 

 上越新幹線Maxxとき303号で新潟駅に到着して、新幹線乗り換え改札を通り3番線へ行くと、すでにSLばんえつ物語が入線していました。新潟駅を9:30に発車したSLばんえつ物語は、会津若松を目指して進みます。沿線のところどころにある桜の花は満開の見ごろとなっています。車内は、普通車はガラガラなのと対照的にグリーン車のみほぼ満席となっています。
 SLばんえつ物語号は、新津から信越本線と分岐して磐越西線に入ります。列車は、桜などの花々と新緑の若葉が混ざるの春の磐越西線を進みます。春の磐越西線をSLばんえつ物語に揺られて旅するのは久しぶりです。列車は、桜の花が咲き誇る花咲駅を過ぎて、しばらく桜の木々を見ながら進みます。桜の種類にもよりますが、駅以外の桜はすでに新緑の若葉が出ている部分もありました。列車は咲花から山間部を進み、阿賀野川に沿うように走ると津川に停車します。津川では、少々停車するので写真撮影をします。
 その後は、昼食を食べのんびりとSLばんえつ物語号の旅を楽しみます。山都を出て一ノ戸橋梁を通過してしばらくすると、視界が開けて会津盆地が車窓に広がります。喜多方を出ると磐梯山を見ながら田園地帯を走行します。会津若松到着直前に車掌氏の挨拶があり列車は会津若松に到着します。
 
 会津若松からは、会津若松駅から普通列車フルーティアふくしま4号に乗車します。全体的に見渡しても、1人用以外は満席という訳ではないようで、テーブルのセットもされていません。人が少ないうちに1号車・2号車ともに撮影して席に着きます。
 会津若松駅の方々に見送られて会津若松駅を発車します。私の席は磐梯山が良く見える席でしたが、同時に西日も差しこんできました。しばらくして、バウチャー券(食事券)を回収されると同時に、スイーツが入った箱と「桃ジュース」「ホットコーヒー」が配れました。これから先、郡山までの短い時間ですが、スイーツタイムとなります。ゆったりした座席で磐梯山(と西日)を見なすのがら、コーヒーを飲みつつ「フルーツピークス」特製の「フルーティアふくしま」特製のスイーツを楽しみます。甘さ控えめで、フルーツ(さちのか)の程良い酸味が楽しめます。
 スイーツを楽しんだ後は、売店へ行って乗車記念グッズを購入します。その後は、無料のドリンクバーにあるアイスコーヒーやアイスティーを楽しんでいると、列車は中山宿を発車しています。念願だった「フルーティアふくしま」の優雅なスイーツタイムもあと僅か。名残惜し気にアイスティーを楽しんでいると、フルーティアふくしま4号は定刻に郡山駅に到着してスーツタイムも終了。ホームに降りると現実に引き戻され新幹線ホームへ移動します。
 
 郡山からは、東北新幹線やまびこ57号で1駅先の福島へ。1駅だけの短い乗車ながらE5系に久々に乗車できました。盛岡行の列車でしたので自由席も混んでいるかと思いましたが、郡山での降車が多くA席ながら窓側に座ることができました。福島からは、山形新幹線つばさ145号に乗車します。やってきたのは、E3系1000番台L55編成です。普段のネタ的な考えでは大歓迎なのですが、今日はスマホ充電の目論見もあったので・・・。とは言え、久しぶりのE3系の乗車です。ホームに長い行列ができている自由席を回避して指定席券を購入しておいて正解でした。先頭部の撮影後は、していされた15号車へ。車内は8割くらいの乗車率で夕闇迫る板谷峠を超えてゆきます。米沢からは降車する乗客が多くなります。列車は、日が暮れた山形新幹線を進み山形に到着します。この列車は新庄まで向かいますが、私は山形で下車して今日は山形に宿泊します。
  

SLばんえつ物語号(グリーン車)で会津若松へ
 

フルーティアふくしま4号で郡山へ
 

やまびこ57号で福島へ
 

つばさ145号で山形へ
 

115系から日本海を眺め北上
 

SLばんえつ物語号グリーン車
 

展望室から見た咲花付近
  

フルーティアふくしま号車内

スイーツを味わいながら郡山へ

この日は山形で宿泊
 
2日目 4月10日 日曜日
 2日目は、朝の山形から旅行を再開します。山形7:15の快速仙台行に乗車します。E721系電車6両編成です。朝の山形を定刻に発車した列車は、羽前千歳から奥羽本線と分かれて南下します。山寺を過ぎて列車は山間部へ。このあたりは、快速運転を行っているのでスイスイと進んでゆきます。車内は、この列車土日は4両でも十分と思えるぐらいガラガラのままです。山間部を抜けて愛子駅からは各駅停車となります。ここから、この列車が6両で運転される訳が解りました。愛子から先は、乗車する乗客が多くたちまち空席は埋まり立つ人が増えてきました。北仙台までが混雑のピークで6両編成はある意味正解でした。北仙台を出て東照宮を過ぎると仙台に到着します。山形から乗った私から見ると、こんなに乗っていたのかと驚くほどの人がホームに吐き出されました。
 
 仙台から快速レトロふくしま花見山号で福島へ向かいます。ED75-759を先頭に旧型客車が5両の編成。しかもヘッドマークは無しという昭和を思わせる編成での運転となります。仙台から福島方面へ旧型客車で旅するのは初めてです。仙台駅ホームで撮影後車内へ移動。往路は4号車の乗車となります。乗り鉄より一般人の方が少し多いかと思われる車内でほぼ満席の状態でした。
 ED75-759の警笛と共に仙台駅を発車します。列車は、東北本線を福島方面へ南下します。沿線は、大勢のファンの方が撮影に訪れています。車内は、往年の国鉄時代の急行という感じだったかのか思わせる雰囲気を醸し出しています。列車は、春の花々が咲き誇る景色を見ながら進みます。途中の船岡付近では減速してお花見ができるように配慮されました。旧型客車からお花見をする夢がついに実現した瞬間でした。列車は、なぜか8分遅れの10:37に福島駅に到着します。駅ホームでは、歓迎の横断幕などで列車の到着を歓迎している中を、レトロふくしま花見山号は、福島からは回送列車として郡山へ向かいました。
  

2日目は山形から旅行開始
 

快速列車で仙台へ
 

レトロふくしま花見山号で福島へ
 

旧型客車のサボ
  
 
花見山公園観光 (4月10日:福島県)
 レトロふくしま花見山号の列車名の由来ともなった有名な「花見山公園」へ行ってきました。福島駅から満員のバスに揺られて15分で駐車場(バス乗降場)に到着します。ここから10分歩けば花見山公園入口となるわけですが、すでに公園に着く前から桜と菜の花の共演やら桜の木々で埋め尽くされた山(花見山公園)が見えて春爛漫という感じで観光客で混雑しています。
 ようやく花見山公園の入口に到着して、ここからは山登りとなります。選んだコースは、頂上まで行く60分コースです。とは言え、観光客で大混雑していて少しずつしか進めません。きつい山登りもペースが混雑してゆっくりなのと、桜やロウバイなどの花をゆっくり見たり撮影できるタイミングがあり大して苦にならずに進むことができました。途中で、40分コースが分かれていて下山することもできるので、時間に追われる観光バスの人々が減り40分かけて頂上に着いたときには人も少なくなっていました。
 頂上から満開の桜と共に見る少し霞んだ吾妻連峰と福島市街は、苦労してここまで来たご褒美のようでした。しばらく、春の花見山公園頂上からの景色を楽しみます。この公園は、一方通行となっていますので、下山は別コースとなっています。少し勾配が急で下山にはきつい坂でしたが、春(桜)と初夏(新緑)が同居している景色が見られました。桜の花の時期で賑わっていますが、季節は確実に移り変わっているようです。


公園手前からこの風景
 

花見山公園に到着
 

花見山公園の散策がスタート
 

桜が見頃となっています
 

反対側の山も桜が綺麗です
 

40分かけて頂上へ
  

季節は、ゆっくりと進んでいます

チューリップと桜の共演

福島駅との往復は福島交通バス

 
 花見山観光も終えて、福島から帰路となる快速レトロふくしま花見山号で仙台へ向かいます。郡山からの回送列車を撮影して車内へ移動します。帰路は、5号車のスハフ32です。小窓が特徴の車両で進行左側の席です。牽引は、往路と同じくED75-759が担当します。
 福島を発車した快速レトロふくしま花見山号は、東北本線を仙台へ向けて北上します。やはり帰路となる下り列車は、往路の上り列車と比べて空席が見られます。
 列車は、春の東北本線を北上して船岡付近へ。ここで、花見のために上り列車同様に減速運転をします。ここで、進行左側に座席を確保できたので、車内から窓を開けて旧型客車と桜を絡めて撮影できました。
 ここで減速運転をした分、遅延が生じ回復運転のためか結構速度を上げて運転します。ED75のすぐ後ろの車両でしたので大迫力な走行でした。こちらも名取駅で3分程度の遅れかと思いきや、仙台手前の信号で停車となり結局のところ6分遅れでの到着となりました。往復とも、停車時間のある駅もなく運転区間も短く物足りなさもありましたが、春の東北本線で初めて乗車した旧型客車の旅を楽しめました。
 
 レトロふくしま花見山号の乗車も終えて旅も終盤となり、仙台から長野への帰路につきます。仙台では1時間ほど余裕を見てありましたので土産物などを調達して新幹線ホームへ。帰路の新幹線の指定席は、体調を見て予定変更も考慮して朝まで確保していませんでした。
 仙台からは、東北新幹線はやぶさ・こまち26号に乗車します。私が乗るのは、E6系の「こまち26号」の一番後ろの17号車です。まぁ、空席表示が△の状態で窓側の席が確保できただけ良かったです。本当は「はやぶさ号」の方が良かったのですが、「はやぶさ号」は朝の時点で満席でした。乗車した「こまち26号」の17号車の車内は当然ながら満席です。夕闇迫る東北新幹線を、はやぶさ・こまち26号は最高速度320キロで南下します。仙台を出ると次は大宮まで停車しません。目まぐるしく変わる景色も、だんだんと暗くなり見難くなります。仙台から1時間6分で大宮に到着します。大宮で北陸新幹線に乗り換えます。乗り換えの時間は12分と理想的です。
 大宮からは、北陸新幹線かがやき515号で長野へ戻ります。やってきたのはE7系です。乗車したのは9号車です。車内は、A席とC席とE席が綺麗に埋まっていて、D席が少し埋まる程度でB席はほとんど埋まってません。私は、A席に席が確保できたので、この旅最後の列車の旅を楽しみます。とは言え、乗りなれた北陸新幹線です。先ほど乗車した東北新幹線と分かれて上越新幹線を進みます。低速で高崎を通過すると北陸新幹線に入り速度が上がります。かがやき号は、大宮を出ると長野まで停車しないのでうっかり寝ることもできません。列車は、長野県に入り軽井沢を低速で通過して更に進みます。佐久平・上田にも停車せず進み大宮から59分で長野駅に定刻に到着しました。仙台を17:30に出発して大宮駅で12分の乗り換え時間を含めて長野に着いたのは19:49でした。仙台から2時間19分で長野まで到達できました。
 今回は、体調の様子を考慮しながら新幹線を多く使ったので快適に移動できました。
  

レトロふくしま花見山号で仙台へ
  
 
船岡付近では桜並木が車窓に
 

こまち26号で大宮へ
 

かがやき515号で長野へ
 

仙台駅での見送り

福島駅での歓迎

帰路はスハフ32に乗車
  

 
使用乗車券

 今回の旅でも、週末パスを利用しました。長野電鉄・しなの鉄道・えちごトキめき鉄道も利用できますので、これ1枚を購入すると、今回の旅では乗車券を別に購入する必要はありません。
 今回は、山形・仙台まで足を延ばし第3セクターや私鉄を利用したのも手伝って、かなりお得に乗り鉄ができました。ただ、乗車券のみで特急券・指定席券は別に購入せねばならず、安く上げるにはそれなりの工夫が必要になるかと思います。今回は、久々の遠征と言うことであまり意識することなく新幹線を使いましたが、使い方次第ではもう少しお得に旅ができたのではないかと考えてしまいました。
  

通しの特急券

福島からの指定席券
 今回の郡山から山形への移動ですが、郡山から山形まで指定席を利用すると特急料金が3560円かかります。東北新幹線(郡山−福島)も指定席特急料金で計算されるためです。これを郡山から福島まで自由席(特定特急券)と福島から山形まで指定席(指定席特急券)で利用すると、新幹線区間が特定特急料金(860円)となるためトータルで2060円で済みます。郡山−福島間を指定席にするか自由席にするかで1500円違いますので、東北新幹線区間は自由席利用がお得です。
新幹線改札を出ない限りは、郡山−福島はどの列車でも構わないということで今回の行程にしました。
 ※東北・山形新幹線の各駅以外では、発券の仕方が解らない窓口が多いかと思われますので「えきねっと」(乗継)利用が便利です。