3:ガタゴト日誌(旅行記) 作成日:2011年 1月 8日(土) 

SL新春碓氷号で行く冬の碓氷峠トロッコ列車の旅

2011年1月8日(土)日帰り


安中駅に停車中のSL新春碓氷号
 

 2011年になって、信越本線の高崎〜横川でSL新春碓氷号としてD51牽引のSL列車が設定されました。久しぶりに高崎支社管内で冬季に運転されるSL列車に乗車しようと指定券を購入しました。当日は、冬季運休中の「碓氷峠鉄道文化村」のトロッコ列車も運転されるという事で大変貴重な機会になりました。

 



■普通列車を乗り継ぎ横川へ
 冷え込んだ長野を7時1分の小諸行で出発します。この列車は、JR東日本の115系を使用するので小諸へ行くという実感はあまりありません。篠ノ井を出て、しなの鉄道線に入ります。さすがに、しなの鉄道線に入ると、雰囲気も変わりますので屋代あたりを出ると、ようやく「しなの鉄道」を走っていることを実感します。屋代から先は断続的に乗車が多くなり、ちょっと混雑したかな〜と感じたころに上田に到着します。上田では、潮が引いたように一気に閑散とした車内になります。上田からは、1人でボックスを使う事ができました。小諸で軽井沢行に乗り換えます。こちらの列車は、169系3両です。残念ながら湘南色ではありませんが、リクライニングシート完備ですので快適に乗車できます。当初は空いているかと思いましたが、先頭の車両はどんどんと人が増えて、窓側+αが埋まる程度(6割前後)の乗車率で小諸を出ます。今日は、冷え込んだ分天気も良く浅間山が素晴らしく良く見えました。169系の快適な乗車は、長くは続かず列車は軽井沢に到着します。

しなの鉄道普通(長野7:01−小諸8:02)
 
 軽井沢からは、JRバスに乗り換えです。乗り換え時間は6分です。これは少々厳しい時間です。混みあう改札口を通過してトイレにも行かずに早歩きで何とか発車1分前にたどり着きました。
 久しぶりに乗車するJRバスは観光バスタイプの車両でした。このタイプに乗車するのは久しぶりです。時間帯が良いのか、それなりに乗ってました。
 横川からは、107系の高崎行で高崎へ向かいます。こちらは、横川発車時点ではガラガラでしたが、途中駅からどんどん乗ってきます。沿線には、すでに大勢の方がSLの通過を待っています。北高崎で最高の乗車率になって終着の高崎に到着しました。

しなの鉄道普通(小諸8:10−軽井沢8:34)
 

JRバス(軽井沢8:40−横川9:14)
 

信越本線普通(横川9:21−高崎9:52)
 

長野から2時間51分で高崎へ
 
   


■SL新春碓氷号
 高崎からは、新年最初のイベント列車に乗車します。列車名からして新春らしい「SL新春碓氷」に乗車して再び横川へ戻ります。冬場晴れの高崎を、ほぼ満席で発車したSL碓氷号は、順調に冬の信越線を進みます。高崎を出て早々に名刺タイプの乗車証明書が配布されました。車内はと言うと、私の周りだけみると「びゅう」の旅行パックの乗客が多く、鉄道ファンより若干家族連れのほうが多い感じです。 安中を出ると、広々とした冬の田園風景が広がります。沿線で撮影する方々も次第に増えてきて、撮影ポイントには大勢の方が撮影に訪れている個所もありますが、沿線のいたるところで誰か誰かが撮影しています。短い停車の磯部を発車して碓氷川を渡ると列車は山間部に入ってきます。D51からも力強い蒸気と煙が上がり、所々で甲高い汽笛が鳴り響き減速するシーンもありましたが、列車は横川駅にほぼ定刻に到着しました。横川では、観光協会の出迎えがありました。

新年にふさわしい正月飾り
 

干支をデザインしたヘッドマーク
 

安中駅停車中
 

通常の行先表示
 
  


■冬の碓氷峠トロッコ列車と鉄道文化むら
 撮影を終えて横川に来た時の定番である「鉄道文化むら」へ。ただ今工事期間で一部見ることができない施設があります。その代わりに、トロッコ列車が冬季運休にも関わらず本日は運転するとのことで、さっそく整理券を購入しました。ただし、運転区間は「ぶんかむら」から「まるやま」までの往復で1回(1往復)で500円でした。トロッコの発車時刻まで時間が少ないので見学は後回しでトロッコ列車を待ちます。
 やってきたトロッコ列車は、2両とも防寒ガラスが設置されていました。本日の運転は知られていないのか、乗車したのは定員の半分程度の乗車率でしたので、往復とも1人で1ボックス使えました。冬の碓氷峠を列車(トロッコですが)で乗車するのは1996年以来です。トロッコは、ゆっくりと冬の碓氷峠を登ります。沿線には野生の猿も姿を見せました。本来なら「とうげのゆ」まで運転されますが、本日は「まるやま」で折り返しとなります。10分停車するので、久々に冬の丸山周辺を散策できました。昔撮影した場所で、同じカットで撮影したり復元された変電所を見ていると10分はあっという間です。
 
 鉄道文化村に戻り、園内を見て回ります。やはり立ち入り禁止個所は残念でした。「あさま」色に塗られた189系2両も痛みが出てきてしましました。後は、189系(クハ189−506)の中で一息つきます。在りし日の“グレートアップあさま”を後世に伝えるシートモケットは、もうこの1両しかありません。実際は、座席を交換して搬入されましたが、この車両に入ると懐かしさで一杯になります。その後、EF63が動き始めたので撮影に向かいました。本日は、EF63型電気機関車が重連で動いていて往時をしのぶ大変懐かしい一時を過ごせました。

工事中のため一部が閉鎖中
 

ぶんかむら駅を出発
 

園内を見ながら進みます
 

いよいよ山間に入ります
 

上信越道をくぐると・・・
  

野生の猿がいました
 

折り返しの「まるやま駅」
 

10分ほど停車します
 

丸山発電所跡・・・
 

久々にこの位置に立ちました
  

結構な勾配を登ってきました
 

文化村まで折り返しもトロッコで・・・
 

工事中の一部施設
 

車両展示場
 

主目的はこの並びです
 

EF58とEF30の並び

今日はEF63が重連で運転していました
 

懐かしい光景
 
  


■EL新春碓氷号
 帰路はEL新春碓氷号に乗車します。今回はEF64−1001が牽引します。車内は、家族連れよりファンの方が多い感じでした。車内も往路よりも確実に空席が結構残っていました。横川を出た快速EL新春碓氷号は、車内放送も終わり乗車証明書の配布を始めます。フアンの方はそれなりにいますが、やはり昨年春のEF60よりは少ない感じです。
 安中では10分停車します。安中と言えば、東邦亜鉛の製鉄工場が良く見えます。安中を出ると、列車は西日を浴びながらゆっくりと高崎を目指します。車窓には、「どんどん焼き」の準備が行われている場所が何ヶ所もあり、それを絡めて撮影されている方が大勢いました。車内は、行楽地からの帰路の列車にふさわしく静かでのんびりした時間が流れます。
 列車は、約1時間で終着の高崎に到着します。今回は無事に終了するかと思いましたが、停止位置直前で列車が急停止。最後部の4号車の後ろドアから降車予定で待っていたのですが、人が急に前へ出たため急停車した模様でした。完全に停止位置直前にも関わらずドアが開かず数分待つことに・・・。何やら連絡して停止位置を修正すること無くドア操作をして高崎に到着しました。

EL碓氷号用ヘッドマーク
 

安中駅停車中
 

こちらも通常の行先表示
 

高崎駅に到着
 
  


■帰路ものんびりと長野へ
 高崎に到着して用事も済んだので長野へ帰ります。新幹線なら高崎16:35の「あさま531号」に乗車すれば長野に17:24に到着します。ですが、せっかく「169系湘南色運転記念フリーきっぷ」の使用を開始したので、帰路も在来線経由で帰ります。
 高崎から乗車した横川行は、107系の4両編成でした。やはり4両編成は必要でしょうという乗車率で賑わいましたが、1駅ごとに客は減り西松井田駅を出ると乗車した号車は、私一人だけになってしまいました・・・。
 夕暮れ時の横川からJRバスで軽井沢へ向かいます。結構乗車が多く10人前後が乗車しました。往路とは違い路線バスタイプのバスでした。碓氷バイパスを順調に登り軽井沢には定刻より数分早く到着しました。
 軽井沢から再び列車の旅が始まります。しなの鉄道の小諸行に乗車します。先頭の車両は、結構空いていて快適に小諸まで乗車できました。さて、小諸では22分の待ち時間があります。長野からの折り返し列車となりますので、先程の列車が軽井沢へ折り返した後の小諸駅でしばらく待ちます。何か寂しい感じですが、唯一の救いは「ぐるっと信州ときめき」で使用されたキハ110系が留置線に停車していたことでしょうか。ヘッドマークはすでに外されたのか付いていませんでした。
 小諸駅にようやく列車が入ってきました。暖房のきいた車内で一息つくと列車はすぐに小諸を発車します。車内は、閑散としていて空いています。が、上田駅で状況が一変してかなりの席が埋まりました。やはり上田からの乗車は凄いですね。その後も、長野へ近づくにつれて席が埋まってきます。途中の戸倉駅では5分ほど停車します。本日は、土曜日ですので発車時間まで何もありません。列車は、篠ノ井からJR線に入り長野へ向かいます。
 高崎からの新幹線に遅れること2時間33分後の19時57分、各駅停車の旅も無事に終了し長野駅に到着しました。

信越本線普通(高崎16:33−横川17:06)
 

夕暮れの横川駅
 

JRバス(横川17:20−軽井沢17:54)
 

しなの鉄道普通(軽井沢18:04−小諸18:28)
 

しなの鉄道(小諸18:50−長野19:57)
 
  

■その他
■今回使用した乗車券

169系湘南色運転記念フリーきっぷ(使用前)
 今回は、以前開催されたイベント時に購入しておいた「169系湘南色運転記念フリーきっぷ」を中心に使用しました。往復で2000円はお得です。購入時には画像のような状態ですが、使用時には発行欄に申し出た駅の駅名印が押され日付が記入されます。さらに、入鋏印が押されますが、乗車券の素材(紙)の関係で、インクがなかなか乾きませんので注意が必要です。(今回は、ちょっとお見せできません)
 その他のJR線は、長野〜篠ノ井は往復乗車券。群馬県内は、「モバイルsuica」で済ませました。バスは、往復乗車券の存在を忘れていて、往復とも現金支払いで対応しました。