3:ガタゴト日誌(旅行記) 作成日:2010年 5月1日(土) 

新緑の信越線SL列車とトロッコの旅

2010年4月29日(木)日帰り 


安中駅に停車中のSL碓氷号
 

 今回は、SL碓氷号の乗車を中心に新緑の信越本線と「碓氷峠鉄道文化村」を訪ねる日帰り旅行をしました。日帰りながらトロッコ列車にも乗車できて1日ゆっくりと信越本線の思い出に浸れました。


■思い出の信越本線を辿り高崎へ
 須坂駅から長野電鉄の普通列車で長野へ向かいます。須坂6:18発の長野行は、2000系特急電車が使用されているので快適に移動できます。やはり、同じ所要時間ですが特急車両だと長野まで短く感じます。本日は、マルーン色の2000系A編成でした。
 長野からは、しなの鉄道線直通の小諸行きに乗車します。この列車はJR東日本の115系を使用していますので、信越本線を懐かしむには格好の列車です。車内は、ほぼ座席が埋まるほどの混雑で終着小諸まで運転します。JR時代に比べて車窓の景色もかなり変わりました。この列車は、小諸行きですので小諸で乗り換えです。小諸から乗車した軽井沢行きは169系S51編成でした。車内は、座席が簡易リクライニングシートに交換されていますが、2010年現在で169系の乗り心地を味わえるとは贅沢です。車内は、窓側がほぼ埋まる程度の乗車率で軽井沢へ進みます。残念ながら雄大な浅間山の姿は見ることができません。列車は、今にも雨が降り出しそうな軽井沢に到着します。
 
 軽井沢からは、JRバス碓氷線に乗り換えます。一応、接続列車になっていますが、しなの鉄道ホームからバス乗り場まで6分の接続は厳しいです。しなの鉄道は、改札で清算を行う事が多く一人でも清算を始めると一気に後ろが込んでしまい時間がどんどん過ぎてしまいます。結局、トイレに行く時間もなく慌ただしく駅から離れたバス乗り場へ発車1分前に到着できました。帰路もバスを利用するので、往復乗車券を購入します。往復購入すると100円割引になります。「ゆき券」は手渡されることなく回収されますので、「かえり券」のみ手渡され車内へ。すぐにバスが発車しました。バスは、濃霧の碓氷バイパスを順調に進みます。途中で渋滞に巻き込まれることもなく定刻より5分早く横川駅に到着しました。横川からは、107系2両の高崎行に乗車します。ちょうど、トイレの横になりますが進行方向にセットされた席がありますのでそこに座ります。横川からは、普段乗車しない区間ですので沿線の懐かしい車窓が過ぎてゆきます。しばらく乗らないと宅地化が進んだもの良くわかります。安中から先は、乗車が多く大混雑で高崎駅に到着しました。須坂駅から3時間34分の旅でした。
 参考までに、新幹線を使えば須坂を同じ長野電鉄に乗ると高崎に7時52分に到着します。ただ、料金が高いのと早く着いても困るので、今回はゆっくりとローカル線の旅を楽しみました。

長野電鉄(須坂6:18−長野6:44)
 

しなの鉄道(長野7:01−小諸8:02)
 

しなの鉄道(小諸8:09−軽井沢8:34)
 

JRバス碓氷線(軽井沢8:40−横川9:14)
 

信越本線普通(横川9:21−高崎9:52)
 

須坂から3時間34分で高崎へ
 
   


■イメージチェンジしたD51の旅(高崎10:38−横川11:43)
 高崎からは、SL列車に乗車して再び横川へ戻ります。雨の高崎を発車したSL碓氷号は、順調に新緑の信越線を進みます。私の周りだけみると、「びゅう」の旅行パックが発売され早々に完売になったためか、鉄道ファンより若干家族連れのほうが多い感じです。 安中を出ると、田園風景が広がります。ここで、硬券タイプの乗車証明書が配布されました。沿線で撮影する方々も次第に増えてきて、撮影ポイントには鈴なりに人だかりになっている個所もあります。短い停車の磯部を発車して碓氷川を渡ると列車は山間部に入ってきます。国道18号線と並行して観光バスとの並走もありお互い手を振りあい平和なひと時が流れます。所々で甲高い汽笛が鳴り響き減速するシーンもありましたが、列車は新緑の美しい横川駅にほぼ定刻に到着しました。
 なお、本日の運転からD51-498号機は、中央東線での臨時運転に備えて少々イメージチェンジしました。本日は、イメージチェンジ後初の営業運転となりました。

高崎駅に停車中のSL碓氷号
 

安中駅停車中
 

新緑の信越線SLの旅
 

D51−498
 
   

 

■「碓氷峠鉄道文化むら」とトロッコ列車
 横川駅での折り返し時間で、「碓氷峠鉄道文化むら」を見学します。まずは、189系の車内で休憩(これも恒例になりました。)もう、グレートアップあさま号の初期の座席モケットもここでしか見ることができなくなりました。休憩後は、園内を見て歩きます。本日は、祝日のためか園内も家族連れで賑わっていました。お座敷列車「くつろぎ」の車内に入ったりEF63の体験運転を眺めていると、時間になりましたのでトロッコ列車の乗り場へ移動します。
 今回も、「とうげのゆ」まで14時発のトロッコ列車に乗車します。桜の時期から新緑の時期への過渡期・・・。今から15年前に初めて碓氷峠(丸山)へ撮影に行った時期です。車窓の景色は、あのころとは変わりましたが撮影に通った場所は大体わかりました。とうげのゆ駅で折り返しのトロッコに乗車して、文化村へ戻ります。今度は、逆向きながら展望スペースで流れゆく景色を楽しみました。碓氷峠も新緑の時期に入ったようです。トロッコ乗車後は、横川駅へ戻ります。

碓氷峠鉄道文化むら
 

展示車両
 

展示車両
 

SL「あぷとくん」
 
 
「まるやま駅」
 
 
懐かしい車窓
 
 
トロッコ列車
 
 
右側の線路は軽井沢へ・・・
 
   


■EL碓氷号で高崎へ(横川15:10−高崎16:15)
 帰路はEL碓氷号に乗車します。前回までだと回送扱いで高崎まで戻りましたが、今回はEF60−19が牽引する臨時列車として設定されました。車内は、家族連れよりファンの方が多い感じでした。車内も往路よりも確実に空席が結構残っていました。横川を出たEF60−19先頭の快速EL碓氷号は、車内放送も終わり乗車証明書の配布を始めた直後に急停車してストップ・・・。車内の案内では、保安装置が作動したとの説明でしばらく停車することに。安中では10分の停車の予定でしたが、遅延している関係で停車時間がほぼ無い状態で数分の停車ですぐに発車。この時点で遅れは2分程度に回復しました。列車は、西日を浴びながらゆっくりと高崎を目指します。車内は、行楽地からの帰路の列車にふさわしく静かでのんびりした時間が流れます。列車は、約1時間で終着の高崎に到着します。列車がホームの中ほどに差し掛かり大勢の人が通路に立って荷物を整理している中、いきなりエアーが抜けたような音がして列車は急停止。案内によると安全のため保安装置を働かせたとのことで、完全に駅構内に入っているもののドアが開かずここでも数分待つことに・・・。ようやく運転を再開し2両分ぐらい走ったところで停車してドアが開き高崎に到着しました。
 所定時刻で到着から18分後の横川行で折り返しますが、高崎到着前で2〜3分遅延していたのに加えて、最後の最後で再び遅延が出たため、高崎では撮影する暇もなくすぐに横川行に乗車となる慌ただしいEL碓氷号の旅の終わりでした。

帰路は、D51が最後部に
 

先頭はEF60−19
 

西日を浴びて輝く碓氷川
 

安中駅を発車
 
   


■再び思い出の信越本線を辿り帰路へ
 高崎駅では、スイカにタッチして慌ただしく信越線乗り場へ。横川行は、107系4両でしたので辛うじて最後部車両に着席できました。車内は、4両でちょうど良い感じの混雑でした。北高崎で乗車が多く混雑しましたが、安中から先は降車客のみで、横川に着くころには最後部の車両は2人だけでした・・・。全体的に4〜5人が横川駅に降り立ちました。横川でモバイルスイカにタッチして終了です。今回は、携帯の故障でモバイルスイカの利用が危ぶまれましたが、前日に無事修理が終わり戻ってきました。夕暮れの横川は、SL碓氷号停車時の賑わいが嘘のようにひっそりとしています。「鉄道文化むら」も営業を終了しています。
 横川からは、JRバス碓氷線で軽井沢へ向かいます。帰路は、碓氷パイパスは順調に進みましたが、軽井沢町内で少々流れの良くない個所がありましたが、計ったように正確に軽井沢駅のバス乗り場に到着しました。
 
 軽井沢からは、約24分の待ち合わせで長野行に乗車します。この列車は、小諸での乗り換えなしに長野まで直通で運転されるので楽です。一回座ってしまえば、長野までそのまま行かれます。夕暮れの浅間山を眺めて小諸に着くと日没です。後は、延々と夜の「しなの鉄道」を進んでゆきます。車内は、軽井沢から乗客の入れ替えがあるものの、結構な乗車率で長野まで運転されました。途中から景色を見ることができなかったので、長野までは行きに比べて時間がかかったような気がします。
 長野からは、長野電鉄線で須坂へ戻ります。3500系2両編成で権堂から朝陽までは混雑しましたが、朝陽から先はゆったりと乗車できました。須坂には20:38に到着して今回の小旅行も無事に終了しました。
 帰路は、乗り換え時間がありましたので高崎から須坂まで4時間7分かかりました。参考までに高崎を同じ16:33に発車する「あさま531号」に乗車すると、須坂には17:59に到着します。
 今回は、SL列車の乗車を中心に信越本線の思い出に浸れた1日でした。

信越線普通(高崎16:33−横川17:06)
 

横川でバスに乗換
 

JRバス碓氷線(横川17:25−軽井沢17:59)
 

しなの鉄道(軽井沢18:23−長野19:54)
 

夕暮れの浅間山を見ながら長野へ
 

長野電鉄(長野20:11−須坂20:39)
 
    

 

■今回使用した乗車券類

お得な「軽井沢・小布施フリーきっぷ」
 
 今回の旅では、「軽井沢・小布施フリーきっぷ」を使用しました。本年販売分から一律2日間有効となり JR東日本信越本線(長野-篠ノ井)もフリー区間となり清算の必要もなくなりました。(往路で長野駅の入鋏印が入っているにもかかわらず、帰りの長野駅の有人改札で当然のように清算を求められた時は非常に驚きましたが。)
 このため価格も3500円に値上げされましたが、須坂−長野−軽井沢の往復を考えるとまだまだかなりお得です。 JRバス関東も、往復乗車券を使えば100円得です。無効印のシステムがないので撮影で対応。往路券は、購入と同時に回収され「かえり券」のみ渡されます。

SL碓氷号指定席券
 

碓氷峠鉄道文化むら入園券+トロッコ往復券
 
 
トロッコ予約券とJRバス乗車券

EL碓氷号指定席券
      ※群馬県側のJRは、モバイルスイカで対応しました。