3:ガタゴト日誌(旅行記) 作成日:2010年4月3日(土) 

富士登山電車と早春のSL列車の旅

2010年4月 3日(土)から1夜行2日 


今季から183系幕張車で運転の快速ムーンライトえちご号
 

 今年も、春の「青春18きっぷ」を使用して遠征しました。初日は、富士急行を訪ねて特急フジサン特急号と快速富士登山電車の試乗。ホリデー快速河口湖号で新宿へ向かい、新宿から快速ムーンライトえちご号で新潟へ。そして、SLばんえつ物語号乗車と中距離ながら充実した乗り鉄の旅でした。

■1日目【4月3日(土)】
■旅の始めはお得な快速で・・・
 長野から快速松本行に乗車します。この列車は、E257系特急型車両を使うお得な快速です。今回の旅は、「青春18きっぷ」を使用するので大変有り難い列車です。この快速は、平日は明科あたりから非常に混むようですが、本日は土曜日も手伝って快適に松本まで乗車できました。
 
 松本からは、普通列車甲府行に乗車します。6連で到着した列車を3両ずつに分割して、前3両は先発の臨時御柱祭号富士見行(普通列車上諏訪行を延長)となります。こちらは、すでにかなり混雑になっていますが、私が乗車予定の甲府行は誰も待っていません。富士見行が発車後にドアが開き乗車が始まります。続々と乗客が乗ってきて松本発車時には大混雑の状態になっていました。松本を出て塩尻でしばらく停車します。塩尻では、名古屋からの始発の特急しなの1号が接続します。大勢の乗り換え客が乗車してきて車内はすし詰め状態になります。岡谷からはもう乗れる余地はありませんが、何とか詰めて押し合い希望者は全員乗車できたようですが、ほとんどの方は後続の列車へ待つようです。下諏訪では、多分ほとんど乗車できなかったのでは無いでしょうか。上諏訪では多少降りたものの、乗車する乗客の方がはるかに多く積み残しを出して茅野へ。上諏訪から茅野間が一番混雑した区間でした。茅野では一気に乗客が降りて、車内は1両に数名といった感じになりました。これが本来の姿なのでしょう。茅野駅は、こんなに良く乗れたものだと感心するほどホームが人で埋め尽くされていました。結局、甲府には8分遅れの到着となりました。
 
 甲府からは、高尾行に乗り換えます。接続を取るか心配でしたが、無事に甲府で接続を取りました。こちらも、大月で河口湖からの列車を連結する関係で3両です。結構混雑していて、何とか通路側ながらボックス席に座れました。途中、山梨市・塩山で降車が多く進行方向窓側に座れました。沿線は、桜の花が綺麗で特に勝沼ぶどう郷駅の桜は大変美しかったです。列車は、遅れを1分回復して7分遅れで大月に到着しました。無事に、富士急行のフジサン特急に間に合いました。

快速(長野6:55−松本8:03)
 

普通(松本8:37−甲府10:45/10:53)
 

普通(甲府10:47/10:55−大月11:35/11:42)

勝沼ぶどう郷付近の桜
※時刻が並んでいる右側の時刻は、実際に遅延した時刻です
   
■富士急行線を訪ねて
 大月で途中下車して富士急行を訪ねます。大月駅でJR線から乗り換え、富士急行の改札を通ると特急フジサン特急3号が停車していました。塗装は変われど、あの元パノラマエクスプレスアルプス号です。撮影を終えて内に入ると、自由席の窓側はほぼ満席の盛況でした。元々座席数が少ないので、空席も通路側数席しかありません。やはり1号車の着席整理券を購入して正解でした。大月を発車したフジサン特急3号は、富士急行線を大月へ向かいます。所属も塗装も変わりましたが、再びパノラマエクスプレスアルプス号の雰囲気を味わえるとは思いませんでした。列車は、ゆったりとした速度で勾配を上ります。大月を出て車内放送が終わると早々に車内改札が行われます。車内改札印も、フジサン特急のオリジナルとなっていました。富士吉田駅で列車の進行方向が変わります。富士吉田駅では、リバイバルカラー車両と交換しましたので撮影も出来ました。進行方向が変わり、列車は1号車が先頭になります。富士吉田を出るとすぐに富士急ハイランド駅に停車します。富士急ハイランドのジェットコースターを見ながら列車は進み終着の河口湖駅に到着しました。
 
 河口湖では、折り返しの列車まで時間がありますので河口湖周辺を散策しました。河口湖では、富士山は残念ながら見ることが出来ませんでした。短い時間ながら河口湖周辺を散策できて良い気分転換になりました。
 
 河口湖駅の改札口を入ると「さび朱色」のレトロ調の2両編成の電車が停車しています。この列車が今回乗車する「富士登山電車」です。富士急行80周年を記念して、2009年8月から運転を開始した「富士登山電車」は、観光客に人気が高く今年の3月13日のダイヤ改正から快速列車(2両とも座席定員制)として運転を開始しました。発車のメロディーが流れ、快速富士登山電車2号は河口湖駅を定刻に発車します。富士吉田を出ると車内改札があります。車内か札が終わると乗車記念に「キャンディ−」が配られます。列車は、富士山の麓の河口湖から山を下りる形で大月へ向かっています。本日は、富士山がほとんど見ることが出来ません。代わりに客室乗務員の方が富士山のパネルを乗客に見せて回っていました。富士登山電車は、客室乗務員の方が沿線の案内をしてくれるので見所を見逃す事無く車窓を楽しめて河口湖から大月まであっという間でした。
 大月到着後は、折り返しの快速富士登山電車3号に乗車します。帰路は、2号車の「青富士」車両に乗車します。折角ですのでボックスシートではなく、車両中央の展望チェアに座って富士山の眺めを楽しみました。河口湖行の方は富士山も概ね見ることが出来て展望チェアに座った甲斐がありました。このまま、快速富士登山電車3号で河口湖へ戻ります。往路の2号は山を下るので下山の形でしたが、今度の3号は河口湖へ山を登る形になるので、名実共に「富士登山電車」の旅となりました。

特急フジサン特急3号(大月11:50−河口湖12:35)
 

車窓から見た富士山
 

河口湖駅
 

河口湖駅前に展示されているモ1型電車
 

河口湖周辺を散策
 

船津浜から見る河口湖
 

快速富士登山電車2号(河口湖13:21−大月14:19)
 

速富士登山電車3号(大月14:44−河口湖15:38)
 

沿線では桜が開花していました

車窓から見る富士山

   

■189系電車で桜が満開の東京へ
 河口湖からは5分の折り返しで、快速ホリデー快速河口湖2号に乗車します。189系豊田車6連で、再び「ももずきん」ラッピングが施されています。今回は、混雑を警戒して指定席を購入しました。簡易リクライニングシートの6号車が指定席でした。指定席の利用は意外に多く、富士吉田からかなりの席が埋まりました。富士急行線を富士山を見ながらゆっくりと大月へ向かいます。富士急行線内は、富士急行の乗務員が担当します。富士吉田駅は、ホームの関係で1号車〜3号車のドアは開きません。富士吉田を出ると進行方向が変わります。今度は、4号車〜6号車のドアが開きません。富士急行線内は、この状態で運転します。西日に照らされた富士山が遠ざかっていくと列車は連絡線を通過して大月駅4番線に到着します。本日は、御柱祭による多客でダイヤが乱れており、大月で12分ほど停車して特急スーパーあずさ22号の退避を行いました。その後、6分ほど遅延を持って大月を発車します。大月からは中央東線に入り、特急あずさ号を彷彿とさせる走りで新宿へ向かいます。途中の相模湖で所定では特急かいじ118号の退避となりますが、特急かいじ118号は7分以上遅延している関係で相模湖は空退避となり定刻より2分遅れで発車しました。その後は、順調に進み八王子より先はほぼ所定に進みました。停車駅では、快速列車ですので乗車する人と何か怪しい・・・と中央線快速を待ち続ける人と対照的な光景が見られました。結局、特急かいじ号の退避は行わずに終点新宿に到着しました。
 
 新宿到着後は、東京駅へ移動して京葉線ホームへ。京葉快速蘇我行に間に合いそうな雰囲気でした。エスカレーターでホームまであと少しの時点で、周囲の人々がもうダッシュを掛け始めました。京葉線の発車メロディーは長いと思い余裕でいたら、まさかの2秒で即切り・・・。で、快速は無情にも発車してしまいましたが、次の各駅停車が209系500番台で20周年ヘッドマーク付き。乗り遅れてかえって良かったです。209系に揺られて新浦安へ。ここで、学生時代の友人と合流して何故か市川へ移動。市川で一杯やってから上野公園へ花見に行く話しになり移動・・・。みんなsuicaなのに私は「18きっぷ」なので有人通路経由でモタモタ・・・。まぁ、総武線快速に間に合い良かったですが・・・。一番後ろの車両が空いていたのでボックス席に乗車。錦糸町で乗り換えかと思ったら、2回も乗り換えるのはイヤということで東京駅まで乗車して山手線で上野へ・・・。
 上野公園は混んでいました・・・。まぁ、花見に来たので宴会をやるつもりは無かったものの・・・。まぁ、一杯やりたくともなる訳で、本当に一杯やって解散・・・。上野駅の通路でお別れです。何か学生時代の卒業式後に戻った気分・・・。
 上野からは、山手線へ新宿へ移動します。この時間帯(22時過ぎ)ですので内回りは7分間隔・・・。それでも、強運にも6ドア車に着席できました。山手線で6ドア車に着席できるのは最後かもしれませんね。

ホリデー快速河口湖2号(河口湖15:43−新宿18:04)
 

ヘッドマーク付きの京葉線
 

上野公園で花見
 

「桜まつり」開催中
 

動物イルミネーション

夜桜見物

■2日目【4月4日(日)】
■183系夜行列車で新潟へ
 新宿からは、快速ムーンライトえちご号に乗車します。このダイヤ改正で、183系幕張車が快速ムーンライトえちご号に使用されることになりました。今日は、183系あずさ色・189系あずさ色と乗車できる事になります。183系幕張車(旧あずさ色)は、転属以来初めての乗車になります。新宿を発車して池袋を過ぎて大宮を発車しても隣に誰も来ません。深夜の高崎線を進み高崎駅に停車します。高崎で臨時急行能登号を退避します。ホームでしばらく背伸びをしていると、4つ目ライトが接近・・・。本日の急行能登号は、485系T18編成のようです。ホームは撮影の人ですぐに混みあいました。急行能登号を先に通して、快速ムーンライトえちご号が発車します。隣は誰もいません。ただ、指定席は満席を案内しています。上越国境を越えて長岡に着きました。隣に乗客が来ました。少し寝て気がつくと新津で降りました。こういう始発列車代わりの利用方法もあるんですね。おかげで、大部分の区間を1人で快適に利用できました。
 
 新潟からは、快速の村上行に乗車します。こちらは、「青春18きっぷ」の北上組に利用されている列車ですが、今日は空いています。おかげで村上までゆっくりと寝れました。村上から同じ車両を使う新潟方面吉田行に乗車します。折り返しですぐに乗れましたので新発田まで快適に寝れました。
 新発田からは、羽越本線に乗り換えます。羽越本線には、1日1往復115系の列車があります。(その他は全て気動車)ということで、貴重な115系で羽越本線(新発田−新津)を乗車しようと思いましたが、まさかのポイント不具合でダイヤ乱れ。新発田6:06の新津行がまだ停車しています。新発田について数分後、遅れていた始発の新津行が発車、この後の列車は発車不明とのことで、115系を諦めて始発の新津行に乗車しました。この列車の先頭は、首都圏色のキハ47でしたのでもちろん先頭車に乗車して、朝の羽越本線を新津へ向かいました。新津到着後、115系使用の普通列車は定刻より4分遅れて新津到着6分後に続いてきました・・・というオチ。でも、キハ47系首都圏色に乗れたのは収穫でした。新津からは、115系の普通で新潟へ向かいます。

ムーンライトえちご号(新宿23:10−新潟4:51)
 

高崎では急行能登号を退避
 

快速(新潟4:56−村上5:52)
 

普通(村上6:17−新発田6:52)
 

普通(新発田6:06/6:56−新津6:41/7:31)

普通(新津7:39−新潟7:59)
※時刻が並んでいる右側の時刻は、実際に遅延した時刻です
   


■SLばんえつ物語号の乗車して帰路へ
 今年も4月3日からSLばんえつ物語号の運転が始まりました。ここ数年は、運転開始2日目に乗車する機会が多いのですが、今年も運転開始2日目の4月4日に乗車しました。まずは、先頭部の撮影をしてから初めて運転台を見学しました。その後、車内で発車を待つと時刻通りSLばんえつ物語号は、新潟駅を発車しました。新津を定刻に出るといよいよ磐越西線に入ります。1号車はほぼ満席の盛況ぶりですが、号車が後ろになるにつれて空席が増えてゆき7号車は結構空席があリました。私のボックスも4人しっかり埋まっていましたので、3号車の知人の方のボックスにお邪魔させていただきました。3号車まで来ると相席の可能性も減っているようで、会津若松まで誰も来ませんでした。
 五泉を出ると美しい残雪が残る山々を背景に阿賀野川に沿って列車は進みます。新緑の時期も良いですが、この早春の風景を楽しむのもここ数年密かな楽しみになっています。津川駅で少々停車して撮影タイムとなります。撮影タイムが終わると、列車次の停車駅の日出谷に停車します。残念ながら、日出谷駅の名物だった「とりめし」ですが販売が終了しました。山都で最後の小休止をして列車は一気に山を下ります。喜多方では、大勢の乗客が下車しました。喜多方を出ると会津盆地を快走します。会津地方も良い天気で、本日はSL列車の乗車日和になりました。終着の会津若松に定刻に到着して、今年のSLばんえつ物語号の乗車も無事に終了しました。
  
 会津若松で知人の方々と別れ、ここからは1人で帰路につきます。まずは、磐越西線で元来た線路を戻り新津へ向かいます。本日は、キハ47系+キハ40系の2両編成です。磐越西線frキハ40系に乗ったことが無いので、本日はキハ40系に乗車しました。車内は、座席が半分強ぐらい埋まる乗車率でした。喜多方からの乗車もありましたが、次の山都で大勢降車したので車内はゆったりと乗車できる乗車率になりました。残雪残る山々を背景に西日を浴びて光る阿賀野川に沿って、のんびりとキハ40系のエンジン音を楽しんでいると、列車は五泉に着きました。五泉からはかなり乗車がありまして再び車内が活気つきました。
  
 新津からは快速くびき野4号に乗車します。485系特急電車使用で、あらかじめ指定席を確保したのでゆったりと座れます。特急並みの速度で走るお得な快速電車に揺られて直江津へ向かいます。車窓は、西日の夕日から夜に変わり淡々と進みます。残念だったのは、日本海沿いを走る時間帯が日没後だったことでしょうか。5月下旬くらいなら日没を見ながら日本海沿いを走るかもしれません。
 直江津で、約1時間待って長野行に乗車します。接続の特急北越10号は、またしても国鉄色のT18編成でしたが、ホームが離れているので見送るだけでどうする事も出来ませんでした。直江津からの普通列車は115系6両編成で、先頭部の1号車のみ空いていて1人1ボックスで快適に過ごせました。直江津を特急北越10号からの接続待ちで2分遅れて発車しましたが、高田・新井・二本木と停車時間を短縮して、長野県に入り黒姫からは定時運転に戻りました。夜の国道18号線を見ながら、豊野の手前で小布施町・須坂市の夜景が綺麗に見えると長野に戻ってきた実感が湧きました。豊野を過ぎて終着の長野駅には時刻通り到着しました。
 これで、2010年春の「青春18きっぷ」の旅も無事に終了しました。

SLばんえつ物語号(新潟9:43-会津若松13:31)
 

早春の阿賀野川に沿って会津へ・・・
 

会津若松に到着
 

普通(会津若松14:33−新津17:07)
 

快速くびき野4号(新津17:19−直江津19:00)

普通(直江津19:58−長野21:32)

■その他
■2010年春の「青春18きっぷ」

2010年春の「青春18きっぷ」
 2010年春の「青春18きっぷ」も無事に5回分の使用が終了し、今後はアルバムの中で余生を過ごします。

今季の「青春18きっぷ」使用成果
 1回目:リゾート八ヶ岳号乗車(甲府)
 2回目:ありがとうキハ52号乗車(糸魚川/南小谷)
 3回目:SL村上ひな街道号乗車(村上)
 4回目:富士急行線乗車(大月/東京)
 5回目:SLばんえつ物語号乗車(新潟/会津若松)