3:ガタゴト日誌(旅行記) 作成日:2009年 9月11日(金) 

 2009年夏「青春18きっぷ」の旅A

信州南北ローカル線と佐久間レールパークの旅

2009年 9月 5日(土)から2日1夜行


新城駅に停車中の快速佐久間レールパーク1号
  

 「青春18きっぷ」の残り2回を活用して何処へ行くか考えていたところ、117系(JR東海所有)が国鉄色に変わる情報が入りました。本来なら1週間前の8月29日・30日だと撮影会もありましたが、9月6日の佐久間レールパーク1号の指定券が手に入りましたので、前回見ることが出来なかったクハ111の見学も兼ねて再度訪問する事にしました。ついでに飯田線を全線乗車すると共に、前日に大糸線に全線乗車して一つの旅で、長野県の南北を走るローカル線の旅を計画しました。

■1日目 9月5日土曜日


■189系妙高号でまずは北上
 須坂から普通電車で長野駅へ向かいます。3500系2両編成ですが、部活や補習に向かう高校生で混雑していました。私は、辛うじて須坂から座れ3500系の乗り心地を楽しむことが出来ました。3500系は、座席がフカフカしていて座り心地は良いです。
 
 長野から189系使用の「妙高1号」に乗車します。183系・189系の定期列車は、「妙高」のみですので、なかなかの人気です。長野を出た「妙高1号」は、7割程度の高い乗車率で発車しました。しかし、半数以上が次の北長野で降りてしまいました・・・。続いて、豊野でも降車が多く車内も空いてきました。豊野を出ると山岳地帯に入ります。妙高高原から再び乗車が多くなるも新井で、快速くびき野号に乗り継ぐ乗客が下車してしまいます。新井から先、北新井・脇野田・高田からは大勢の乗客があり、まぁまぁの乗車率で直江津に到着しました。
 
 直江津では、5分の乗換えで北陸本線の高岡行に乗り換えです。419系の通称「食パン電車」でした。発車間際のため進行方向側の窓側には座れませんでしたが、先頭車両の進行とは逆の窓側に座れました。座ってから気が付きました「弱冷車」ということを・・・。まぁ、糸魚川までですので気にせず乗る事にしました。日本海を見ながら西へ移動します。谷浜あたりの景色は良いですね〜。トンネル駅の筒石駅を見ながら過ごすと、直流と交流の分かれ目で室内灯が消える儀式が終わると、列車は糸魚川駅に到着しました。「弱冷車」を選択したのですから仕方ないのですが、やはり外の方が涼しかった・・・・。

長野電鉄普通(須坂7:12−長野7:40)
  

長野駅を出発します
 

妙高1号(長野8:11−直江津9:41)
 

直江津で北陸本線に乗換
   

普通(直江津9:46−糸魚川10:26)
 

日本海を見ながら西へ・・・
 
   
■初秋の大糸線の旅
 大糸線の北側の基点駅となる糸魚川駅に到着しました。足早に大糸線ホームへ行くと、すでにキハ52が停車していました。本日は、黄・青ツートンの車両です。車内はいるとビックリ。すでに、ほとんどの席が埋まっています。辛うじて進行方向の通路側に座ることが出来ました。その後も、先ほどの普通列車から続々と乗り換え客が移動してきました。先頭部のドアから下車して正解でした。座席を確保した後は、ゆっくりとレンガ車庫やキハ52の撮影をします。
 大勢の立席客を出したキハ52は、糸魚川駅を発車して姫川に沿って南下してゆきます。夏もそろそろ終わりなのか、沿線の木々の緑も徐々に薄くなってきました。糸魚川を出ると途中での乗り降りも少ないので、このまま南小谷まで混雑が続くでしょう。キハ52は、快調にエンジンを唸らせてトンネルを潜り橋を渡り、JR西日本とJR東日本の境界となる南小谷に到着しました。
 
 南小谷からは、JR東日本の区間に入ります。車両も国鉄型気動車から新型電車に変わります。先ほどのキハ52は折り返し糸魚川行になりますが、ものすごい混雑で発車してゆきました。これには乗らないでよかったと思います。さて、E127系2連の松本行きですが、今回はロングシートでの移動となります。2両編成ですでに7割も席が埋まっていて、ほとんどが糸魚川からの乗客で松本までこの状態が続くでしょう。南小谷を発車した列車は、北アルプスに沿って進みます。白馬で少々停車したので休憩のため外に出てみます。この辺は、かなり涼しいですね。白馬の時点では、まだ僅かに空席がありましたが、信濃大町を出ると混雑し始めます。有明からは、車掌が乗務しますので停車の段取りも良くなります。穂高・豊科から大混雑となりましたので、有明から車掌が乗務するのは正解です。大糸線の各駅停車の旅も、梓川を渡ると終盤です。さすがに、南小谷からロングシートだと疲れます。北松本を出ると、篠ノ井線と平走して松本に到着しました。

大糸線の北側の基点「糸魚川」
 

名物のレンガ車庫
 

普通(糸魚川10:43−南小谷11:43)
 

姫川に沿って進みます
 

JR東日本・西日本の境界駅「南小谷」
 

気動車(右)から電車(左に乗換)
 

普通(南小谷11:57−松本14:17)
 

大糸線南側の基点「松本」
 
   
■2階建てホリデー快速で新宿へ
 松本から普通列車高尾行に乗り換えます。諏訪湖新作花火大会の影響で混雑が予想されましたが、松本駅では臨時列車に誘導しているようで、高尾行は大した混雑にはなりませんでした。車端部のボックスが空いていたので、そこに座り小淵沢へ向かいます。流石に、南松本から岡谷までは乗客が多く混み合いましたが、上諏訪で大量下車があり空いたかと思われましたが、茅野から座席が埋まる程度に再度混雑してそのまま小淵沢に到着しました。
 
 小淵沢からは、ビューやまなし号に乗車します。この列車、富士見へ一旦回送されて進行方向を変えて戻ってきます。まだ、回送が小淵沢を出ていないので215系の編成写真を撮影します。その後は、ホームでひたすら待ち続けます。3番目ですので2階席の窓側に座れそうですが、後ろを振り返ると自由席はすごい行列になっています。小淵沢には、発車の直前に入線してきてすぐに発車します。ドアが開く同時に2階席の確保に成功しました。オール2階建て車両の威力か、あれだけいた人が乗っても2階席にも1階席にも空席が少々ありました。夕暮れの中央本線を新宿へ向けて快調に進みます。もう、新宿まで乗換えが無いので楽です。甲府を過ぎて座席がほぼ埋まり新宿へ一直線・・・。と書きたいところでしたが・・・。
 
 藤野駅で公衆立ち入りが発生して、この列車は四方津駅で抑止となりました。隣の線には、さきほど小淵沢まで乗車した442Mが同じく抑止で停車しています。安全確認中という事ですが、なかなか発車しません。ようやく22分遅れて四方津を出ました。442Mが先行かと思われましたが、ビューやまなし号が先発となりました。その後は、遅れを取り戻すかのように列車は進みます。八王子から先は、快速電車の合間を縫うように新宿へ向かいますが、立川などで快速電車を退避させて先行しましたので快速電車からの乗り換え客で、最後の区間は結構混雑しました。
 
 新宿に到着後は、中央線快速電車に乗車して東京に到着しました。

普通(松本14:25−小淵沢15:44)

小淵沢で乗換
 

富士見へ回送される215系
 

ビューやまなし号、3号車2階席を確保
 

四方津で抑止(先行の普通も抑止)
                   ※藤野駅公衆立入の影響

ビューやまなし号(小淵沢16:17−新宿18:53)
                       ※遅延:新宿19:16

新宿で乗換
 

189系「日光84号」回送
 

中央線快速(新宿19:24−東京19:37)
 

長野から11時間26分で東京に到着
 
   
■夜の東京散歩
 東京では、快速ムーンライトながら号の発車まで余裕があります。まずは、上野へ移動して前回と同じ店で夕食を摂ります。その後、寝台特急あけぼの号の撮影をします。今回で4回目ですが、4回連続でEF64−37牽引でした。この機関車とは縁があるようです。
 
 その後、新橋へ移動しようとしましたが、山手線が人身事故で運転見合わせ中。京浜東北線は大混雑と言う状態でしたが、空いている電車のタイミングを計り着席に成功。新橋へ移動します。新橋から「ゆりかもめ」で台場へ移動します。この時間だと流石に空いているようで、ボックスに余裕で着席できました。台場から歩いて数分で海辺に出ます。ここが、東京タワーとレインボーブリッジが見える夜景の綺麗なポイントです。ただ今、東京タワーは青色のライトアップになっています。22時になると通常のライトアップに戻されます。これも撮影して、再び東京駅に戻ります。東京駅は、22時40分と絶妙に良い時間帯に到着しました。10番線へ移動しても、まだ先発の普通列車が停車していて、今夜の宿の快速ムーンライトながら号はいません。

今夜の「あけぼの」はEF64−37号機
 

寝台特急あけぼの号(客車側)
 

台場へ移動。東京タワーが青のライトアップ
 

22時になると通常の色に
   

東京から大垣へ・・・
 

ムーンライトながら号(東京23:10−大垣5:55)
 
   

■2日目 9月6日 日曜日


■189系夜行快速で中京へ。
 189系快速ムーンライトながら号は、東京から大垣へ向けて順調に運転しています。今日は、満席ということですが私の隣に誰もいません。横浜を過ぎても誰も来る気配すらありません。そうこうしているうちに小田原に到着しました。小田原ではすぐの発車と言う事でしたが、横須賀線一部運休と山手線人身事故の救済として1:05まで停車となりました。前回も、小田原で1:10まで救済のため停車となりましたので、首都圏で遅延が生じた場合は小田原で後続列車の待ち合わせをするようです。今夜も、先頭車には大勢のファンが集まり大盛況でした。
 
 小田原を出た快速ムーンライトながら号は、東海道本線を順調に進みます。遅れは出ていますが、この先運転停車で余裕時間がたっぷりあるので100%遅延は吸収できます。途中の熱海(運転停車)での乗務員交代も速やかに終わりすぐの発車となりました。私の席は、冷房の空調が寒くもなく暑くもなく良い場所でしたので、岐阜の手前まで寝ることが出来ました・・・・。
 夜明けを迎えた岐阜付近を走行している快速ムーンライトながら号は、遅れも回復して時刻通り運転しています。隣は誰も来なかったかと思われましたが、間違いなく使用した形跡があるので静岡あたりから名古屋まで乗車したのでしょうか。全く気がつきませんでした。列車は、夜明けの東海道本線を進み大垣に到着しました。大垣ダッシュを余裕で見送り一晩を共した189系H101編成をじっくりと眺めました。
 
 大垣からは、ホームライナー豊橋32号で名古屋へ戻ります。373系3両編成で、乗車整理券を買う時間が無いので車内で購入しました。乗客は、日曜日も手伝ってほとんど乗車しておらず名古屋まで快適に373系の乗車を楽しむ事が出来ました。
 

小田原で1:05まで停車を延長
 

189系から見る夜明け
 

大垣に到着
 

大垣から今日の旅が始まります
 

樽見鉄道
 

ホームライナー豊橋32号(大垣6:12−名古屋6:52)
 

名古屋で乗換
 

しばらく構内で駅撮り
 
   


■佐久間レールパークと飯田線の旅
 名古屋から佐久間レールパーク1号に乗車します。飯田線の中部天竜まで直通の臨時快速です。指定席の確保も難航をきわめてようやく確保できました。名古屋を数分遅れて発車した佐久間レールパーク1号は、朝の東海道本線を豊橋へ向けて走ります。名古屋を出て停車駅などの案内が終了すると、金山に到着します。私は、3号車に乗車したのですが、車内は空席がかなりありました。
 
 飯田線の南の基点となる豊橋からは列車の新城駅での停車時間でようやく撮影チャンスが出来ました。先頭部は、架線柱の陰が入ってしまい残念でしたが、美しい国鉄色の117系を十分に撮影できました。新城から指定席もまとまった乗車があり、空席も少なくなってきました。列車は、豊川を渡り山間に入ってきました。山間の方が、景色が良いので撮影するファンの方も増えてきます。長篠城跡が見てくると列車は、本長篠駅に停車します。本長篠駅でも島式ホームながら撮影のチャンスがありました。本長篠を出ると指定席の空席も少なくなります。進行方向が変わります。豊橋では、多少は指定席にも乗客が乗りましたが、まだ座席には余裕があります。最後の停車駅となる湯谷温泉を出ると指定席は満席になりました。ここで、お待ちかねの乗車証明書の配布が始まります。指定席に無効印を押してから乗車証が渡されます。9月は、111系が特別公開車両ですので、クハ111−1がデザインされた乗車証でした。乗車証を貰えば中部天竜は目前です。後は、117系の乗り心地を楽しんでいると天竜川が接近してきて、列車は中部天竜駅に定刻に到着しました。
 なるほど、駅構内には水色の国鉄色となった119系が停車しています。佐久間レールパーク1号は、車内点検が終了すると留置線へ引き上げます。
 
 中部天竜駅は、駅構内の佐久間レールパークを見学します。前回は、クハ111−1が整備中のため見ることが出来ませんでしたので、念願かなっての見学となりました。7月に見学したばかりなので、今回は焦らずにゆっくりと車両を見たり撮影したりして過ごしました。今日は、前回と違い天候に恵まれて絶好の見学日和となりました。
 
 本日は、飯田線を全線走破するため北上します。12:40発の天竜峡行は、3両のところ本日に限り1両切り離し2両にて運転するということで、ホームの乗客も不満顔・・・。やってきた天竜峡行は大混雑状態でしたが、中部天竜で降りる降りる。結局、あれよあれよと進行方向の窓側に座れました。これで一安心です。2両となった列車は、立席も出る大盛況で天竜川に沿って進みます。途中の小和田駅で大勢の下車がありまして、立席もほぼ解消された感じです。列車は、ゆっくりと飯田線を北上し天竜峡に近づきます。乗り換えの準備を・・・と思った時に天の声が・・・。「この列車は、そのまま天竜峡14:35発の上諏訪行きになります。」これで、辰野まで安心して座ってゆけます。
 
 天竜峡では、30分停車します。ほとんどが「青春18きっぷ」の乗客ですので、駅の外へ出てリフレッシュしています。天竜峡での下車も多く立席はほぼ解消されました。天竜峡を出ると川下りの船を見ながらのんびりと進んで行きます。飯田の手前の下山村駅に着きました。飯田線と競争が出来るあの駅です。今日は・・・2名いました。(目視で確認できただけ)一目散に走ってゆきました。頑張ってほしいところです。列車は、飯田駅で9分停車して北上します。先ほどの飯田線との競争のゴールとなる伊那上郷に着きました。無事に間に合ったようで何よりです。列車は、元善光寺を過ぎて七久保まで来ると西日が強くなりました。もう秋なのですね。伊那松島を出ると徐々に夕暮れになってきます。もはや、ここまで来ると乗るのも疲れました。飯田線の北の基点となる辰野に到着したときには、JR東日本の駅名板も見られて心底ホッとしました。

佐久間レールパークの始発駅「名古屋」
 

佐久間レールパーク1号(名古屋7:20−中部天竜10:34)
 

豊川を渡ると豊橋に到着
 

飯田線の南の基点「豊橋」
 

新城駅で撮影タイム
 

中部天竜で途中下車
   

中部天竜に国鉄色の119系が
 

佐久間レールパークを見学
  

普通(中部天竜12:40−天竜峡14:05)
 

天竜峡で休憩(車両は直通)
  

普通(天竜峡14:35−辰野17:17)
 

天竜川に沿って北上
 

飯田で少々停車
 

七久保まで来ると西日に
 

日も暮れ始め飯田線の旅も終盤・・・
 

飯田線北の基点「辰野」
 
   


■長野への帰路は115系
 飯田線の全線乗車を終えて辰野駅で下車します。普通列車のみで、塩尻・松本・長野方面へ行く場合には、辰野で乗り換えれば早い時間帯もあります。まさに、この時間帯です。でも降りた人は僅かでした。
 辰野からは、辰野始発の長野行きに乗車します。中央本線の旧線(小野)を経由しますが、乗り換え無しで長野駅まで戻れます。3両編成で非リニューアル編成の115系は、今回の旅の最後に大変相応しい編成です。辰野を出ると、9月ですのですぐに日暮となりました。塩尻を過ぎて松本から結構良い乗車率になりました。松本を出た列車は、夜の篠ノ井線を長野を目指して走ります。途中の明科・聖高原で大勢の乗客が降りて車内も空いてきました。冠着を出てトンネルを通過すると、美しい善光寺平の夜景が見えて来ました。長野へ帰ってきたと実感する瞬間です。姨捨駅を過ぎると列車は勾配を下り始め篠ノ井につきます。ここまでくれば長野も目前です。犀川を渡り、安茂里を出ると終着の長野に19:49定刻に到着します。
 
 長野では、終着駅の余韻に浸るい暇もなく2番線から「ミドリ」口を通過して長野電鉄長野駅へ急ぎます。5分の乗り継ぎで19:54の信州中野行があるので、これにギリギリ間に合いそうです。走って走って走りぬいて、あらかじめ準備しておいた回数券で改札を入ると、まだ19:51のB特急が停車していました。迷わずB特急に乗車しました。まさか、2分の乗換が成功するとは思いませんでした。2000系A編成に揺られてやっと旅の余韻に浸る事が出来ました。須坂で、特急券分だけ清算して2009年夏の「青春18きっぷ」の旅も無事に終了しました。

普通(辰野17:53−長野19:49)
    

今季「18きっぷ」の最後の相応しい座席
 

辰野を出ると日も暮れました
   

姨捨まで戻ってきました
   

無事に長野に到着
 

B特急(長野19:51−須坂20:39)
 ※時間の都合で別の日に撮影した画像です。
   

■その他


■役目を終えた「青春18きっぷ」
 今季の「青春18きっぷ」の旅も無事に終了しました。やはり、快速ムーンライト九州号などの西日本方面の夜行快速の廃止が響き、広範囲の移動は出来ず関東・中京地方の遠征で終了しましたが、それでも十分に元を取り活用する事が出来ました。
 今回も、5回共にノーワープを達成しました。これからは、アルバムの中で余生を送ります。