2009年春「青春18きっぷ」の旅A
春の旧型客車とSL列車の旅
2009.4.4〜4.5

新潟駅で発車を待つSLばんえつ物語号
   
■長野から塩山へ
 2009年春の「青春18きっぷ」で最後の2回分は、レトロ桃源郷とSLばんえつ物語号に乗車します。普通列車しか乗車できませんが、だいたい「土日きっぷ」(18000円)と同じような感じで回れます。但し、普通列車しか利用できないので時間がかかりますが、「青春18きっぷ」2回分(約4600円)で行くことが出来るのは大変な魅力です。
  
 長野から、普通列車甲府行に乗車します。甲府まで乗り換え無しで行かれるので便利です。長野を出た時点では、空席もあり空いていましたが篠ノ井から混み始めて明科からはかなりの混み具合となりました。松本でも、降りた以上に乗車客が多く混雑はほとんど変わりません。松本を出て塩尻で、特急しなの号・特急あずさ号の通過待ちをします。塩尻からの乗車も多く車内はさらに混雑してきて暑くなります。中央東線に入り、岡谷・上諏訪で混雑の緩和が期待されましたが、乗ってくる一方でますます混んできます。結局、甲府まで混雑した状態で到着します。甲府駅の手前で、停止信号のため5分ほど停車します。どうやら、遅れてきた特急スーパーあずさ号と、通過待ちの普通列車でホームが埋まっているようです。特急スーパーあずさ号と普通列車が続いて通過すると、列車は5分遅れで甲府に着きました。甲府では、発車メロディーにせかされて、慌しく同じホーム向かいの115系に乗車します。115系長野車の6連(C編成)でした。車内は混んでいましたが、辛うじて進行とは反対ながらボックスに座ることが出来ました。この列車に揺られて塩山まで向かいます。塩山駅についてまずしたことは、トイレに行った事です。やはり約3時間40分トイレにいかれないのはきついですね。
  
 塩山からは、甲府へ戻る形で、レトロ桃源郷2号に乗車します。。EF64に引かれた旧型客車の旅もいいものです。沿線には、桃の花が咲いていて春らしい沿線風景が続きます。途中の山梨市と石和温泉で停車時間があります。この列車は、運転時間より停車時間の方が長い感じもしますが、その間に撮影も出来るので大変助かります。車窓も桃畑から市街地に入ると終着の甲府に到着します。甲府に到着して、車内点検が終了すると列車は電留線へ引き上げてゆきました。
 この列車では、長野在住の知り合いと偶然にも席が近くになり、いろいろお話させていただきました。

普通列車(長野8:22−甲府11:39)
  

普通列車(甲府11:41−塩山12:01)
 

レトロ桃源郷2号(塩山12:23−甲府13:19)
 

沿線の桃畑
 
※時刻は、時刻表上の所定時刻です。 
   
■甲府市内散策
 レトロ桃源郷3号の発車まで時間がありますので、甲府駅前を散策します。歴史公園を見た後は、舞鶴公園へ足を進めます。甲府は、ちょうど桜の花が見頃でしたので花見も出来ました。桜の花を見ながらゆっくりとした時を過ごし甲府駅に戻ります。甲府駅前の武田信玄公像を見学した後は、改札前で山梨在住の知人と合流してレトロ桃源郷号で1往復します。
 

歴史公園(山手渡櫓門)
 

甲府は桜が満開でした
 

舞鶴公園
  

武田信玄公像
 
   
■旧型客車の旅
 甲府からレトロ桃源郷3号に乗車します。1号車は、スハフ32が入っていましてなかなか人気のある車両です。他の車両は、空席があってもこの車両だけは、かなりの席がこの車両だけ埋まっています。甲府を出た列車は、酒折を過ぎて石和温泉に停車します。天気は急激に悪くなり雨模様となっていますが撮影に出ます。石和温泉を出ると、だんだん桃畑が多くなってきます。沿線も撮影こられた方が大勢います。
 山梨市でも停車時間があります。山梨市といえば、ホームにある桃の像との組み合わせで、雨の中でもこの場所だけは人気がありました。山梨市を出ると桃畑が広がります。天候が良くないのが残念ですが、スハフ32から見る桃畑は、昭和の時代にタイムスリップした感じでした。スハフ32に乗車すると時間が流れるのは早く、あっと言う間に塩山に到着しました。
  
 塩山からの帰路は、レトロ桃源郷4号に乗車します。流石に時間帯のせいか車内には空席が目立ちます。この列車、塩山を出ると山梨市、石和温泉も僅かな停車でスイスイ進んでゆきます。あいにくの雨模様で露出が無いのか、沿線で撮影する人もかなり減りました。列車は、甲府の一駅手前の酒折駅で21分ほど運転停車します。ドアは開きません。この駅で、普通列車と特急列車を退避して酒折駅を発車します。数分ほど走行して終点の甲府に到着しました。ホームに余裕が無いため、車内点検終了後はすぐに電留線へ引き上げました。
  

レトロ桃源郷3号(甲府15:17−塩山16:39)
 

乗車したスハフ32車内
 

レトロ桃源郷4号(塩山16:59−甲府17:49)
 

菜の花と桃の花の共演
 
※時刻は、時刻表上の所定時刻です。


■東京経由で新潟へ
 甲府から旅を再開します。115系6連の高尾行きは115系長野車C編成です。一番最後部の6号車は、空いていて1ボックスを2名で利用できました。途中の石和温泉で、知人が下車して再び1人で新宿を目指します。このルートは、先月も利用したりルートですので特に長く感じる事も無く、列車は淡々と高尾を目指して運転します。この時間帯は空いているのか、相席になる事無く高尾まで乗車できました。高尾から、中央特快に乗り継ぎます。八王子から乗車率が上がり、立川−新宿間での乗車が最高乗車率になりましたが、高尾から座れているので心配もありません。
 
 東京から上野へ移動して、寝台特急あけぼの号の撮影をします。このダイヤ改正から牽引機がEF64の変わりましたので、EF64が牽引する「あけぼの」の初撮影となります。今日の機関車は、EF64−37でした。茶色(ぶどう色)のEF64が牽引する寝台特急あけぼの号を見ると不思議な間隔でした。上野駅も大勢の方が撮影に訪れており混みあいました。撮影後は、上野公園へ夜桜見物に出かけます。21時過ぎでしたが、大勢の人が夜桜見物に訪れていました。
 
 上野から新宿へ移動して、今夜の宿となる快速ムーンライトえちご号に乗車します。臨時列車に格下げされて、乗車率の低迷が心配されましたが、今夜は満席ということでした。新宿を出て池袋、大宮で、かなりの乗客が乗ってきましたが、私の隣は空いたままです。高崎で、急行能登号の通過を待って列車は上越線に入ります。高崎を出ても私の隣には誰も来ません。午前2時ごろに、ようやく車内改札がありましたので「青春18きっぷ」にスタンプを押してもらえました。列車は、淡々と走り新津に着くまでは何とか寝ることが出来ました。
 

待機中のお座敷電車「華」
 

普通列車(甲府18:08−高尾19:40)
 

中央特快(高尾19:46−東京20:43)
  

寝台特急あけぼの号
  

上野公園へ夜桜見物
 

ムーンライトえちご号(新宿23:10−新潟4:51)
 
※時刻は、時刻表上の所定時刻です。
   
■早朝の時間調整
 ムーンライトえちご号で新潟に着きましたが、何分にも時間が早すぎてやることが無いので、信越本線の始発に乗車します。この列車は115系2両編成ですが、「18きっぷ」の時期は混雑するようで2両編成の列車は、満席の状態でした。新津で下車して、羽越本線に乗り換えます。キハ110系2両の酒田行です。こちらは、空いていて1人がけの席を確保できました。キハ110系気動車に揺られて羽越本線を走り新発田で下車します。
 新発田からは、E127系6連の普通に乗車します。6両編成は長いような気がしますが、途中駅からの乗車が多く6両でちょうど座席が埋まる程度の乗車率でした。これで、ちょうど一周して新潟に戻ってきました。時刻は、7:29ですので、仮眠として利用してもちょうど良い時間帯に新潟駅に戻ってこられます。
 新潟駅の新幹線口近くのファーストフード店で朝食としました。携帯の充電も出来るかと思いましたが、コンセントは未装備だそうで少しあてが外れました。朝食を済ませると新潟駅に戻ります。

普通列車(新潟5:18−新津5:36)

普通列車(新津6:16−新発田6:44)
 

普通列車(新発田6:52−新潟7:29)
 

特急いなほ4号と急行きたぐに号
 
※時刻は、時刻表上の所定時刻です。

         

■SLばんえつ物語号〜帰路へ
 SLばんえつ物語号も今年で運転開始10周年となりました。今回は、早めにSLばんえつ物語号に乗車しておこうと思います。SLばんえつ物語号が運転を開始して10周年ですが、4月にSLばんえつ物語号に乗車するのは初めてだと思います。本日は、米坂線直通の臨時こがね花回廊号も運転されるので、新潟駅6番・7番ホームは人出も多いです。ただ、朝発生した信号トラブルの影響がまだ残っていて各線で遅延やホーム変更が続いています。「きたぐに」と「いなほ4号」などの、イレギュラーな並びも見ることが出来ました。
 接続列車待ち合わせの関係で少々発車が遅れましたが、臨時こがね花回廊号に続いて新潟駅を発車しました。新潟駅を遅れて発車したためか、結構速度を上げて運転しています。新津では、停車時間を調整して定刻の発車となりました。ここからは、磐越西線に入ります。残雪こそ無いものの、まだ早春の阿賀野川に沿って進みます。時折梅の花が咲いているのが見えるほかは、まだには少し時間があるようです。日出谷では、「とりめし」を購入します。食事が終わる頃、列車は会津盆地に入り終着の会津若松に到着します。
 
 会津若松からは、帰路につきます。まずは、磐越西線で元来た線路を戻り新津へ向かいます。キハ47系2両の車内は、座席が半分強ぐらい埋まる乗車率でした。喜多方からの乗車もありましたが、次の山都で大勢降車したので車内はゆったりと乗車できる乗車率になりました。西日を浴びて光る阿賀野川に沿って、のんびりとキハ47のエンジン音を楽しんでいると、列車は五泉に着きました。五泉からは乗車がありまして、再び車内が活気つきました。
 新津からは、か快速くびき野4号に乗車します。485系特急電車使用で、指定席を確保したのでゆったりと座れます。特急並みの速度で走るお得な快速電車に揺られて直江津へ向かいます。車窓は、西日の夕日から夜に変わり淡々と進みます。長岡−柏崎間だけ乗車率が高く相席となましたが、それ以外は1人でゆったりと直江津まで過ごせました。
 直江津で、約1時間待って長野行に乗車します。接続の特急北越10号は、またしても国鉄色のT18編成でしたが、ホームが離れているので見送るだけでどうする事も出来ませんでした。直江津からの普通列車は、115系6両編成で先頭部の1号車は、空いていて1人1ボックスで快適に過ごせました。黒姫から長野県に入り、豊野の手前で小布施町・須坂市の夜景が綺麗に見えると長野に戻ってきた実感が湧きました。豊野を過ぎて、終着の長野駅には時刻通り到着しました。
 
 長野駅到着を以って、2009年春の「青春18きっぷ」の旅も全て終了しました。今季は、新幹線・特急は利用しない「ノーワープ」を目標にしました。今回は、途中で新幹線、特急を使用する事無く「ノーワープ」の目標を達成できて良かったと共に、今後に自信がつきました。
  

こがね花回廊号
 

SLばんえつ物語号(新潟9:41−会津若松13:31)
 

日出谷の「とりめし」が昼食
 

一ノ戸鉄橋を通過
 

会津若松からは帰路に・・・
 

普通列車(会津若松14:33−新津17:07)
 

快速くびき野4号(新津17:19−直江津19:00)
 

普通列車(直江津19:58−長野21:32)
 
※時刻は、時刻表上の所定時刻です。

         

■役目を終えた「青春18きっぷ」

  
 今回は、特に下車印を集める事はしませんでしたが、高松で1回だけ押されました。四国の方は、途中下車の管理もしっかりしているようです。
 こうして見ると、綺麗に使用したように見えますが、実際はかなり汚れていて捩れ角は丸くなっています。私と共に、長旅を終えた「青春18きっぷ」は、役目を終えてアルバムの中で余生を送っています。