土・日きっぷの旅

春の臨時列車乗り歩きの旅

2008.4.5〜4.6

今回の旅のメインである「SL山梨桃源郷3号」(山梨市駅)
 
 本格的な春を迎えた4月5日と6日は、「土日きっぷ」エリアでも多くの臨時列車が運転されました。今回は、主な臨時列車を乗り歩く「乗り鉄」を重視した旅をしました。初日は南東北方面、2日目は関東甲信越方面を回り「土日きっぷ」を存分に使用しました。
 
■ジョイフルトレインで米坂線の旅
 旅のはじめは、長野から「あさま502号」に乗車します。春休みが終わったところも多く車内は空いていました。上田・佐久平でも乗車はありますが、相席になるほどの混雑もありません。高崎からは、大勢の乗客が乗車しますが私は高崎で下車します。高崎での乗り換え時間はわずか3分で、12番線ホームへエスカレーターで上ったと同時に「たにがわ401号」が到着しました。高崎では1分止まるので最後尾まで急いで移動して、200系を撮影して発車ベルがなる最中に1号車から乗車して乗り換え終了。ほぼ満席の指定席とは対照的に、自由席はガラガラで3列席を1人で利用できました。この「たにがわ401号」は、ガーラ湯沢行きですので越後湯沢で下車して、Maxとき303号に乗り換えます。ダイヤ改正から200系10連からE4系8連に車両が変わりました。Maxになったので1階席なら自由席でも何とかなりそうですが、前回(200系時代)に痛い目にあっているので油断せずに指定を確保します。やはりかなり乗っているようで、2階席の指定席も空席が所々ある程度でした。
 
 新潟駅で新幹線から乗換えをします。快速SLばんえつ物語号も今年度の運転が今日からで出発のセレモニーが行われていますが、今日は乗車しません。本日乗車するのは米坂線に入る「こがね花回廊号」です。この列車は、ジョイフルトレインの「こがね」を使用します。3列シートのゆったりした車両で米坂線を走破します。新潟を出発して坂町からは、いよいよ米坂線に入ります。とたんに速度が落ちて、のんびりとしたローカル線の旅于となります。車内では、沿線の関川村の方々による「大蛇」(大したもん蛇)のねり歩きのイベントがありました。藁で作られた蛇ですが、まさか82メートルの本物は持ち込めませんので、ミニサイズの蛇が使われました。これが好評で、2回ほど行われました。米坂線で、ジョイフルトレイン「こがね」に乗車できるという夢のような時間は、瞬く間に過ぎて、列車は米沢へ向けて旅も後半です。山形鉄道との乗換駅になる今泉駅で最後の下車できる停車時間があります。こちらも歓迎行事が行われ「いもこんにゃく」とお茶が振るまわれました。
 今泉を出ると、観光案内放送と同時に「いもこんやく」が振舞われました。今泉を出ると終着の米沢は目前です。終着の米沢でも歓迎の行事が行われ、甘酒や日本酒などが振舞われました。長いと思った今回の乗車は、白昼に初めて米坂線に乗車した事も手伝って短く感じました。
 
 米沢からは、山形新幹線で福島へ向います。米沢から自由席に座るのは困難だと予想して指定席を確保しました。短い区間ですので「30分ぐらいで着きますが、本当に良いんですか?」と念を押されましたが、今回は指定枠が1列車分余っているので苦になりません。やはり、1区間だけですので窓側が確保できました。白昼の板谷峠を400系で通過できるのはあと何回あるでしょうか?。短いながら400系の乗り心地を楽しみます。車内は、ほとんどの席が埋まっています。やはり山形新幹線は人気があるようです。もう少し乗っていたかったのですが、乗り換えの都合で福島駅で下車します。
 

あさま502号 長野6:37−高崎7:30
 

たにがわ401号 高崎7:33−越後湯沢8:04
   

Maxとき303号 越後湯沢8:13−新潟9:03
 

こがな花回廊号 新潟9:41−米沢13:12
  

小国駅で小休止
 

つばさ116号 米沢13:42−福島14:16
 
   
■懐かしい車両で思い出の旅
 福島からは、583系を使用した「ふくしま花見山」に乗車します。583系は、まだ留置線に止まっているので写真撮影をしてから2番線へ移動します。なかなか列車は入線してこなく結局は発車5分前に入線して来ました。さて、この列車は全車自由席の快速列車ですので表示が気になります。側面の表示は、「臨時」だったので前面も「臨時」表示か〜。と内心期待せずに先頭部へ。先頭部には、シール式でちゃんと「ふくしま花見山」のヘッドマークが付いていました。入線から発車まで5分程度しかなく、先頭の写真を撮影しているともう発車の時間となります。福島を時刻通りに発車した列車は、仙台へ向けて走ります。福島を出ると白石駅に停車して次は名取駅に止まります。名取駅から終着の仙台までは各駅に停車します。車内放送も、福島発車時はオルゴールを使用したので特急の雰囲気満点です。車内は、鉄道ファンがほとんどで残りは「仙台シティーラビット」の臨時列車みたいな感覚で乗ってくる地元利用者で、肝心の花見で利用するような客層はほとんど見かけませんでした。車内は、1ボックスに1人又は1家族と空いています。列車は、快調に飛ばして特急気分を味わっていると急減速して15:15頃に止まってしまいました。しばらく停車した後に最徐行で越河駅まで短い区間を運転して15:20頃に再度停止してしまいました。車内放送では、踏切の非常ボタンが押されたため安全確認中とのことで、なるほどカーブの少し先に見える発光器が赤く光っています。結局、15:30に運転再開して発車しました。その後は、再び快調に飛ばして仙台へ向います。この遅れのままだと仙台からの東北新幹線の乗り継ぎも大丈夫そうです。仙台には、17分遅れて到着しましたが、私の行程には支障はありませんでした。
 
 仙台からは、やまびこ57号で古川へ向います。1区間だけの乗車ですので、自由席を利用します。4両ある自由席のうち、3号車・4号車は混雑していましたが1号車は空いていて無事に着席できました。本日の「やまびこ57号」は、E2系1000番台でした〜♪。普段は、乗る機会の無いE2系1000番台があたって嬉しいのですが、残念ながら次の古川まで13分の乗車です。せっかくのE2系1000番台の乗り心地を堪能する暇も無く古川で下車します。
 
 古川からは、キハ58系修学旅行色を使用する「おもいで湯けむり」に乗車します。キハ58系修学旅行編成は、2月に只見線に乗車して以来です。ホームへ行くとすでに列車は到着していました。この列車は、新庄を始発に鳴子温泉を経て仙台まで運転されています。今回は、東北新幹線との乗換駅となる古川から乗車します。すでに、新幹線へ乗り換える人は下車した後ですので空いているかと思いましたが、結構座席は埋まっていて驚きました。前回乗車時には、車内側にスモークガラスがもう1枚追加され2重窓状態でしたが、冬も終わったのか通常の窓ガラスだけに戻されました。古川からゆっくりと陸羽東線を走り、小牛田を出ると東北本線を走ります。後ろから快速南三陸4号が追ってくるためそれなりのスピードで運転され、まさしく急行時代を感じさせる走りでした。
 松島で快速南三陸4号に追い越された列車は、仙台近郊に近づくにつれて低速運転になります。やがて夕闇から完全に日が落ちた仙台に定刻に到着しました。
 
 仙台で夕食を済ませ、こまち28号に乗車します。とここで会社から、「もし今日長野へ戻るならちょっと様子見て」と懇願電話が来ましたので、旅程を見直して長野へ戻る事に・・・。とりあえず、予定通り最速で大宮へ行かれる「こまち28号」に乗車します。今日の、「はやて28号」はE2系0番台でしたので「こまち」の選択は正解でした。ゆったりした「こまち」の指定席に身をゆだねると、大して寛ぐ暇も無く大宮に到着します。大宮駅で、「ムーンライトえちご」(新潟→新宿)の払い戻しをします。今日は、満席ですので190円しか戻りませんが誰かに活用される事を期待します。再び新幹線ホームに行くと、まだ乗車予定のMaxとき349号が入線する直前でしたので高崎まで予定通りMaxとき349号に乗車します。いつものように、1号車はガラガラで2階席の窓側に席を取れました。各駅停車ですので、熊谷・本庄早稲田でもかなりの降車がありました。そして、私も含め大勢が高崎で下車しました。
 高崎から、5分ほどの待ち時間で「あさま549号」に乗車します。高崎で大勢下車したので、2号車のA席を確保できました。車内も空いていて長野まで快適に移動できました。その後は、会社へ寄って日が変わった直後に自宅に到着。シャワーを浴びて携帯の充電に荷物の整理と意外と一旦帰宅すると便利です。
 

ふくしま花見山号 福島14:55−仙台16:08
 

やまびこ57号 仙台16:42−古川16:55
 

おもいでの湯けむり号 古川17:04−仙台18:19
 

こまち28号 仙台19:26−大宮20:42
 

Maxとき349号 大宮20:50−高崎21:24
 

あさま549号 高崎21:30−長野22:19
 
※時刻は、時刻表上の所定時刻です。

■地下鉄を走るロマンスカー
 用事も済んで再び旅行を再開します。長野駅から「あさま502」に乗車します。この「あさま502号」に乗車すれば、北千住から予定の行程に戻れるはずです。今日は、日曜日という事あり車内は空いていました。昨日とは違い、東京まで乗車します。途中の高崎〜大宮は混雑して相席となりましたが、それ以外は1人で快適に乗車できました。上りの長野新幹線で東京駅まで乗車するのは久々です。東京駅から、山手線に乗車して西日暮里で下車して地下鉄千代田線に乗り換え北千住へ移動します。
 今日は、この東京地下鉄(東京メトロ)千代田線の北千住駅始発の特急ロマンスカー「メトロはこね21号」に乗車します。まずは、特急券も予約せずにノコノコやってきたので特急券を買わないといけません。箱根湯本に×が点いていたのでヒヤリとしましたが、予定の町田までは余裕で窓側を確保できました。予想通り小田原止まりの車両でした。さて、北千住は千代田線の中間駅ですのでいくら特急とは言え発車間際にならないと入線して来ません。発車は、9:13ですが北千住は乗換の主要駅ですので到着する電車も乗降が多く停車時間がかかります。結局は、入線してきたのは発車1分30秒位前でした。急いで先頭部を撮影して車両後方へ急ぎます。北千住での乗車は流石に多くさらに乗車口を限定しているため、なかなか列が先に進みません。ホームでは、盛んに早く乗るように悲鳴にも似た誘導が行われています。よもや猶予がなく空いているドアから乗車して7号車へ移動します。ようやく席に着いた時には発車をしていました。旅立ちの余韻を楽しむ余裕はありません。
 まさか、リクライニングシートの特急ロマンスカーから千代田線の駅を通過風景を見る日が来るとは思いませんでした。まずは、始めの停車駅である大手町に停車します。平日ですので人も少なく乗車する人も少ないです。流石に通過駅のある特急ですので、先行列車に追いついたのが大手町からはゆっくりとした運転になります。続いて霞ヶ関に停車します。ちなみに、大手町・霞ヶ関・表参道の地下鉄線内は降車で出来ませんし乗車口も限定されています。続いて表参道に停車します。表参道では乗車が結構ありました。
 表参道を出ると代々木上原で乗務員の交代のため運転停車します。乗車も降車もできません。代々木上原を出ると、地上に出て小田急線となります。ゆっくりした速度で進んで行きます。小田急線と箱根登山鉄道内の停車駅は、町田・小田原・箱根湯本です。登戸付近まで低速となる区間がありましたが、それ後は快調に飛ばしてもう少し乗っていたいと思いますが、無常にも町田の到着放送が・・・。という事で、後ろ髪を引かれる思いで町田駅で下車しました。
 
 町田からは、東神奈川を経由して京浜東北線の209系の乗り心地を味わいながら東京へ。東京から中央線で新宿へ向います。新しくなった特急ホームから、特急かいじ107号に乗車します。この列車は、指定席を確保したので並ぶことなく乗車できました。新宿を発車して、三鷹・立川・八王子と過ぎましたが指定席の乗車は少なく塩山まで快適に乗車できました。なかなか、中央東線の立川〜甲府は乗車する機会が少ないので景色を楽しみながら乗車しました。沿線は桜の花が満開で楽しめました。
 
 特急かいじ107号を塩山で降りて待つことしばし、甲府からSL山梨桃源郷2号が到着しました。まだ人が少ないので、急いで編成写真を撮影します。光線具合も良いのでこれだけ撮れれば大満足です。続いて、EF64型電気機関車側へ。こちらは、4月1日のEF64−37(茶)とは違いEF64−38が入っていました。この組み合わせも今では大変貴重ですので確実に記録します。
 塩山での折り返し時間は短いので、撮影もそこそこに車内に入ります。今回も乗車口を限定して乗車前に指定席券の確認が行われています。今回は、進行方向とは反対側の通路側席でしたが確保できただけ文句は言えません。塩山を定刻に発車したEL山梨桃源郷2号は、EF64が牽引しますが最後部にはD51が連結されていて汽笛も鳴らしますのでSL列車の雰囲気だけはでます。車内は、家族連れがほとんどでほぼ満席です。途中停車駅はなく甲府まで止まりません。途中駅での運転停車も無いので本当に客車急行を思わせる感じで甲府駅に到着しました。
  

あさま502号 長野6:37−東京8:28
 

メトロはこね21号 北千住9:13−町田10:15
   

かいじ107号 新宿12:30−塩山13:53
 

EL山梨桃源郷2号 塩山14:24−甲府14:54
 
   
■旅の最後はSL列車とお座敷列車の旅
 甲府駅では、折り返し時間を利用して改札を出て駅裏の道からSL山梨桃源郷号を撮影しました。ちゃんとロープも張られ、山梨県警の厳重な警備もあり乱入は皆無でスムーズに撮影できました。撮影を終えて、再び3番線ホームへ降りていくと、ちょうど乗車が始まるところでした。今回も、乗車前に指定席券の確認が行われます。乗車して間もなくSL山梨桃源郷3号は甲府を発車しました。前回のSL山梨2号に続き進行方向側の窓側でした。車内は、ほぼ満席の状態で家族連れがほとんどです。
 最初の停車駅となる石和温泉は、側線に入るので撮影は厳しいかと思いましたが甲府駅よりスムーズに撮影できました。石和温泉を発車すると、ゆっくりした速度で山梨市へ向います。車内は、家族連れで賑やかです。山梨市では前回のようなイベントありませんでしたが、ゆっくりと写真撮影できます。山梨市駅を出ると、沿線は桃の花が綺麗に咲き誇っていて美しい車窓が広がります。美しい桃畑を見ていると終着の塩山も間近です。塩山駅からは折り返し、EL山梨桃源郷3号となりますが私は乗車しません。
 
 塩山駅で、SL山梨桃源郷3号から桃源郷パノラマ号に乗り換えをします。この列車、甲府始発で運転されてくるので、塩山には発車の1分前にならないと到着しません。ようやく到着した桃源郷パノラマ号(お座敷電車「華」)を撮影して急いで乗り込みます。車内は、指定席が確保できなかったのが頷けるほど見事に満席でした。指定された3号車の席に落ち着いても、周りは家族連れやグループ客ばかりで何か浮いている感じがします。
 この列車は、塩山を出ると八王子まで停車しません。それでも、夕闇迫る中央本線の車窓から時折満開の桜を見ることが出来て車内からも歓声が上がりました。列車は、山間部から都市部に入り八王子に着きました。八王子からは、立川・三鷹と停車するため下車客が続き車内も寂しくなってきます。終着の新宿に着く頃には、車内も喧騒も嘘のように静かになりました。何か一人浮いたような旅でしたが、お座敷電車から綺麗な夜桜も見ることが出来てなかなか楽しめました。
 
 新宿から中央線で東京へ移動して、今回の旅の最後となる「あさま545号」に乗車します。本当に車内清掃が終わりドアが開く直前に新幹線ホームに到着するという直前乗車でしたが、2号車の自由席のA席側に若干の空席があり窓側に座れました。これで、後は長野へ戻るだけです。上野から高崎までは相席になりましたが、あとは3人分を一人で使えるほど空いていました。佐久平・上田と降車が多くさらに空いた状態で終着の長野に到着しました。これで、今回の旅も無事に終了しました。
 
 もう何回も書いて「またかよ」と思われるでしょうが、次回こそは少しは観光もとりいれた「土・日きっぷ」の旅にしたいものです。
 

SL山梨桃源郷3号 甲府15:15−塩山16:43
  

桃源郷パノラマ号 塩山17:25−新宿18:58
 

桃源郷パノラマ号(お座敷電車「華」)車内
 

あさま545号 東京19:28−長野21:09